![デュラス、映画を語る](http://images-jp.amazon.com/images/P/4622070634.09.LZZZZZZZ.jpg)
この本の原題は「La Couleur des mots, Entretiens avec Dominique Noguez autour de huit films」で直訳すると、「言葉の色、8本の映画をめぐるドミニク・ノゲーズとのインタビュー集」って感じでしょうか。8本の映画というのはマルグリット・デュラスが撮った、
「ナタリー・グランジェ NATHALIE GRANGER」(1972年)
「インディア・ソング INDIA SONG」(1974年)
「ヴェネツィア時代の彼女の名前 SON NOM DE VENISE DANS CALCUTTA DESERT」(1976年)
「トラック LE CAMION」(1977年)
「セザレ CESAREE」(1979年)
「陰画の手 LES MAINS NEGATIVES」(1979年)
「オーレリア・シュタイネル(メルボルン) AURELIA STEINER(MELBOURNE)」(1979年)
「オーレリア・シュタイネル(ヴァンクーヴァー) AURELIA STEINER(VANCOUVER)」(1979年)
です。下4本は短編。
それにしてもデュラスがこんなにコンスタントに映画を作り続けていたことに驚いた。
いま日本で見られるのは「インディア・ソング」くらいかな。
しかしどれも見たいと思わせるものではなかった。この8本をすべて見ている人はどのくらいいるんだろうって思うけど。
「トラック」にはデュラス自身が登場するらしいのでそこだけちょっと見てみたいと思った。
デュラスは、明かりが無さ過ぎてカメラマンに何も映らないと心配させたり、共演したジェラール・ドパルデューとあまり会話せず間がもたないって冷や冷やさせたり、逆光で撮ったり、なかなか凄いことするなあ、と思った。ひとびとが習慣で映画を作ることを嫌う。そこを壊したいと思っている。
でも作られた映画自体を見たいとはやっぱり思わない。