ダブログ宣言!

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☆「ロリータ」途中経過

2006年12月31日 01時41分18秒 | 文学
年末はやっぱり「ロリータ」。現在196ページ。
ロリータの母シャーロットが夫ハンバート・ハンバートの、義理の娘ロリータへの想いに気付き、手紙を書いて郵便ポストに向かって道路を横切っている途中で車に轢かれて死んでしまうシーンは、ドラマ「デスパレートな妻たち」でホワニータ・ソリスが、息子カルロスの嫁ガブリエルと高校生のジョンの浮気現場を写真に撮って(「笑って、ガブリエル」のシーン)走って逃げる途中に車に轢かれてしまうシーンを思い出させる。
「デスパレートな妻たち」の熱心な視聴者が、ナボコフの「ロリータ」をいま読んでいる確率はかなり低いのではないかと思われるのでこんな連想をするひとはあまりいないだろうと思う。
他にも「ロリータ」には、妻シャーロットを水辺で殺そうかどうしようかとハンバート・ハンバートが想像し、思い留まった瞬間に近所の友人ジーン・ファーローが見えないところで絵を描いていてずっと彼らを見ていたことがわかるシーンがあり、結構サスペンスドラマ仕立てではある。

好きか嫌いかと問われれば、わりと好きだと答えそうな小説だ。いまのところ。
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☆アーサー・コナン・ドイル「緋色の研究」感想

2006年12月30日 13時09分26秒 | 文学
緋色の研究 新訳シャーロック・ホームズ全集コナン・ドイルの「緋色の研究」(光文社文庫)を読んだ。
昔、新潮文庫版で読んだときは、前半の突然の犯人の逮捕もわけがわからんし、後半の物語も退屈だし、ぜんぜん面白くないなあという印象だったが、今回読んでみるとだいぶ違った。
前半の逮捕が突然な印象なのはあまり変わらないが、後半の「聖徒たちの国」は結構面白かった。宗教に追い詰められる感じがよく出ていたと思う。
モルモン教のことは全く知らないけれども。

しかしこの小説が推理小説であるのかどうかは疑問だ。

実はナボコフの「ロリータ」(若島正訳)を読んでいたのだけれど、店で「緋色の研究」を買った帰りにちょっと読み始めたらやめられなくなって最後まで読んでしまった。
これから「ロリータ」をまた読み始める。現在90ページ。
もっと読みにくいものかと思っていたが、そんなことはない。
語り手ハンバート・ハンバートが九歳から十四歳までの少女に特別な魅力を感じるという話や彼の女性遍歴の話が続く。
最初はアナベルという少女。でもこのときは語り手も少年だった。アナベルが死ぬ。
次はヴァレリアと結婚。これは普通の結婚だが、タクシー運転手に寝取られる。
そして下宿しようとしていた家が火事になって、代わりに宿泊した家でロリータに出合う。
というあたりまで読んだ。(忘れそうなので細かく書いておく。)
なにに似ているかと言うと、プルーストに似ているのだろうか。「失われた時を求めて」は第1篇しか読んでないが。
谷崎潤一郎の「痴人の愛」にも似ているかもしれない。
あと、インテリ好みなところが丸谷才一のようでもある。
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☆アーサー・コナン・ドイル「シャーロック・ホームズの回想」感想

2006年12月28日 11時14分05秒 | 文学
シャーロック・ホームズの回想 新訳シャーロックホームズ全集コナン・ドイルの「シャーロック・ホームズの回想」(光文社文庫)を読んだ。
「最後の事件」でコナン・ドイルはホームズを殺したが、読者の強い要望で(いやいや)復活させたという話をこれまで何度か聞かされて、「ふうん、そうなんだ」と思っていた。初めて「最後の事件」を読んでみたが、コナン・ドイルが本気でホームズを殺そうとしていたのかどうか疑ってしまう。
死体なき殺人は殺人ではないというのは推理小説では鉄則なんではないだろうか。
本気でホームズを殺したいなら、医者であるワトスンに看取らせるなり、葬式に出すなり、いろいろとやり方がありそうなものだが、この、死んだかどうかはっきりしない終わり方はどうなんだろう。
心のどこかで「読者の反発にあってしぶしぶ復活」ということを考えてたんじゃないかと勘ぐってしまう。
愛着がありすぎて完全に息の根を止めるのは忍びなかった、という見方もあるだろうが。

一週間、夢枕獏の新聞連載小説「宿神(しゅくじん)」を読んでみたが、ほんとうに進まない小説だ。
これまで何も起きていない。思わせぶりな表現ばかりが続く。
夢枕獏の小説ってこんな感じなのかなあ。
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☆マイクロフト

2006年12月27日 00時53分13秒 | 文学
……そうだワトスン、その期間まさしく彼女は「真理子」ではなく「真理絵」だったのだ。このことは今回の事件を解くうえで最も重要なことだ。まずはこの新聞を読んでくれたまえ。 (『シャーロック・ホームズの秘密』「ふぞろいの紐」より)

