![新版 思考の整理学 (ちくま文庫)](https://images-na.ssl-images-amazon.com/images/I/71wMhqy7-DL._SL1200_.jpg)
2008年に東大と京大の生協で一番売れた書籍とのことだが、いまでも売れているのだろうか。
すごくおもしろいというわけでもないが、読みやすい本なので、時間があればこの著者の本をずっと読んでいてもいいと思える。読んで元気になることはできる。ビジネス書でもっとも大切なことだ。
まだこの著者の本を読むのは二冊目なのだが同じ話の繰り返しが多い。
『平家物語』、漢文の素読、枕上の時間は考えるのに適している、など同じ話が繰り返された。おそらく、読んでみたら他の本にも同じ話が繰り返されることだろう。
気になっていた「修辞的残像」について少し説明があった。
《文章の中のことばとことばが、離れ離れになりながらも、ひと続きになるのは、残像のはたらきであるということに気付いて、長い間のわたくしの疑問は、自分では、一挙に解決したように思った。文章の非連続の連続を支えている、この残像作用のことを、修辞的残像と名づけた。文章上に起っている残像というほどの意である。》(64頁)
直前の記憶がなければ文章が読めないというのは、当たり前といえば当たり前かなあ。
英語の勉強もしないといけないので、外山滋比古はこれまでとする。さようなら。
![新版 「読み」の整理学 (ちくま文庫)](https://images-na.ssl-images-amazon.com/images/I/71CDVCSffNL._SL1200_.jpg)
最初に出てくる「修辞的残像」というのが気になるので少し調べたい。英文学者ということで英語の勉強に参考になる話が出てくるかと期待したがそんなには出てこなかった。
既知のものを読むアルファ読みと未知のものを読むベータ読み、というふたつの読み方があるという考えでずっと語られて、最後まで続く。読みやすくておもしろかったが、敢えて言えばこういうのをアルファ読みと言うんだろうなと思った。
漢文の素読の話がなんどか出てきたが、素読について初めて知ったのは小林秀雄の『本居宣長』を読んだときで、小林自身が素読しているという話だった。驚いた記憶がある。
読もうかどうしようかずっと迷っている『チャリング・クロス街84番地』の話が出てきて、読もうかなと思った。