ライターの脳みそ

最近のマイブームはダム巡りと橋のユニークな親柱探し。ダムは目的地に過ぎず、ドライヴしたいだけ…。

天理ダムは切り裂けない!

2022-05-06 07:04:24 | 奈良(ダム/堰堤)
どーも、ワシです。今回は奈良県天理市長滝町(ながたきちょう)にある大和川水系の天理ダムを訪れます。アクセスは国道25号(名阪国道でないほう)をずーっと行くとダム上を通るので迷うことはないと思います。

まずは左岸、下流側から見た「ご尊顔」をご覧ください。



左岸側には水利使用標識があります。天理ダムは布留川(ふるがわ)を堰き止めて築造されたものですが、布留川の由来が気になったので調べてみました。



【布留川の由来】(参考
昔、この川の上流から一振りの剣(つるぎ)が流れて来ました。ところが剣をよく見ると川を流れながら触れるものを次々と切っています。その頃、下流ではひとりの娘が川で洗濯をしていました。娘は何とはなしにふと上流を見ると剣が岩や木を切りながら流れてくるのを目にします。驚いた娘は慌てて逃げたものの剣は彼女が洗っていた布の中へ入り込んでしまいます。娘は恐る恐るその布に近づき、布が切れてしまったのか確認しようとすると剣は布を切ることなくそのまま布の中に留まっていました。

これを見た娘は驚いて「これはただごとではない。きっと神様がなされたのに違いない」と思い、布の中に留まっていた剣を神社へ奉納したそうな。それ以後、ここは剣が布に留まった場所ということから布留と呼ばれ、そこを流れる川を布留川と呼ぶようになったといわれます。布留が現在の奈良県天理市布留町(ふるまち)だとすれば剣を留めた布があったところは天理ダムの下流にある石上(いそのかみ)神宮あたりかもしれませんね。でも、岩を切り裂く剣でも切れなかった布ってなんなんでしょうね。まさかセラミックだったとか?…んなわけないか。

左岸のダム横にはちょっとした公園があり、そこには独特な形をした諸元表があります。これによれば、天理ダムは洪水調節と天理市の上水道用水確保を目的としたダムのようです。ダムの完成は1979年3月。



近くには子供向けに作られたと思われる天理ダムの案内板があります。



その付近からダムを見ると、こんな感じ。



これが左岸から見たダム上。ここは国道25号でもあるので気をつけて歩きます。



ダム上、中央から見た貯水側の景色です。写真左下には何やら水が動いています。それがなんなのかは不明。



同、中央から見たダム下の様子。高さ60.5mはまあまあの恐怖感。下を走るヘアピンカーブの道が国道25号ですが、それがなんだか独特な模様のように見えて面白いです。



そして、下流側の遠景。



対岸(右岸)に来ました。振り返ると、こんな感じ。



右岸にも案内板があります。これも子供向けですが、左岸のものとはちょっと違いますね。



その付近からダムを見ると、こんな感じ。



右岸、ダム横のところには大人向けの諸元表があります。ダム湖名は青垣湖(あおがきこ)。



その案内板の裏側、つまり右岸の青垣湖側にある建物が「天理ダム管理センター」。





最後にダム下のヘアピンカーブのところから正面から見た「ご尊顔」を撮ってみました。



それなりに大きいダムではあるんですが、印象としては自然の中に溶け込んでいるという感じです。地域の人々からすれば生活道路でもある国道25号の下にダムがあるのであまり気に留めないのかもしれません。
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