ライターの脳みそ

最近のマイブームはダム巡りと橋のユニークな親柱探し。ダムは目的地に過ぎず、ドライヴしたいだけ…。

たった3円の苦悩

2009-06-18 04:06:19 | 脳みその日常
たまりにたまった書類を整理していましたら「定額給付金」の申請書類が! おっと、こりゃいかん、手続きせねば…。というわけで、免許証とキャッシュ・カードのコピーを取るため近所の文房具店へ。

「えーと、これ(免許証)とこれ(カード)のコピーをしたいんですけど…」
「ああ、定額給付金のやつですね」
「うはっ、なんでわかったんです?」
「そりゃもう…(苦笑)」

店主の話によると、一時期そのためのコピー客が殺到したのだそうです。だからワシの申し出に対してすぐにピンと来たのだとか。興味深いのは同じ用件の客の大半が高齢者という事実。

「でも、なぜ高齢者ばかりが?」
「今はどこのコンピニにもコピー機がありますよね?」
「ええ」
「でも、高齢者はコピー機の使い方がわからないんですよ」
「ほぅ…」
「その点、ウチはコピーしてあげられますからね」
「なるほど! それでですか」

もっとも、この店に客が集まるのには他に理由があります。ほとんどのコンビニはコピー1枚10円だと思いますが、ここは1枚7円なんです。自分でコピー機を操作しても店に頼んでも7円。たった3円のことですが、庶民はこの3円節約のために集まるんですね。

「いや~、定額給付金サマサマですね」
「う~ん、それはまあ、いいんですけど…」
「何かあったんですか?」
「ええ、実はお釣りがね…」

ここは個人経営の小さな店。そこへ一気に800人も来たらどうなると思いますか? たった1枚のコピーのために。そうです、800人分のお釣り、すなわち単純計算して2,400枚の1円玉を用意しなくちゃいけなくなったというわけです。

もちろん実際にはもっと少ない枚数で事足りたのでしょうけど、その時店主はお釣りが用意できなくて文字通りアタフタしたのだとか。たった3円なのにそれが工面できないのですからね。そりゃ誰だって慌てるでしょう。

こういった話を聞くと、政治というのは我々の生活に意外な影響を与えたりするもんだなあと思ったりします。たとえそれがちょっとしたことでもね。
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