「シャーロック・ホームズの回想」はあとふたつ。
さっき読んだ「ギリシャ語通訳」にはホームズの兄マイクロフトが登場した。
しかしこの短編は、これまでホームズを読んできて初めて失敗作ではないかという気がした。
何も解決されていない気がする。

テレビで「FBI超能力捜査官」を見た。超能力で実際の事件を解こうという番組です。
ジョー・マクモニーグルにはいつも感心させられる。
とっても絵が上手い。
ひっぱるだけひっぱられて何にも解決しないままに終わった。
やられたなあ。
しかし結構こういう番組はわかっていながら毎回見てしまう。
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☆カマキリ男 リターンズ

2006年12月26日 00時00分10秒 | テレビ
あれは誰だ!?
宇多田ヒカルか?
宮崎美子か?
三倉茉奈、佳奈のどっちかか?
いやちがう。関根勤の娘だ。

最近のテレビタレントの中では、湯浅卓が群を抜いていると思う。
出てるとどうしても見てしまう。
今日はテレビで「ネプリーグ」を見てしまった。

「シャーロック・ホームズの回想」は、
「ボール箱」
「黄色い顔」
「株式仲買店員」
「グロリア・スコット号」
を読んだ。
どれも面白いが、とくに何かが印象に残っているということはない。全く反対で、何も覚えていない。
読み終わったらすぐに忘れてしまっている。
ホームズは自分では読まないで、ワトスンに新聞を渡して声に出して読ませる。
そんなシーンが何度かあった気がする。
かわいそうなワトスン。いいように使われている。
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☆ホールケーキ

2006年12月25日 01時04分15秒 | 衣食住
ケーキを食べ過ぎて少し気持ちが悪い。げー。
来年からはホールケーキじゃなくて、切り売りしているケーキでいいや。
ふたりでホールケーキ一個は、どんなにちっちゃくても多すぎる。
と、毎年思うが、ついつい買ってしまう。
子どものころの、「ケーキをたくさん、いやっちゅうほど食べたい」という気持ちが三十過ぎてもまだ充たされないのはどうしたもんだと思う。その怨念たるや凄まじ。
「テレビをたくさん、いやっちゅうほど見続けたい」という思いはだいぶ治まった。

コナン・ドイルの「シャーロック・ホームズの冒険」に続いて「シャーロック・ホームズの回想」を買った。
「名馬シルヴァー・ブレイズ」だけ読んだ。
この短編は内田樹がよく「犬がなぜ吠えなかったか」というホームズの推理を引用するのでどんなものかと思っていた。ホームズが、何が行われたか、だけではなく、なぜ行われなかったのか、までを考えるのが素晴らしいらしい。
物語はいつも通りおもしろかった。
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☆アーサー・コナン・ドイル「シャーロック・ホームズの冒険」感想

2006年12月24日 01時58分09秒 | 文学
シャーロック・ホームズの冒険 新訳シャーロックホームズ全集コナン・ドイルの「シャーロック・ホームズの冒険」(光文社文庫)を全部読んだ。
最近、難しい本とやたらと長い本を読んでいたので、この、簡単で短い本は良かった。飽きる前に話が終わるというのはいいことだと思う。
他のシャーロック・ホームズの小説も全部読みたいと思う。
いまのところ気付いたことは、
・犯罪は遺産と結婚が原因となる場合が非常に多い。
・ホームズは異常なまでにワトスンに信頼を寄せている。ほかに友達がいないからだろう。
ということくらい。
シャーロック・ホームズとアルセーヌ・ルパンと江戸川乱歩というとすぐに「小学生のころ図書室で借りて読んだ」という話を聞くが、僕は一冊として読まなかった。
代わりに僕はジャン・ポール・サルトルと大江健三郎と吉本隆明を小学校の図書室の片隅で読んでおりました。サルトルでいちばん好きだったのは「自由への道」でした。今でも毎年一度は必ず読み返します。
というのは嘘です。
小学生の頃はなにも読んでいませんでした。図書室に行った記憶もあまりない。読書感想文で宿題に出されたもの以外は読まなかったんじゃないかな、と思う。
「シャーロック・ホームズの冒険」と、あと「緋色の研究」くらいは大学のときに読んだ気がするが、あとは読んだことがないので、これから楽しみだ。

全く注目していなかったのに、テレビで「スマステーション」を見たら稲垣吾郎が「007」について熱く語っていて、少し興味を持ってしまう。
「ぜろぜろなな」についてはティナ・ターナーが主題歌を歌った「007 ゴールデンアイ」だけ昔見たことがある。ビデオを借りてきてみたはずだ。
ちょっと見れんな、と思ってビデオを返した記憶があってそれ以来このシリーズを見ていない。
最新作は面白いのかなあ。
ニュー・ボンド(ダニエル・クレイグ)の顔が好きになれないのでどうしても、あまり見たいと思えない。
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☆ヘーゲル「法哲学講義」感想

2006年12月23日 04時24分30秒 | 文学
法哲学講義ずっと図書館から借りていて、とうとう返却催促の葉書まで久しぶりに頂いてしまった、ヘーゲルの「法哲学講義」(長谷川宏訳・作品社)をようやっと読み終わった。
延滞して申し訳ございませんでした。
読み終わったといっても、巻末附録の「法哲学要綱」は読んでいない。ここだけ二段組だし、読まなくったっていいってことでしょう。

