ダブログ宣言!

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読んでいる本など

2015年09月29日 22時35分49秒 | 文学
録画していたNHKの山崎豊子のテレビ番組を適度に早送りをしながら見る(「NHKスペシャル 作家 山崎豊子 ~戦争と人間を見つめて~」)。
代表作の『不毛地帯』『大地の子』『運命の人』などについて紹介する番組のようだった。『運命の人』にいちばん興味を惹かれたのだが、長いので読むとなると少し面倒だ。松本清張みたいな感じなのだろうか。だとしたら読みたくないな。
安岡章太郎の本を読んで、吉行淳之介に少し興味があり書店でちょっと立ち読みしてみるが、あまりおもしろくなさそうだった。書き出しが、オーソドックスすぎる気がした。少年が登場するときにその子の背景が説明されるといったような、志賀直哉的な、芥川賞的な、書き方をしているように思った。偉そうにいえば、いまそういうものを読みたくない。吉行淳之介は、渡辺淳一に少し純文学味を付けたくらいのものだろうと思っていたので、意外だった。昔一度読んだことがあり、確か江藤淳か誰かの評論で『星と月は天の穴』が取り上げられていて、読んだことがある。よく覚えていない。
通勤時に『ジム・スマイリーの跳び蛙 マーク・トウェイン傑作選』(新潮文庫)を読むことにし、読んでいるが、これはほんとうに傑作選なのだろうか。柴田元幸だったら何でも許されるのだろうか。読み方のよくわからない本だ。
家では『ジゴロとジゴレット モーム傑作選』(新潮文庫)を読むことにし、読んだが、「アンティーブの三人の太った女」を読んでこれは傑作選だろうな、と安心した。三人の太った女が、痩せて甘いものをたくさん食べる女を妬む気持ちがよくわかり、モームらしい、と思った。
読みたい本があまりないので新潮文庫の外国文学傑作選を読んでおくことにする。

読もうと思いつつ、長かったり、難しそうだったりで手が出せない本はいろいろある。以下にメモする。
フローベール『ボヴァリー夫人』(新潮文庫) 新訳なので読みたい。水村美苗の『母の遺産』にもこの小説が登場したし。
ベルクソン『物質と記憶』(岩波文庫)  新訳なので読みたい。
内村鑑三『ぼくはいかにしてキリスト教徒になったか』(光文社古典新訳文庫) 安岡章太郎の本に出てきたので。
保苅瑞穂『モンテーニュ よく生き、よく死ぬために』(講談社学術文庫) モンテーニュの『エセー』をいつか読みたいので。
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クンデラは彼方に。原武史『「昭和天皇実録」を読む』。

2015年09月28日 22時30分14秒 | 文学
ミラン・クンデラ『生は彼方に』(ハヤカワepi文庫)を半分くらい読んでいたのだが、ここまで私にはまったくおもしろさがわからないので、もう読むのをやめる。

原武史『「昭和天皇実録」を読む』(岩波新書)を読んだ。
昭和天皇と実母との関係がギクシャクしていたことや、戦後の一時期天皇がキリスト教にものすごく近いところにいて、改宗するのではないかと言われたこともあること、戦後のヨーロッパ訪問の際には各地で反発があったことなど、知らないことが大変多かった。
天皇の政治的な部分に興味があるのでそういうところはおもしろく読めるが、神事についてはあまり興味がない。鉄道についても興味がない。原武史の本では神事と鉄道について詳しく出てくるのが難点である。
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安岡章太郎『文士の友情 吉行淳之介の事など』

2015年09月27日 23時58分50秒 | 文学
安岡章太郎『文士の友情 吉行淳之介の事など』(新潮社)を図書館で借りて読んだ。
こんなことを書くと、直近で読んだ本を書いた方々に失礼なのだが、久しぶりにきちんとした文章を読んだ気がする。
ずっと適当に食事を済ませていて、久しぶりにきちんとだしをとった料理を食べると「やっぱりおいしいな」と感じる、そのような感じだった。
入っている文章は吉行淳之介全集の月報とか、文庫の解説とか、あまりそれを目的に読者が買って読むものではないが、まとめて読むと、しっかりとしたものを書いているのだなと思った。
「吉行淳之介の事」を読んで、吉行淳之介に少し興味を持った。ひとまず、短編集をひとつくらい読んでみたい。
また安岡章太郎のものも読んでみたい。しかし初期の短編を読もうとしたことがあるがあまりおもしろくなかったので、晩年のエッセイあたりから入りたい。手元に『果てもない道中記』があるのでここから始めるか。
『流離譚』もいつか読みたいと思っている。
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阿古真理『小林カツ代と栗原はるみ 料理研究家とその時代』

2015年09月25日 23時50分11秒 | 文学
阿古真理『小林カツ代と栗原はるみ 料理研究家とその時代』(新潮新書)を図書館で借りて読んだ。
それぞれの料理研究家の考えの特徴を分析したものを期待したのだが(最初のほうに料理研究家の立ち位置のマトリクスが載っていたし)、あまりそういう話にはならず、その当時の社会の動きを概説した本だった。
僕がいまもっとも注目している料理研究家の有元葉子も出ていたし、よく参考にする飯島奈美も出てきた。思いつく有名な料理研究家はだいたい出てきたのではないか。神田川俊郎と結城貢が抜けていたくらいか。
小林カツ代がフライパンで煮物を作り始めたということを知った。飯島奈美の本でフライパンで肉じゃがを作るのを見て驚いたのだが、そこにルーツがあったのだな。
栗原はるみの話の途中あたりから退屈した。
それぞれの料理研究家がビーフシチューをどう作っているかを定点観測する、というのをこの本ではやっていたのだが、栗原はるみよりあとに出てくる人たちには(なぜか)適用されなくなった。土井義晴や辰巳芳子はビーフシチューを作らなかったのだろうか。
後半は、雑誌の常套句みたいなものが目立った気もする。
《トップアイドルの国分は、イジりすぎずに相手を立てるコツをわきまえている。》(230頁)
《当分、コウの時代は続きそうである》(239頁)
等。
ケンタロウの料理は味付けが濃そうで作りたいものがあまりない、という意見は理由は少し違うが同意できる。僕はどんぶり物が多そうで作る気がしない。

