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最近平野啓一郎の小説に興味があって

2019年06月30日 22時31分19秒 | 文学
最近平野啓一郎の小説に興味があって、『マチネの終わりに』が文庫になったので読もうかどうしようか迷っている。
そもそも興味を惹かれたのはいまのところの最新作である『ある男』のほうで、モームの『月と六ペンス』のような雰囲気の語りで話が始まり、このままモームっぽく話が続いたらいいなと考えていつか読むのを楽しみにしている。
かつて彼の『ドーン』を読んだときはマイクル・クライトンみたいと思ったのだが、いまはモームのようだった。
そのうち文庫になったら『ある男』は読むだろう。
そういえばこの前テレビの『ドキュメント72時間』で断食をする伊豆の施設の様子を見ていたのだが、そこで断食をする上品そうな女性が『ある男』を読んでいた。こういうひとが読むのだなと思った。僕も断食するときは平野啓一郎の小説を読みたい。

いまちょうど三島由紀夫にも興味を持っているので、彼の三島由紀夫論もいつ出るかと楽しみにしている。
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先崎彰容『維新と敗戦 学びなおし近代日本思想史』

2019年06月29日 23時18分07秒 | 文学
先崎彰容『維新と敗戦 学びなおし近代日本思想史』(晶文社)を図書館で借りたが、読んでいるといろいろな話があり、これは借りて読むものではないなと思う。しかし買うほどでもないように思うので適当に読んでしまう。ちょっときちんと読むには大変な本だ。
いろいろな思想家が登場し、それが数ページで語られる。一人を理解するのに三年くらいかかりそうな気がして、これはたいへんだと思う。あまりたくさん興味を持たないように、気になった人物だけを拾い読みする。

福沢諭吉はまとめて読みたいと考えている。

丸山眞男の『若き世代に寄す』を太宰治の『斜陽』と合わせて読むといいというのでいつか読みたい。

江藤淳についてのまとめは見事。江藤淳はこういう人だったのかと思い、興味を持つことができる。

そういえば柳田国男の『先祖の話』を読もうと思ったのに読んでいない。柳田国男はだいたいにおいて読めない。

吉本隆明の評価が高い。

三島由紀夫は『太陽と鉄』(中公文庫)の、特に「私の遍歴時代」を読むべきなのか。

網野善彦の『無縁・公界・楽』と『異形の王権』と『日本中世に何が起きたか』を読むべきなのだろう。三島由紀夫へ影響を与えたことも知らなかった。

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人間ドック2019

2019年06月28日 22時08分06秒 | 衣食住
梅ジュースを作ったのだが、なかなかおいしくできた。
梅の実が一つ膨らんで沈まないのがあるなと思っていたが、それは妻によると発酵したせいらしい。妻が梅を取り除き鍋で煮て灰汁を取って冷ます。
水で薄めて飲むとおいしい。ソーダ水を買って来て混ぜて飲んでもうまい。梅酒を飲んでいるような気になる。
健康的なような味がするし、自分で作ったせいかとてもおいしい。
来年もやってみようと思う。

今日は人間ドックに夫婦で行く。
やはり胃カメラの前の、上を向いて喉に薬を溜めておく時間がつらい。
あれはなんとかならないものだろうか。なんとかなるはずだ。やる気がないだけだ、と思う。
それから毎年思うが、肺活量を量る、あの口にくわえて息を限界まで吐いたり吸ったりして画面に上下の線を描いたり、くるくる回る線を描いたりするあれは、何のためにやっているのだろう。あれは肺活量を量っているというよりも、あの機械に慣れているかどうかを確認しているようにしか思えない。慣れている人はいい成績が出て、慣れていない人は成績が良くない。実際の肺活量とは何の関係もない。ばかばかしくてやる気がしない(いちおうやりますが)。
最後にコレステロールが高いと言われて終わる。
最近昼ごはんに会社近くのパン屋で買って食べるのだが、300円でスタンプを押してもらえるのでどうしても300円以上買ってしまう。あれが良くない。体重はそんなに増えていないのだが(現在78キロくらい)、昼ごはんの量を減らそう。
いつもは待たされるのだが、今日は妻のほうが30分ほど早く終わっていたらしい。僕は今年はわりと平気なほうだったが(慣れてきた)、妻は胃カメラの前の麻酔があまり効かずたいへんだったらしい。
ランチのサービス券をもらうのでその後ふたりでホテルで昼ごはんを食べる。予定していた店は多かったので、同じホテルの中華料理店で食べる。とてもおいしい。
前日の夜から何も食べていないので、検診の後はいつもおいしい。

