ライターの脳みそ

最近のマイブームはダム巡りと橋のユニークな親柱探し。ダムは目的地に過ぎず、ドライヴしたいだけ…。

魂の重さ

2004-06-06 16:26:40 | 脳みその日常
近年、凄惨な事件が後を絶たない。直近では子供による殺人事件があった。一体、命というものの重要性は軽んじられているのだろうか。いや、子供のほうが残酷な行為を平気でやれるのかもしれない。なぜなら、彼らは命の大切さを教えられていないからである。だからこそ、周囲の大人が「怪物ども」にその大切さを教えなければならないのだ。

最近話題になっている映画に『21グラム』という作品がある。これは、心臓移植を受けた男とそのドナーの家族をめぐるストーリー。タイトルの「21グラム」とは魂の重さだという。つまり、人間は人生の終焉を迎えた瞬間に、21グラムだけ体重が減るのだそうな。

もちろん、この重量については科学的に証明されているわけではない。魂の重さが21グラムだという根拠は、次のような説に基づくものとされている。1907年にマサチューセッツのダンカン・マクドゥーガル医師は、ひとつの研究結果を発表した。それは「人間は死ぬ瞬間に4分の3オンス(約21.3グラム)軽くなる」というもの。

マクドゥーガルは、魂も物質的実在であるという観点に立ち、死の瞬間に魂が失われるのであれば、魂の重量も計測可能だと考えた。そして、たった6例の患者から得たデータなのだが、それぞれの患者が亡くなった直後に4分の3オンスの体重の減少がみられたというのだ。それを根拠に「魂の重さは21グラム」説が発表されることとなる。

この仮説が『ニューヨーク・タイムズ』紙や医学雑誌『アメリカン・メディシン』に掲載されるや、すぐさま論争が起こる。たとえば、体重の減少は、血流の低下によって放熱されなくなり、体温が一時的に上昇して水分蒸発が起こったためではないか、といった反論など。

生理学的な疑問のほかに、マクドゥーガルの実験法に異議を唱えるものもいた。そもそも死ぬ瞬間をいつにするのかということである。こんにちのように心電図モニターなど存在しない時代に、いわば「ご臨終」の瞬間などは厳密にはわからなかったはず。また、呼吸停止を死の瞬間と設定したとしても、心臓の鼓動が続いていることはよくある。また、体重を測定する計器ですら、その精度についても疑問視されている。

こうした批判を受けて、彼は自説を再検証した。しかし計器の精度を上げることもなく、最終的に、魂の重量は0.5オンス(14グラム)から1.25オンス(35グラム)の間にあると結論づけている。もちろん、そんな研究は学問的に認められるわけもなく、単なるウワサ話の範疇にとどまることとなる。

もちろん、こんにちにおいても魂の正式な重量なんて誰も計測していないし、確定されたわけでもない。しかし、仮にそれが21グラムだったとしよう。21グラムって、一体どれぐらいなんだろう。そんなことを考えている時に見つけたサイトがコチラ。おぉっ、これこそ、ワシが求めていたものではないか。でも、魂の重さがモヤシ27本というのは、なんとも泣ける。これは、魂の「軽さ」じゃないかと…
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