高山なおみが少し気になった。
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本屋で本を買わなかった話

2015年09月25日 01時18分47秒 | 文学
この連休中は娘が風邪気味だったのでほとんどどこへも行かず、家で料理をしていることが多かった。
海老の背わたを初めて取った。「海老の背わたを取る」と料理の本ではよく見るのだが、やったことがないのでどんな感じのものかなと思っていた。やったことがないので海老を料理に使うこともあまりなかった。
やってみるとそう難しいものでもなかった。
今日は娘は幼稚園で、僕は休みだったので珍しく妻とふたりで出かけた。
本屋でゆっくり時間をつぶしたが、読みたいものがなく結局何も買わなかった。
最近読みたい本がない。
読みたい本がないので、興味が安岡章太郎とか井伏鱒二とか森銑三とか、これまで読んだことのないもの、古いものへと行ってしまう。
このところ、いまの政治について考えることが多いので、疲れて、今の世の中からずっと離れているものを自分が読みたいと感じているのだろうなという気はする。
ドナルド・キーンの『明治天皇』も惹かれるが長いのでまた今度にする。
本屋で阿古真理というひとの『小林カツ代と栗原はるみ 料理研究家とその時代』(新潮新書)という本を見つけ、ものすごく興味を惹かれるが、買うのは躊躇われるので、帰りに図書館に寄って借りる。料理研究家には興味がある。料理の作り方にそのひとの思想が出ると思っている。
図書館ではほかに安岡章太郎の『文士の友情 吉行淳之介の事など』(新潮社)も借りる。
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堤幸彦監督『劇場版 SPEC ~結~』

2015年09月24日 01時33分55秒 | 映画

堤幸彦監督『劇場版 SPEC ~結~』のテレビ放送を見た。
ひとつ前の劇場版もひどいと思ったのだが、回復することはなく、ひどい映画だった。テレビドラマがとても好きだったので残念。
CGを多用すると映画が駄目になるひとつのお手本だと思う。
なにが行われているのかよくわからないし、なにが行われているかを追っていこうという気にならない。
非常に残念。
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孫崎享『戦後史の正体』

2015年09月22日 21時53分43秒 | 文学
孫崎享『戦後史の正体』(創元社)を図書館で借りて読む。
日本の政治は戦後ずっとアメリカの言いなりで行われてきていて、それは今も変わらないということがよくわかる。「在日米軍基地の見直し」と「中国との関係改善」について言及した政治家は、アメリカに直接に、またはその意を汲んだ日本の官僚や政治家やマスコミにつぶされる。
今後、政治を見ていく上で重要な視点だと思う。
吉田茂というのは僕はなんとなく凄いと思っていたのだけれど、この本を読むと対米追随のとってもひどい腰抜けのように描かれていた。またカレル・ヴァン・ウォルフレンの本では諸悪の根源のように描かれる官僚が、この本では、孫崎享自身が官僚出身のせいでもあるからだろうが、そんなに悪くは描かれない。
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綾辻行人『時計館の殺人<新装改訂版>(下)』

2015年09月17日 23時48分26秒 | 文学
自民党にはやっぱりもう二度と(これまで一度も入れたことはないけど)入れることはないだろう。
そんなに上司の言うことが聞きたいのなら政治家やめてサラリーマンになればいいのにな、と思う。
一生入れません。

綾辻行人『時計館の殺人<新装改訂版>(下)』(講談社文庫)を読んだ。
なんとそうだったのか! という驚きはなかった。
やっぱり、だった。
本格ものというのはフェアにやろうとするので、読み慣れてくると分かってしまうことがある。
最後はポーの「アッシャー家の崩壊」のイメージなんだろうか。

もう、綾辻行人はこれ以上読まなくてもいいのかもしれないな。
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お金について

2015年09月16日 00時22分46秒 | 育児
この前娘(三歳)に妻が「貧乏」について説明していて、「お金がないことよ」と妻が言ったら「お金を買えばいいのに」と言っていた。
マリー・アントワネットが、パンがないならお菓子を食べたらいい、と言ったという逸話を思い出した。
娘にはまだお金の使用法があまりわかってなくて、ママゴトをしていても「2900えんです」と言いながら、売るほうが買うほうにお金を渡している。
成長の記録としてメモしておく。
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綾辻行人『時計館の殺人<新装改訂版>(上)』

2015年09月15日 21時35分36秒 | 文学
綾辻行人『時計館の殺人<新装改訂版>(上)』(講談社文庫)を読んだ。
前半を読んだが、あんまりおもしろくない。わくわくしない。
窓のない部屋で、時計がたくさんならんでいて、みんなが昼過ぎまで寝過ごした、というところで、「ひょっとしてそういうことかな」と思った。「そういうこと」でないことを望む。裏をかいていて欲しい。
僕は心霊現象を描いた小説が好きなので、この小説にも期待していたのだが、あまり幽霊っぽいものが出てこないし、霊媒師も早々にいなくなるのでつまらない。
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