28日(水)あすなろ会の定例会が開かれた。11/16の佐野代表を迎える懇談会の準備や、翌日の鶴嶺高のボランティア学習の1コマにTさんが招待された件で、路上生活と離脱・貧困の話を高校生にどう話したらいいか話し合った。地元の九条の会のOさんが合流してきたので、支援活動に熱が入っている。
Tさんが個人の用件があったり、雨天が邪魔したりでビッグイシューの販売部数が落ちている。フリーマーケット販売の件も、実行委に正面から交渉するので、途中参入が認められなかったり、販売商品の仕入れ値の何%かが事前に請求される仕組みだったりして、売り上げからしか現金を準備できないTさんには門前払いに等しい状態があった。かといって実行委員会に出ていては、販売時間に制約がでるのだった。それは支援者が支えるべき仕事。しかし、事前情報が遅かったり、キャパがなかったりと案外参加しづらいのが現状だった。
今回は売り上げが上らなかった。これをどうするかという話となり、バックナンバーを売るときの煩雑な事務手続きをOさんに譲った。ビッグイシューは、仲介屋がかためて買取り、仲介屋の懐内のやり取りで販売するのではなく、販売日録を中央管理する。そのため、出納日録と在庫管理が日々にかかってくる。週に何曜日かを整理日にするというわけにもいかなくなってくる。ここに加えて販売仲介者が複数になると、この出納管理が重くなって、結局前の販売体制の轍を踏むことに引きずり込まれてしまう。ラフさが得られないのだった。
最新号の出納管理は体制が出来ているが、バックナンバー販売をどうするかという問題を話し合った。
次に問題になるのが、雨天が続いたとき、仕入れ金まで食費に食い尽くしてしまうため仕入れが出来ず、まさに今、Tさんが抱えているのがこの問題だった。ビッグイシューはつけ売り禁止。この隙間をどうするかという貧困離脱の難しさだった。事情があって路上生活をしている。だから住所がない。住所が無ければ住民票がもらえず、住民票が無かったら職がない。この悪循環をどう断つのかという課題がある。例え住民票があっても採用されるかは別。連帯保証人を必要としたり、日雇いさえ保証金と称するピンはねが行われたり、している。個人で起業して路上販売は公道販売は禁止、私有地も許可が下りなかったりと社会の排除の論理は徹底している。
そこで空き缶拾いとなっても、自動販売機の横から持っていけば窃盗、ゴミ捨て場さえ町内会などの所有権が主張される。マンションのチラシ配布さえ警察沙汰になる時代、結局この空き缶拾いをして元金を稼ぎ、ビッグイシューを買う。しかし雨天時にはゴミ拾いもままならないという地獄。
ここをビッグイシューではなく、あすなろ会として対策を打つことにした。ガイドブック作成配布にも資金がいる。講演会には講師に謝金を捻出しなければならない。こういう具合に資金調達の道を作ることになった。
大風呂敷をひろげれば。ムハマド・ユヌスのグラミン銀行の芽のような個人向け無利子無担保小口金融「マイクロクレジット」を作っていくことになった。そのためにも、「ワンコイン基金」を生み出していくことに。
路上生活者が例えば庭掃除の仕事をもらったとしよう。ところがこのままでは彼は働けないことがある。その御宅までの交通費が支払えないのだ。金額設定はこれからの検討課題だが、ここにマイクロクレジットから、一日上限千円の資金貸し付けを受け、交通費に当てて日当をもらう。その日当により千円を返す。雨の続く日は仕事も食費も尽きてしまう。ひとり月上限5千円までと設定してあれば、借金地獄への歯止めもかかる。このようにマイクロクレジットは初動資金として機能する。
ワンコインで金銭的な見返りがあるわけではないが、活動協力の形が得られる。会計は会報で常時公開していく。ここでのリスクはふたつ考えられる。ひとつは基金利用者が失踪する場合。もうひとつは梅雨時など申し込み人数が固まることが考えられること。今話していることは、目的の確認をしっかりし、審査にかけることと、上限確認以外、全くの無審査の基金とする場合などの議論がいる。基本は後者でありたい。
あすなろ会の基金は、ふたつの利用途。ひとつは路上生活者支援活動の活動費。もうひとつは、小口貸付の原資。この辺のバランスも今後の議論の課題。
ただこのマイクロクレジットは、路上生活者支援活動に限定的に使う以外にも、社会的困難を抱えた青年達の社会貢献諸活動の助成金。地域起業の初動資金補助などへの発展可能性を持っている。
これは、放置傘再販のような雨天時の社会的起業と併行して拡げて行きたい。
