樹樹日記

じゅじゅにっき。樹木と野鳥に関する面白い話をご紹介します。

宝来船松

2008年07月28日 | 伝説の樹
全国的なトレンドかどうか分かりませんが、宇治は抹茶スイーツで盛り上がっています。
抹茶を使ったいろんなお菓子が開発されるほか、抹茶カフェが次々にオープンして、今や半径2km圏内に6軒もあります。以前ご紹介したお店もその一つ。
そのブームを作ったのが中村藤吉という老舗のお茶屋さん。7年前、店の奥にあった製茶工場をリノベーションしてカフェを開店したのが始まりでした。

       
          (○に十の字の暖簾ですが島津藩とは無縁です)

お勧めは「生茶ゼリー」。冷やした竹筒に抹茶の生ゼリーと抹茶アイス、白玉、小豆が盛られています。このほか、ソフトクリームを載せた宇治金時などスイーツファン垂涎のメニューが並んでいます。

       
           (生茶ゼリー720円。私もスイーツ大好きです)

中庭がオープンテラスになっていて、真ん中には大きな黒松が植えてあります。しかも、横枝を伸ばして船形に、主幹の枝を四角にして、全体で帆立船に仕立ててあります。その名も「宝来船松」。数寄者であった2代目が「家業安全」を祈って植えたものだそうです。

       
             (手前の横枝が船体、四角いのが帆)

船の長さ12メートル、帆の高さ6メートル、推定樹齢は200年で、宇治名木百選の一つに数えられています。創業が150年前ですから、樹齢50年以上の松を植えたことになります。名木百選の樹が店内にあるというのは老舗ならでは。
本店はJR宇治駅の前にありますが、よほど繁盛しているのでしょう、2年前には平等院の近くに2号店がオープンしました。2代目の願いどおり家業は順風満帆のようです。
中村藤吉のサイトはこちら
コメント (6)
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