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大岡昇平『現代小説作法』

2014年08月31日 00時26分31秒 | 文学
大岡昇平『現代小説作法』(ちくま学芸文庫)を読んだ。
前半は面白かったような気がするが、後半の描写の話になってから興味がなくなってしまった。
何が書いてあったかもよく覚えていない。
トルストイの『戦争と平和』については何度か出てきて、読み終えなければならないなと思った。

トルストイの『戦争と平和』を読み終えたらそのあとは、と考えると、トーマス・マンの『魔の山』の再読やらエッカーマンの『ゲーテとの対話』やら、いくつか読もうと思っているものがある。
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庵野秀明監督『ヱヴァンゲリヲン新劇場版:破 TV版』

2014年08月30日 01時07分12秒 | 映画
エヴァまつりに参加するために、お酒を用意して、テレビの前に座り、CMを早送りするために追っかけ再生で庵野秀明監督『ヱヴァンゲリヲン新劇場版:破 TV版』を見た。
だんだんとついていけなくなってきた。
話がエスカレートしてきて、おもしろくなくなってしまうのだろうか。使徒はどうしても前とは違うものを出さないといけないので、強くなり、戦闘シーンが長くなってしまう。
エヴァの初号機のダミーシステムの話はおもしろいと思った。碇シンジが乗っているのに彼の意思とは関係なくダミーシステムによって式波・アスカ・ラングレーの乗るエヴァ3号機を蹂躙する場面は、青年にはそのような、自分でも制御できない暴力的な時期があるかもしれないなと思わせる。
アスカはどうなったのだろうか。
次回に登場するのだろうか。すこし気になる。
最後の綾波レイの救出とか、もう私にはついていけない。何が行われているのかよく分からない。
『ゴーストバスターズ』の最後ってあんな感じじゃなかっただろうかと思った。

ついでに書いておくと、『序』の最後の、ピストルみたいなもので狙い撃ちして使徒を倒すシーンは、よく考えたら『スターウォーズ』のデス・スターを倒すところの引用なのかもしれないなと思う。

テレビドラマの「SPEC」が好きでよく見ていたのだが、NERVの上層組織ゼーレの会議シーンなどよく似ている。映画の終わりが次回の予告っぽい感じで終わるのもよく似ている。
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「ミュージックポートレイト」宮沢りえ・野田秀樹

2014年08月29日 01時10分01秒 | テレビ
NHKの「ミュージックポートレイト」は宮沢りえと野田秀樹で非常におもしろかった。
宮沢りえが非常に苦労してきたのだなということがよくわかる。
僕のほうが一つ下で同年代なので、宮沢りえがどのようにテレビで扱われてきたかもよくわかる。その時々で僕が宮沢りえに対してずっと好意的であったわけではないのだが、そのようなメディアでの扱いに影響されることは反省すべきことだなとも思うし、小林秀雄のように「賢い奴は反省すればいい。俺は反省なぞしない。歴史の必然がある。」とも思う。
野田秀樹の舞台を見たくなった。

同じくらいの時期に子供のできた者同士の子供の話があって、野田秀樹が、子供ができて変わらなかったことのほうが少ない、というような発言をしていて、その通りだよなと思った。
宮沢りえの、子供は言うことを聞かないもので、それによって他人に対する態度も変わった、というような話もそうだなと思った。
子供のいる人間は子供の話しかしないと、子供のいない間は思っていたのだが、自分に子供ができてみると、子供の話しかしなくなっているような気がする。
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庵野秀明監督『ヱヴァンゲリヲン新劇場版:序 TV版』

