樹樹日記

じゅじゅにっき。樹木と野鳥に関する面白い話をご紹介します。

47本の樹

2008年07月04日 | 樹木
日本の都道府県はそれぞれにシンボルツリーを決めています。
京都府は北山杉。スギは京都府のほかにも秋田県の秋田杉、富山県の立山杉、三重県の神宮杉、奈良県の吉野杉、高知県のヤナセスギと5県が選んでいます。それぞれ自慢の杉に名前をつけていますが、植物学的にはスギは1属1種なので同じ樹種です。

             
      (磨き丸太という特殊な用途のために枝打ちされる北山杉)

ちなみに最も多いのはマツ類で、名前はそれぞれ違いますが8道県が指定しています。マツやスギのように同じ樹種を選定する都道府県が多く、イチョウも大阪府と東京都と神奈川県が指定しています。
都道府県は47もあるのに、樹種は合計で23種類。私は「地域独自のもっと個性的な樹木を選べばいいのに」と思いますが、地元の林業などを考えるとスギとかマツに集中するのでしょう。
その都道府県の木がすべて集まっている場所があります。国会議事堂の前庭。1970年に議会開設80周年を記念して、各都道府県から贈られた木を植えたそうです。ただし、気候的に生育しない樹木もあるので、それらは代替の種類が植えてあります。

       
        (都道府県の木47本が植えてある国会議事堂の前庭)

昨年の6月に仕事で東京に行った際、その庭を見ようと国会議事堂まで足を伸ばしてきました。中には入れませんでしたが、柵の隙間から撮影したのが上の写真。画像を拡大したら、ちょうど「京都府 キタヤマスギ」というパネルが見えました。
誰が考えたのか知りませんが、国会議事堂に全国のシンボルツリーを植えるというのはいいアイデですね。
コメント (4)
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