ヘーゲルは、具体的な思想をいつも心がけているということを感じた。
その時代、住んでいる場所、国、そういうものから離れて、ひとはものを考えることはできないということを何度も言っていた。
まるっきり自由になんでもやっていいよ、と言われても、自分の生きている環境に則した具体的な自由しか感じることはできない。抽象的な自由などは誰も実感できない、というようなことを言う。

自由を奪われるから誰とも付き合いたくないし、ひとりで好き勝手にやっていたほうがいいとよく考えていたし、そのように全く考えなくなったわけではないのだが、最近こういうヘーゲル的な共同体的な考え方に自分が近づきつつあることを感じる。
年齢的なことがかなりあるんだろうと思う。
別に自分が老成したとか、そんなことが言いたいんではなくて、単に肉があまり欲しくなくなったとか、体力が落ちたとか、そういう一環として、考えも自然に変わってしまうということはあると思う。フィジカルな変化、とか村上春樹なら言うかも。
ヘーゲルはもう少し読みたい。

ちょっと思ったのは、ヘーゲルは理性を中心にすえて物事を考えるんだけれど、理性というのは、動物からもっとも離れたもので、子どもではなく大人、馬鹿ではなく賢者、人間がずっと考えに考えたすえに行き着くのが理性、なんだろうと思う。
つまり、とっても人間的なもの。
それがいちばん大事で守るべきものだと思っている。
それに比べると、いま日本でもっとも大切にされているのは、子どもの無垢さ、なんじゃないだろうかと思う。
「子どもに見せられないものは置いてはいけない」「子どもが見たらどう思うか」最終的にはそこにいちばんの倫理のポイントを置いているように思う。
あまり「神が見たらどう思うか」「村でいちばん賢い老人に怒られるぞ」という論理を聞いたことがない。
「動物がかわいそう」というのもよく聞くから、理性じゃなく全く反対方向の自然や無垢のほうに重心を置いているんだろうなあ。
それがいまの現象なのか、むかしから日本はこうだったのかはよく知らない。
柳田国男か、中沢新一に聞いてみたいものだ。
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☆夢枕獏の新聞小説を読んでみた

2006年12月23日 00時32分13秒 | 文学
夢枕獏の新聞小説の第一回目を読んだ。
始めに古典からの引用があって面食らう。夢枕獏はこんな古風な、古文みたいな日本語で書く作家なんだろうか、と驚いた。引用であって良かった。
今回はほとんど引用で終わっていたのでどんな話かはまだわからない。
この、「右大臣実朝」形式でこれからも続くのだろうか。

「シャーロック・ホームズの冒険」は、
「ボスコム谷の謎」
「オレンジの種五つ」
「唇のねじれた男」
「青いガーネット」
を読んだ。
「ボスコム谷の謎」はなんとなく、「オレンジの種五つ」はK・K・Kの部分だけ記憶があった。あとの二つは全く覚えていなかった。

学研要点ランク順シリーズ 日本の歴史DSまたニンテンドーDS用のゲームソフトを買ってしまった。
「日本の歴史DS」で日本史を勉強して有名私立中学受験に備える。
備えあれば患いなし。

しかし、この間買った「タッチで楽しむ百人一首 DS時雨殿」は操作面や画面の綺麗さなどがやっぱり洗練されている。任天堂が作っているものはやはり違うと感じさせる。
「時雨殿」に比べると、「日本の歴史DS」はかなり劣る。
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☆山田風太郎「警視庁草紙 上」感想

2006年12月22日 01時09分19秒 | 文学
警視庁草紙〈上〉―山田風太郎明治小説全集〈1〉山田風太郎の「警視庁草紙」の上巻を読んだ。
シャーロック・ホームズと比べると、謎解き部分に重きを置いていないことがわかる。
新選組の生き残りも出てくるので、新選組に深い思い入れのある人が読んでもおもしろいと思う。僕は新選組にはあまり興味はない。
たぶん、歴史上の人物で好きな人物が登場すればもっと面白いんだろう。
僕の好きな人物としては夏目漱石と森鴎外が登場したが、どちらも子どもだった。
「明治断頭台」では主人公だった川路利良が、今回は悪役のような感じで登場する。
新しい明治政府の警視庁に、江戸時代の生き残りの人物たちが対抗するという話が基本。

うちは朝日新聞なのだが、夢枕獏の連載小説が始まるらしい。
連載小説を新聞でリアルタイムに読んだことは数えるほどしかないが、題材が西行らしいので読んでみようと思う。
いままで、連載終了まで新聞で読みきった小説は、村上龍の「イン ザ・ミソスープ」と高橋源一郎の「官能小説家」だけだ。
どっちも面白かったという記憶はない。
毎日ちょっとずつなので内容を忘れるし、だんだんとめんどくさくなる。
夢枕獏の小説は読んだことはないが、おもしろいことを期待する。
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