ライターの脳みそ

最近のマイブームはダム巡りと橋のユニークな親柱探し。ダムは目的地に過ぎず、ドライヴしたいだけ…。

ハモらない音

2006-03-08 05:21:04 | 音楽あれこれ
アメリカの某有名音楽学校を出た弦楽器奏者の音は大概似ている。なかでも、やはり有名な某女史に師事した人は大体そうだ。本当に「こいつら、クローンじゃないの?」と思うほど音の出し方はソックリ。その音は平板で極めて薄っぺら。さらに言うなら「良い音」じゃない。でも、彼らの大半はテクニシャンなので単に音を「出す」ことはうまい。だからあちこちのオケでコンマスなどをしている。

大人数のなかのコンマスならば、まだよい。でもアンサンブルをするとその人の音だけ思いっきり「浮いて」しまう。そう、他の奏者と音が調和しないから。これは致命的な欠陥だと思う。平板で心地よくない音だけが響いてくるのだからね。いったい、どういうことなのだろう。

前述の某有名音楽学校で、アンサンブルの授業がどのように行なわれているのかは知らない。推測でモノを言うのはイカンとは思う。しかし、おそらくそこの授業では相手の音を聴くという指導がマトモになされていないのではないか。もしアンサンブルで相手の音を聴く訓練ができていれば、ひとりだけ違和感のある音を出すなんていう不届きなことはできないし許されないからね。

つまり、同校の方針というのはソリストを輩出することなのではないか。周囲と異なる音を出せば確かに目立つ。それはソリストには必要な条件ではある。とはいえ、聴き手にとって不愉快な音を出して注目を引くというのは、そもそも間違い。

ここでワシがいう「周囲と異なる音」というのは、むしろ豊かで輝きのある音という意味。楽器から絶えず悲鳴を出させるような音はいらない。そんなことは演奏する本人だってわかっているだろうに。

それにしても、某女史は演奏スタイルの悪しき伝統を作っているな、とつくづく思うね。世間は彼女のことをやたらと評価するが、その理由がわからない。これまで彼女の弟子たちの演奏を数多く聴いてきたが、未だに理解できないでいる。

阿藤海ふうに言うと、「なんだかなぁ…」
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