ダブログ宣言!

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プラトン『パイドロス』

2013年02月23日 22時46分29秒 | 文学
プラトン『パイドロス』(岩波文庫)を読んだ。
小林秀雄の講演を聴いているときに、この本をひどくほめていたので読んでみたのだが、私にはどこかおもしろいのやらこれっぽっちもわからなかった。ソクラテスとパイドロスがたったふたりで山奥に行って、恋をしている人間よりも恋をしていない人間と恋をすべきかどうかを語るといったような内容だったと思う。ソクラテスが恋をするということは狂気であって、狂気であるということは神とつながることだからよいことなのだというような意見をいうあたりまでは、まだ読めていたのだが、だんだんとわけがわかんない話になっていき、ついていけなくなった。
私にはプラトンはまだ早いのかもしれない。
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デュマ『モンテ・クリスト伯』2巻まで

2013年02月20日 23時37分19秒 | 文学

NHKの「100分 de 名著」に取り上げられていることで興味をもち、デュマの『モンテ・クリスト伯』(岩波文庫)を読んでいる。全7冊の2巻まで読んだ。
非常におもしろい。
『ドン・キホーテ』みたいだ。
ある人物がずっと牢屋に閉じ込められていて、やっと脱獄して復讐するというような話なんだろうと思っていたが、脱獄は案外すぐしてしまって、いまはお金持ちになって神出鬼没している。
読んでいてわくわくすることが読書の醍醐味なのだなと思う。
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『ちくま日本文学 幸田文』

2013年02月11日 22時16分30秒 | 文学
『ちくま日本文学 幸田文』を読んだ。
幸田文の父親の死について書いたものはおもしろかった。継母について書いたもの(「みそっかす」)もおもしろかった。が、自分の身辺とは離れた小説はあまりおもしろくなかった。おもしろくなかったというか、よくわからなかった。文章に省略の多い独特の文章で私にはわかりにくい。
引き続き幸田文を読もうかと思っていたが、よすことにする。
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飯島奈美『LIFE なんでもない日、おめでとう!のごはん。』

2013年02月10日 21時38分25秒 | 文学
荻上直子監督の映画を続けて見たせいか料理が作りたくなり、飯島奈美『LIFE なんでもない日、おめでとう!のごはん。』(ほぼ日ブックス)を買った。
「ふたりぶんの朝ごはん。(ハムエッグ&バタートースト)」と「おうちデートのミートソース。(スパゲッティ)」を作ってみた。
ミートソースを自分で作るのは初めてだったが、思ったよりは簡単だった。簡単に作れるように考えられているのだと思う。すこし煮すぎて汁を飛ばしすぎたのが今回の反省点。ニンニクは火をつける前に入れることを知った。また、セロリという食材を使うのは初めてだった。セロリを切るときはどうしてもSMAPの曲を頭の中で歌ってしまう。
作り方を書いている文章が、少し文学している。そこもおもしろい。
カレーとロールキャベツはぜひとも作りたい。
雛祭りにちらしずしを作りたいが、これは少したいへん。

スポーツと同じで料理というのも大切なのは自己流の否定だと思う。
自分のこれまでの経験を守っていると同じことの繰り返しだし、同じままならまだ良いけれどだんだんと狭くなっていくし、おもしろくないので、本に書いてある通りの分量とやり方でやってみて、自分らしさなど出さないようにするのが良いのだと思う。
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山本周五郎『赤ひげ診療譚』

2013年02月09日 22時02分50秒 | 文学
山本周五郎『赤ひげ診療譚』(新潮文庫)。
これも読み終えるのに長く時間がかかってしまって、あまり印象に残っていない。
貧乏人は美しい、みたいな思想があり、ちょっと今読むと感覚が違うかなという感じがある。
こういうところに引っかかってしまうので黒澤明の映画にあまり入り込めないのだろう。
最初の短編で、暗い中で話していて、話していると思ってた相手が実は別人だったという話があり、おもしろいと思った。それ以上のおもしろい短編には出会えなかった。
『寝ぼけ署長』のほうが好き。
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ニーチェ著、適菜収訳『キリスト教は邪教です!』

2013年02月09日 09時55分26秒 | 文学
ニーチェ著、適菜収訳『キリスト教は邪教です! 現代語訳『アンチクリスト』』(講談社プラスアルファ新書)を読んだ。
二度目。
時間をかけて読みすぎたせいであまり印象に残らなかった。
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バーネット『秘密の花園』

2013年02月04日 22時51分47秒 | 文学
バーネット『秘密の花園』(光文社古典新訳文庫)を読んだ。
アランの『幸福論』にはいろいろなことが書かれているが、それを物語で実践したようなお話だった。不機嫌は幸福を遠ざけるとか、体操をすべきだとか、草むしりをしろとか。
こんなに良い小説はないというくらいよい本だと思う。
とてもおもしろかった。
最後の場面でコリンが父親に花園の出口で出会うがとても良い場面で、父親にとっては花園で死んだ妻(にそっくりの息子)に出会うということになっている。この息子のコリンは父親の心の中のこどもでもあって、コリンが回復していくことが父親の回復へつながっている。
このような読んで健康的に、幸福になるような小説をしばらく読んでいきたいなと感じた。でも、読んで幸せになるような小説ってあまりないように思う。思い浮かぶのは『トム・ソーヤーの冒険』と『赤毛のアン』くらい。児童文学には健康的なものが多いのに、大人の小説には不幸になる話が多い。大人になるというのは不幸になるということだという固定観念があるのだろうか。
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ロドリゴ・ガルシア監督『パッセンジャーズ』

2013年02月03日 17時57分40秒 | 映画
ロドリゴ・ガルシア監督『パッセンジャーズ』を見た。
この映画のオチのつけかたも少し飽きてしまったな。
最初は新鮮だったけれど。
この系列の映画としては他に『シックス・センス』と『アザーズ』と『ビューティフル・マインド』があるが、やはり『シックス・センス』が最初だったので印象にも残っているしいちばん好きだ。

この監督の『彼女を見ればわかること』はとても好きなのだけれど、ほかのはそんなに好きではない。
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荻上直子監督『めがね』

2013年02月02日 23時09分00秒 | 映画
荻上直子監督『めがね』を見た。
この監督の映画は『かもめ食堂』も『トイレット』も見たがいちばん面白くなかった。
物語というのはあまりにも空想が過ぎて現実離れしていると、「私には関係ない」と思えて眠くなってしまう。
全体的にへんな話で、挨拶をしない小林聡美が薬師丸ひろ子に恐怖を味わわされて、薬師丸ひろ子よりもまだましということで光石研のところにこころを入れ替えて泊めてもらうというような話だった。『千と千尋の神隠し』にすこし似ている。
その土地に行けばその土地の理屈に従わないと生きていけないというような話だった。
ひとりで食事をしたいのにできないし、奇妙な体操(メルシー体操)にも参加しないといけないし、嫌いなかき氷も食べないといけないし、物々交換もしないといけないし、黄昏ないといけない。
ほんとうに薬師丸ひろ子のところよりましなのだろうかという気がする。
洗脳されるのは実は世の中でいわれているほど悪いことではない。むしろ良いことだというような話だと思えた。
私にはあまり良い印象の映画ではなかった。

あとから追いかけてきた加瀬亮に小林聡美は「センセイ」と呼ばれるが何の先生かはわからなかった。編み物?
「ひねもす」の意味を知らないくらいだから国語の先生ではないだろう。
小林聡美が漫画家か小説家で、加瀬亮は編集者というのがいちばん普通の関係だろうか。

もやっとした映画だった。
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