「あすなろ会」は、サポチガの登録を来年「湘南あすなろ会」とする。これは様々な分野で「あすなろ会」が結構あって、紛らわしいので「湘南」をつけることに。
以上
Tさんが個人の用件があったり、雨天が邪魔したりでビッグイシューの販売部数が落ちている。フリーマーケット販売の件も、実行委に正面から交渉するので、途中参入が認められなかったり、販売商品の仕入れ値の何%かが事前に請求される仕組みだったりして、売り上げからしか現金を準備できないTさんには門前払いに等しい状態があった。かといって実行委員会に出ていては、販売時間に制約がでるのだった。それは支援者が支えるべき仕事。しかし、事前情報が遅かったり、キャパがなかったりと案外参加しづらいのが現状だった。
今回は売り上げが上らなかった。これをどうするかという話となり、バックナンバーを売るときの煩雑な事務手続きをOさんに譲った。ビッグイシューは、仲介屋がかためて買取り、仲介屋の懐内のやり取りで販売するのではなく、販売日録を中央管理する。そのため、出納日録と在庫管理が日々にかかってくる。週に何曜日かを整理日にするというわけにもいかなくなってくる。ここに加えて販売仲介者が複数になると、この出納管理が重くなって、結局前の販売体制の轍を踏むことに引きずり込まれてしまう。ラフさが得られないのだった。
最新号の出納管理は体制が出来ているが、バックナンバー販売をどうするかという問題を話し合った。
次に問題になるのが、雨天が続いたとき、仕入れ金まで食費に食い尽くしてしまうため仕入れが出来ず、まさに今、Tさんが抱えているのがこの問題だった。ビッグイシューはつけ売り禁止。この隙間をどうするかという貧困離脱の難しさだった。事情があって路上生活をしている。だから住所がない。住所が無ければ住民票がもらえず、住民票が無かったら職がない。この悪循環をどう断つのかという課題がある。例え住民票があっても採用されるかは別。連帯保証人を必要としたり、日雇いさえ保証金と称するピンはねが行われたり、している。個人で起業して路上販売は公道販売は禁止、私有地も許可が下りなかったりと社会の排除の論理は徹底している。
そこで空き缶拾いとなっても、自動販売機の横から持っていけば窃盗、ゴミ捨て場さえ町内会などの所有権が主張される。マンションのチラシ配布さえ警察沙汰になる時代、結局この空き缶拾いをして元金を稼ぎ、ビッグイシューを買う。しかし雨天時にはゴミ拾いもままならないという地獄。
ここをビッグイシューではなく、あすなろ会として対策を打つことにした。ガイドブック作成配布にも資金がいる。講演会には講師に謝金を捻出しなければならない。こういう具合に資金調達の道を作ることになった。
大風呂敷をひろげれば。ムハマド・ユヌスのグラミン銀行の芽のような個人向け無利子無担保小口金融「マイクロクレジット」を作っていくことになった。そのためにも、「ワンコイン基金」を生み出していくことに。
路上生活者が例えば庭掃除の仕事をもらったとしよう。ところがこのままでは彼は働けないことがある。その御宅までの交通費が支払えないのだ。金額設定はこれからの検討課題だが、ここにマイクロクレジットから、一日上限千円の資金貸し付けを受け、交通費に当てて日当をもらう。その日当により千円を返す。雨の続く日は仕事も食費も尽きてしまう。ひとり月上限5千円までと設定してあれば、借金地獄への歯止めもかかる。このようにマイクロクレジットは初動資金として機能する。
ワンコインで金銭的な見返りがあるわけではないが、活動協力の形が得られる。会計は会報で常時公開していく。ここでのリスクはふたつ考えられる。ひとつは基金利用者が失踪する場合。もうひとつは梅雨時など申し込み人数が固まることが考えられること。今話していることは、目的の確認をしっかりし、審査にかけることと、上限確認以外、全くの無審査の基金とする場合などの議論がいる。基本は後者でありたい。
あすなろ会の基金は、ふたつの利用途。ひとつは路上生活者支援活動の活動費。もうひとつは、小口貸付の原資。この辺のバランスも今後の議論の課題。
ただこのマイクロクレジットは、路上生活者支援活動に限定的に使う以外にも、社会的困難を抱えた青年達の社会貢献諸活動の助成金。地域起業の初動資金補助などへの発展可能性を持っている。
これは、放置傘再販のような雨天時の社会的起業と併行して拡げて行きたい。
「あすなろ会」は、サポチガの登録を来年「湘南あすなろ会」とする。これは様々な分野で「あすなろ会」が結構あって、紛らわしいので「湘南」をつけることに。
以上