クラシック音楽を報道したがらないマスゴミ

社会的に見て、いまだにクラシック音楽は敬遠されている。その理由は、いろいろあるだろう。難しいとか、じっとして聴かなければならないから苦痛だとか。確かに、そうだ。クラシック音楽というのは、そういう性質のものなのだから仕方がない。だが、難しいかどうかは別にして、静かに音楽を聴くことは苦痛なのだろうか。本当に聴きたい音楽ならば、どんなジャンルであれ耳を澄ましたくなるんじゃないか？ もしそれを理由にクラシック音楽を聴かないというのなら、その考えは間違いと言わざるを得ないね。

いや、ワシは別にクラシック音楽を擁護するつもりはないのだ。ただ、クラシック音楽が世の中から不当に扱われていることに立腹しているに過ぎない。たとえばマスゴミの報道を見ても、クラシック音楽についての報道がなされることは、めったにない。これはどういうことなのか？ くだらん邦人アーティストの動向ばかりが報道されてもなあ。そんなのは、どーでもいいことじゃん。ほっとけや。

偏向報道の最たるものは次の事実だ。毎年、文化庁が行なう芸術祭選奨という行事がある。これはジャンルを問わず、優れた芸術活動をした人に与えられる賞のこと。ノミネートされるのは芸能人もいれば、クラシックの演奏家もいる。それはそれでよい。問題なのは、報道される時だ。受賞があたかも芸能人しかいないような編集の仕方をしているのだ。でも調べればわかることだが、実は同時にクラシックの演奏家なども受賞している。なのに、テレビ画面には出てこない。こうした報道の仕方が公平といえるか？ いえるわけがない。

なぜこうした偏向報道がなされるのか。理由は簡単だ。知名度があるかないかだけである。芸能人を出せば視聴率がとれる。視聴率が上がれば、テレビ局に利益がもたらされる。つまりテレビ局は利権が絡む報道しかしないということさ。同じ受賞者であるのなら、報道だって同じようにすべきだろ？ でも、そうしないのは、マスゴミ連中の脳みそに「何が優れているのか」という判断力がないからよ。知名度のある人を取り上げておけば問題も起きないだろうという安易な判断。バカじゃねーの。

仮にも公平な報道をするのを趣旨にしているのなら、同等に紹介しとけばいいのに。そうすれば、判断力がなくてもできる仕事だろ。お前らは、世の中の出来事だけを偏向なしに伝えれば、それでいいんだよ。視聴者は、お前らの趣味趣向なんて求めてないぞ。何がいいか悪いかを判断するのは視聴者だろ。

同じ歌舞音曲の類いでも、なぜか歌舞伎界の報道は行なわれる。それを報道するんだったら、同時代の西欧のバロック音楽の特集でもやってやれよ。そうすれば、ピリオド楽器の演奏家にも注目が集まるだろ。それにしても現代において歌舞伎なんて「過去の文化」に等しいんだぜ。日本音楽史をひもといて見るがいい。本当なら、もうジリ貧状態なはずなのに、マスゴミの「宣伝」のおかげで生き延びているのさ。じゃあ、なぜマスゴミは歌舞伎界に加担するのか。簡単さ。利権よ、利権。