人間ドックの後に本屋に行って本を買うときにお金を200円少なく渡していて、店員がひとつふたつと100円玉を数えて、足りないと指摘されるまで気がつかなかった。すっかりその値段だと勘違いしていた。いや、正しい値段だと思いながら少ない金額を払っていたのかもしれない。いまとなっては分からない。こんなことは初めてだ。たぶん麻酔のせいだろう。


翌日、心臓が少し痛い。
薬の副作用かもしれない。
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安岡章太郎 『僕の昭和史』

2019年06月28日 21時37分16秒 | 文学
このところ家ではずっと安岡章太郎 の『僕の昭和史』(講談社文芸文庫)を読んでいて、もともと三冊だった本を一冊の文庫にまとめた大変長い本で(800頁近くある)、いつ読み終わるかなと思っていたけれど案外おもしろかったので結構速く読めた。
安岡章太郎の小説はそんなにおもしろいと思ったことはないのだけれど、こういうエッセイだかなんだか分かんない本はおもしろいんだなと思った。『果てもない道中記』や『流離譚』も読んでみようかな。
戦争の話や病気の話や作家になってからの話や外国に行った話や学生運動の盛んだった頃の話など安岡章太郎自身の話が続き、それでいてほんとうに昭和をきちんと振り返ることができる本になっている。解説で加藤典洋も言うようにあまり他に例のない感じだ。
昭和を懐かしむとともに加藤典洋の文章を読むことができて良かった。

三島由紀夫にここのところ興味を持っていて、ずっと『鏡子の家』を読もうか迷っている。
この本にも三島由紀夫のことが結構出てきた。
昭和を振り返るとなると必ずスタア作家である三島由紀夫が登場する。
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『いだてん』第一部完

2019年06月25日 22時18分11秒 | テレビ
NHKの大河ドラマ『いだてん』の第一部が終わった。いままで第一部を見ていたということは知らなかったが、半分見たということになるのだろう。このまま最後まで見ることはできそうだ。
期待したほどはおもしろくはないのだが、期待外れというほどでもない。『あまちゃん』ほどはおもしろくない。
第二部に期待する。
安岡章太郎の『僕の昭和史』を読んでいると、昭和三十九年の東京オリンピックについて語られ、最初は黒澤明が監督するはずだったオリンピックの記録映画が予算が足りないということで代わりに市川崑が監督になったという話があった。その話は以前もどこかで聞いたように思うがオリンピックに(というかスポーツに)興味がほとんどないので忘れてしまっていた。
そういえば今度の東京オリンピックでも誰か記録映画を撮るのだろうか。
もういまさらそんなこともしないのだろうか。
まあなんとなく、この人が自分の代表作風に東京オリンピックを撮ったのであれば見てみたい、という監督とその代表作を挙げておく。

山崎貴(『ALWAYS 三丁目の夕日』)
庵野秀明(『シン・ゴジラ』)
岩井俊二(『花とアリス』)
是枝裕和(『海街diary』)

岩井俊二のオリンピック記録映画であれば何時間でも見ていられる気がする。市川崑がほんとうに好きなのであればやるべきではないかと思う。

『いだてん』の他に見ているテレビドラマは『THIS IS US 2』しかないのだが、先週放送の「家族セラピー」はひさびさにとってもおもしろかった。
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ヨハンナ・シュピリ 『ハイジ 下』

2019年06月20日 21時36分55秒 | 文学
ヨハンナ・シュピリ 『ハイジ 下』(岩波少年文庫)を読んだ。
前半のほうがおもしろかった。後半は悪役がいない。
悪役と言えばペーターくらいだが、ハイジを独占したいのに次から次へいろいろなひとがアルムを訪ねてきてハイジを独り占めできない。文字が読めるようになって、おばあさんに本を読んであげるけれど本の教えはペーターには響かないようだ。
神様にお祈りしても願いが叶わないときは、神様がもっといい時期を待って願いを叶えようとしてくださろうとしていたり、別のもっといい方法を考えてくださっている、という考えがいろいろなところで描かれる。
ペーターが車椅子を壊してしまうことや、医者の娘が死んでしまったことなどもそうなのだろう。
ロッテンマイアーさんはもう最後まで登場しなかった。ロッテンマイアーさんよりも実は深くハイジを傷つけたと思われるティネッテも登場しなかった。
後半はいいひとしか登場しない。
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ヨハンナ・シュピリ 『ハイジ 上』