2014年08月28日 21時38分28秒 | 映画
録画していた庵野秀明監督『ヱヴァンゲリヲン新劇場版:序 TV版』を見た。
「ヱヴァンゲリヲン」を見るのは初めて。
もっとわけのわからない話なのだろうと思って、避けていたのだが、退屈せずに見られた。非常に、ということもないが、おもしろかった。
最初に登場する使徒は『風の谷のナウシカ』の巨神兵にしか見えない。
綾波レイが何者なのかやっとわかった。いや正確に言えばまだ何者なのかこの作品を見ただけではわからないのだが、文学的に言えば主人公の碇シンジと双子的な、近親相姦的な関係で、物語に即して言えばヱヴァンゲリヲンの零号機の乗組員だった。村上春樹的に言えば、直子だった。
ヱヴァンゲリヲンは零号機と初号機というのがあり、その命名が凝っているというか、確かに新製品を作った時にこのような名前の付け方をしそうだなと思って感心した。
男の子にとって、恋愛というのはどのようにしたらよいのか実はよくわからないということがあって、よくわからないけれども恋愛させたいと思ったら、女の子が突然裸で登場して、ひょんなことで抱き合うというシーンを作ってしまうということがあるのだろうなと思った。たぶん碇シンジと綾波レイが抱き合うこのシーンが村上春樹の『ノルウェイの森』を僕に思い出させたのだろう。
『ジブリの教科書5 魔女の宅急便』では、映画『魔女の宅急便』は魔法を特別なこととして扱わず、田舎から出てきた13歳の女の子が自分でできること(ホウキで飛ぶこと)で生計を立てる姿を描いたというようなふうに書かれていたが、「ヱヴァンゲリヲン」も同じようにヱヴァンゲリヲンに乗れることを特別なこととして扱わず、14歳の男の子が日常の中でどのように生きているのかを描いているのだろうなと思った。
ちょっと野球がうまくて、自分では「もういやだよ」と思いながら父親に言われてバッターボックスに立っている14歳の男の子の話、というイメージでこの映画を見ることもできるだろう。

というような少年の日常風景的な部分があり、いったい使徒というのは何が目的なのか、そもそも敵なのか、さらにそもそも「敵」というのは何なのか、ということも考えさせる。
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Toshlの洗脳の話

2014年08月24日 00時57分03秒 | テレビ
昨日のテレビ番組「金スマ」の「X JAPAN」のToshlの洗脳の話を途中から見始めて非常に興味深かったので最後まで食い入るように見てしまった。(Toshlは最後が小文字のエルなのですね。間違いやすすぎる名前だ。)
トシが新興宗教でどのようなひどい目にあっていたのかがよくわかった。
トシかわいそう、トシかわいそう、と思いながら普通のおばちゃんのようにテレビを見ていた。バンドの仲間や音楽仲間というのはああいうときにどうして頼りにならないのだろうかというのが疑問だった。
しかし、これを「仲間」と呼ばずに「仕事の同僚」だと考えると、僕の会社の隣の席の人が新興宗教にはまりだしたからといって、「あなた大丈夫?」などと言って、深入りして家にかくまってあげるなどということはおそらく絶対にできないだろうなと思う。
本とかCDとか薦められて、「ああ、ありがとうございます。でも興味ないんですよね」とか言いながらあのひとは怪しいと思って距離を置くくらいだろう。
また逆に私が新興宗教にはまってしまった場合に、そこから救い出してくれそうなひとも会社にはいない。
彼の著書『洗脳 地獄の12年からの生還』を読んでみたくなるほど興味深い番組だった。
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『ジブリの教科書5 魔女の宅急便』感想

2014年08月22日 00時53分43秒 | 文学
娘が映画『魔女の宅急便』をよく見ているので気になって、『ジブリの教科書5 魔女の宅急便』(文春ジブリ文庫)を読んだ。
内田樹の評論と宮崎駿のインタビューがおもしろかった。
それ以外については、結局同じ映画の感想をなんども聞かされるので飽きる。同じような話をみんなするわけだし。
『魔女の宅急便』が僕はジブリの映画の中ではもっとも好きで何度も見ている。(二番目に好きなのはたぶん『ハウルの動く城』のような気がする。)
キキが空を飛べなくなるのと黒猫のジジと会話できなくなるというのがこの映画の難問で、この本でも何度も語られた。僕は昔から初潮を迎えたからだろうと考えていたが、この本を読んでとくに納得できる答えがあったわけではない。内田樹は嫉妬の感情のせいと書いていたが「なるほどね」というくらい感じだ。「なるほどね」は「すげえ」よりは劣る。
宮崎駿のインタビューで、「あたしこのパイ嫌いなのよね」の女の子に出会うシーンについて、仕事というのはそういう目にあうことだという言葉には感心した。
すげえ。
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シーナ・アイエンガー『選択の科学 コロンビア大学ビジネススクール特別講義』