2019年06月19日 00時18分27秒 | 文学
NHKの「100分de名著」を見ていたら読みたくなり、ヨハンナ・シュピリ 『ハイジ 上』(岩波少年文庫)を読んだ。
この小説は前半が「ハイジの修行と遍歴の時代」という副題で、下巻の最初の章までが前半だから、正確にはそこまで読んだ。
とてもおもしろい。
ロッテンマイアーさんはとんでもなくひどい女のイメージだったのだが、読んでみるとどちらかといえば被害者なのではないかという気がしてくる。彼女は融通が利かないだけなのだ。杓子定規なのだ。
クララはお嬢様育ちのせいで、ハイジがどんなに困っていてもあまり親身になって彼女のことを考えている様子が見えない。食欲がなくて青白い顔をしていても父親にハイジについての相談はしない。そのくせ、ハイジのところへ遊びに行きたいという相談はちゃっかりとしている。
クララの父親も祖母もとてもいいひとで読んでいてうれしくなる。
そしてアルムに帰ってきたハイジがおじいさんやペーターのおばあさんに再会するのもとてもうれしい。
アルムじいさんは世間と一度断絶して、ハイジのおかげでもう一度世間とつながりを持とうとする。そんなことが小さな女の子にはできるのかもしれないなと自分に娘ができると信じられる気持ちになる。
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江藤淳『戦後と私・神話の克服』

2019年06月18日 20時32分22秒 | 文学
今年は江藤淳の没後何年かに当たるようでいくつか本が出ている。そのなかで興味を持った、江藤淳『戦後と私・神話の克服』(中公文庫)を読んだ。
「神話の克服」を昔読んだときにはとてもおもしろかったように思うけれど、今読むと何を言っているのかよく分からない。最近の作家は文学ではなくて神話を書いているというような蓮実重彦的な話をしているのかなと思いながら読む。
何でもない感じでかつての自分を振り返ったような文章に惹かれるものが多かった。
「文反古と分別ざかり」、「批評家のノート」、「小林秀雄と私」が特におもしろかったように思う。
『作家は行動する』と『小林秀雄』が家にあるのでまた読んでみようかという気になった。
他のものではこの本では触れられていないが『海舟余波』も読んでみようかなと思っている。
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我が家の梅しごと

2019年06月17日 00時37分42秒 | 育児
毎年この時期になるとスーパーでは袋詰めされた梅の実がたくさん売られ、ひとびとに「梅しごと」を促す。
僕の知っている料理研究家は誰でも、有元葉子も、辰巳芳子も、たしか飯島奈美も、みんな梅しごとをしている。よくできる主婦になるためには梅しごとができなければいけないんだろうな、とここ数年思っていていつかしなければならないな、いやいつかするだろうな、と思っていた。(まるで『五分後の世界』を書き始める前の村上龍のように。)
「梅しごと」というのは何かと言えば、梅干しを作ったり、梅酒を漬けたりする作業のことで、正しくは庭に植えた梅の木から実をもぐところから始まる。そして今年の梅はどうこうと批評しながら作業し、出来上がった品を近所にお裾分けするところで終わる。
是枝裕和の『海街diary』にも登場し、やっぱりそうであらなければなるまいと思っていた。
うちはマンションで梅の木を植えるような広い庭もないし、親しくしているご近所から「たくさんできてしまっているので」と梅の実を子どもといっしょにもぎに来てくださいと言われることもない。
結局は見られなかったのだが、この週末に蛍を見ようと思って少し郊外に行ったときに梅の実がたくさん公園に落ちているのを見て今年は梅ジュースを作ってみることにした。
スーパーで梅の実を1キロ買ってきて、娘(七歳)と一緒に竹串でヘタを取る。梅は金属を嫌うので竹串でなければならない。そんなことはないだろうと思うのだが、「梅しごと」とはそういう一連の「ねばならない」を含んでいる。それに納得できない者はよき主婦にはなれないのだ。
やってみると梅の実のヘタを取るのは簡単で、スポッと取れて気持ちがいい。
冷凍庫に一晩寝かせて、明日氷砂糖といっしょに漬ける。
おいしければ毎年の恒例行事としたい。
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原田眞人監督『燃えよ剣』に期待する

2019年06月11日 00時27分39秒 | 映画
原田眞人監督が司馬遼太郎の『燃えよ剣』を映画化することを知る。
つい先日『関ヶ原』を観たばかりで、司馬遼太郎作品の描き方に特徴があったので楽しみだ。また語りの癖を映像化して欲しい。
主演はまた岡田准一ということで、それについてはいいとも悪いとも思わなくて、どちらかといえばもっと「えっ」と思える人のほうがよかったなと思うくらいだ。時代劇でも客を呼べるキャスティングということなのだろうな。
このまま『竜馬がゆく』も映画化するのだろうか。
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