2014年08月22日 00時35分40秒 | 文学
シーナ・アイエンガー『選択の科学 コロンビア大学ビジネススクール特別講義』(文春文庫)を読んだ。
この本を読んだのは、少し前に読んだ沢木耕太郎の『ポーカー・フェース』に出ていたのと、ちょうど文庫化されたのと、解説を書いていたのがまあまあ信用できる養老孟司だったから。
最近パソコンを立ち上げていなくて、読んだのがしばらく前なのでよく覚えていないのだけれど、最初のほうは面白く読めていたと思う。
選択肢はあればあるほどよい、ということはなくて、7つくらいまでのなかから選ぶほうが選びやすいというようなことが書かれていた。
また、医者から治療法を選ばされるときに、理由を説明されたうえで医者に選んでもらったほうが、理由を聞かずに選ばれた場合や理由を聞いて自分で選んだ場合よりも納得できるというような話があったように思う。
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盆休み

2014年08月18日 23時08分30秒 | 育児
今年の盆休みは妻の祖母の葬式があったりで、なんとなくせわしなく過ごした。
私の実家にも行き、孫の顔を見せて父と母を喜ばせもした。
孫というのはかわいいものなんだなとおじいちゃん(私の父)を見るといつも思う。
実家の近所に向日葵の咲いているところがあり、娘を連れて行ったが一日目は着いたら車で眠ってしまっていて、二日目は着いた途端に雨に降られた。今年は見られなかった。そういう年なのだろう。
もうひとりのおじいちゃん(妻の父)のお墓参りのときにはそれまで雨だったのに着いたらやんだのでとんとんかもしれない。
娘はちょっと前まで典型的な「イヤイヤ期」だったが少しだけ落ち着いたかもしれない。それともこちらが慣れただけなのかもしれない。

さて最近はトルストイの『戦争と平和』を読みだしたがなかなか読み進められない。
会話文が多くて、読みやすいと思うのだけれど、なかなか読めない。早く読まないと忘れてしまう。
そのほか、『現代小説作法』(大岡昇平著)と『ジブリの教科書5 魔女の宅急便』も読んでいる。こんなのを読んでいるからトルストイが読めない。
最近は娘がよくジブリの映画を見ているので『ジブリの教科書5 魔女の宅急便』を読んでみることにした。内田樹などが執筆していておもしろい。
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沢木耕太郎『チェーン・スモーキング』

2014年08月11日 01時54分04秒 | 文学
沢木耕太郎『チェーン・スモーキング』(新潮文庫)読了。
そんなに、ものすごく好きと思ってはいないのだが、沢木耕太郎の本を立て続けに読んでいる。これは、怪しい。もしかしたらすでにファンなのかもしれない。
ひとつ前の『貧乏だけど贅沢』はハワイ、高倉健、井上陽水、というのに惹かれて読んだ。
今回はパラパラめくった時にロマン・ロランの文字が目に入って読んでみた。いまちょっとロマン・ロランに興味があるので。
沢木耕太郎は、私にとっては意外なことに、読書好きな人のようで、本や作家の話がエッセイに多く登場する。今回も、柴田錬三郎や小林秀雄や円地文子や向田邦子やヘミングウェイなどの名前が登場する。阿佐田哲也はよく登場する。阿佐田哲也の名前が出るたびに『麻雀放浪記』を再読したい気分になる。
そういうのが私にとっていいのだろう。
ああ、これ読みたいな、まあいいか、みたいなのを行ったり来たりして結局読まないというウィンドウショッピングのようなことをするのがいま沢木耕太郎を読んでいる目的のような気がする。
読んだ直後の今は、しばらく沢木耕太郎の本はいいかな、と思っているのだが、またすぐに読んでしまうかもしれない。
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沢木耕太郎『貧乏だけど贅沢』

2014年08月09日 00時05分49秒 | 文学
沢木耕太郎『貧乏だけど贅沢』(文春文庫)。
沢木耕太郎の対談集で、井上陽水と高倉健との対談に興味をもち購入した。
沢木耕太郎はハワイが好きなようで、ハワイの話が何度かあり、またハワイに行きたくなった。私もハワイ大学の図書館で昼寝をするような生活をしてみたいものだ。
また、バカラが好きという話も何度も出てきた。
バカラの話は、この前読んだ『ポーカー・フェース』にも出てきた。
ハワイの話はどの本に出てくるのだろうか。興味を持った。
『深夜特急』はやはり沢木耕太郎の代表作なので何度か言及された。いつか読むべきなのだろう。しかし今ではないように思う。『深夜特急』のことを思うといつも村上春樹の『遠い太鼓』を思い、あちらを先に読むべきだろうと思ってしまう。自分の宗教とは違う宗教の建物に先にお参りに行くような、そんな後ろめたい気分。
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