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カーマイン・ガロ『スティーブ・ジョブズ 驚異のイノベーション』

2011年10月30日 23時56分53秒 | 文学
カーマイン・ガロ『スティーブ・ジョブズ 驚異のイノベーション』(日経BP社)を図書館で借りて読んだ。図書館で予約していたのだが、やっと順番が回ってきた。待っている間にスティーブ・ジョブズが死んだ。同じ著者が先に書いた『スティーブ・ジョブズ 驚異のプレゼン』も予約しているのだがまだ順番が回ってこない。
スティーブ・ジョブズにもアップル社にもそれほどは興味がなかったのだが、書店でビジネス書コーナーでよく見かけるので借りて読んでみた。
ジョブズはすばらしい人だったのだなと思った。これを読むといま自分が行っている会社は碌でもない会社に思えてくる。こういうのは駄目だと言われているものがかなり当てはまる気がした。
自分の生き方を考えるのに良い本だと思ったが、すこし長い気がした。もっとシンプルで良いと思った。そこらへんをジョブズから学ぶべきだと思う。
ビジネス書は読み始めるともっといろいろ読みたくなる。
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井上ひさし・平田オリザ『話し言葉の日本語』

2011年10月29日 21時52分11秒 | 文学
井上ひさしと平田オリザの対談『話し言葉の日本語』(小学館)を図書館で借りて読んだ。
素人が脚本を書こうとして方言で台詞を書こうとすると、最初はいいのだが、テーマとして大切なことを登場人物に言わせようとするところで標準語になってしまうという話がおもしろかった。
テーマとか主題のようなことは自分の生活感情から離れたところにあるものだという表れがあるのだろう。
平田オリザのワークショップに参加してみたい気持ちになった。
演劇を見るのは好きだが、脚本を書いたことも舞台に立ったこともないので、自分でそういうことをしてみるとだいぶ見るときの感じ方が違うだろうなと思う。
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塩野七生『わが友マキアヴェッリ 2』感想

2011年10月26日 23時01分23秒 | 文学
塩野七生『わが友マキアヴェッリ 2』(新潮文庫)を読んだ。
だんだんと塩野七生とマキアヴェッリに興味がなくなってくる。
おそらく塩野七生の本をもう読むことはないのではなかろうか、と感じている。
なんだろう? 合わないし、自分が過去に書いた本に書いてあるから詳しく知りたかったらそっちを読んでください、ということが多い。そこについていま知りたいんだけど簡単に教えてくれるかな、と思ってしまう。教えないなら全く教えないでください、とも思う。
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「父と暮せば」

2011年10月25日 23時59分58秒 | 舞台
井上ひさしの演劇に興味を持ち、ずっと昔に録画したまま見ていなかった『父と暮せば』(辻萬長、栗田桃子出演)の演劇を見た。
父親の幽霊と娘の二人芝居で、時間も短く、おもしろく楽しめた。
以前彼の『ムサシ』を本で読んだときはおもしろいと思えなかったのだが、これだったら井上ひさしの芝居も見てもいいかな、と思えた。
演劇を見た後で、同じように録画したまま見ていなかった映画の『父と暮せば』(原田芳雄、宮沢りえ出演)も見ようとした。台詞が演劇と同じで「ふーん、そのままやるのか」と思って見ていたのだが、やはり同じ話を続けて見て飽きが出たせいか、嫌なところが目につき始めて見るのをやめた。
映画で付け足している部分がすべて嫌な部分と思われた。
特に原田芳雄の演技についてなのだが反戦のメッセージが強くなっているところと、演劇では登場しなかった浅野忠信の出ているところ、が好きじゃない部分だった。
テレビドラマや映画になるとどうしても俳優の感情が強く出ていたり、話が分かりやすくなっていたりするのは仕方のないことなのだろうか。もっとあっさりしたものでいい。
これからはNHKで放送される演劇をもっと見ようと思った。
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平田オリザ『演劇入門』

2011年10月23日 23時06分21秒 | 文学
平田オリザ『演劇入門』(講談社現代新書)を図書館で借りて読む。
平田オリザの言っていることは非常によくわかる気がする。
・今の日本には知っている人同士の「会話」はあるが、知らない人と話をする「対話」はあまりない。なので演劇の中で知らない人と話をする場面があってもそこが不自然になってしまう。
・登場人物に対話をさせるためには情報量の差が必要である。情報量に差がなければ、情報の交換は行われない。
・演出家は権力を持っているので俳優に怒鳴り散らすひともいる。しかし平田オリザはそのようなことはしたくない。きちんと言葉で演技指導したい。
特に、怒鳴る演出家というのはたくさんいるのだろうなと思う。怒鳴る演出家がたくさんいるなかで怒鳴らない演出家でいようと思っているところに平田オリザの素晴らしいところがあると思う。僕もほんとうにそういう人が嫌なので平田オリザの気持ちはよく分かる。人間関係は上下関係しかないと思っているひとがほんとうに多いように思う。
テレビ番組の「アメトーーク!」で、雨上がり決死隊の宮迫が「先輩やぞ!」と突っ込むのを聞くたびにこのひとはいったい何回この突っ込みをし続けるのだろう、いったいどれだけ先輩後輩の関係に疑いを持たずに生きているのだろう、と思う。そこだけが「アメトーーク!」で嫌いなところだ。
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平田オリザ『演技と演出』『演劇のことば』

2011年10月23日 09時23分23秒 | 文学

平田オリザの『演技と演出』(講談社現代新書)と『演劇のことば』(岩波書店)を図書館で借りて読んだ。『演劇のことば』のほうは日本の演劇の歴史の記述が続くところで退屈し、途中を飛ばして読んだ。
平田オリザの、井上ひさしの評価が高いことが意外だった。『紙屋町さくらホテル』に興味を持った。
人間には内面があって心理があって、演技をするにはそこから展開していくというやり方に平田オリザは違和感を感じているようだ。
『演技と演出』は、ためになるおもしろい本だった。
しかしいま僕が演劇に興味を持っているのは、心理を重要視しているスタニスラフスキー・システムやメソード演技のほうなのでちょっと水を差された感じだった。
美内すずえの『ガラスの仮面』はメソード演技の方法論を善しとして描かれている漫画のようなので読んでみたい。

NHKの番組を見て演技論に興味を持ったが、なかなかおもしろそうな本がない。「おもしろそう」という以前に本そのものがあまりない。
日本で役者を目指す人はどういった本を読んで勉強しているのだろうか。
演出家目線ではなく、役者目線の本が読んでみたい。
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塩野七生『わが友マキアヴェッリ 1』感想

2011年10月18日 00時10分56秒 | 文学
塩野七生『わが友マキアヴェッリ フィレンツェ存亡 1』(新潮文庫)を読んだ。
塩野七生の本は初めてきちんと読むのだが、作者らしき語り手が歴史について語るという、後期司馬遼太郎のような、小説のようなエッセイのような本だった。語り方はなかなか同じところから前に進まない文章で、橋本治のような感じ。むちゃくちゃ好きな文章、という感じではない。
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「旅のチカラ」柳楽優弥

2011年10月15日 01時15分55秒 | テレビ
NHKの「旅のチカラ」の柳楽優弥の回を見ていて、若いうちに脚光を浴びるとそのあとたいへんだなと思った。
吉本隆明がどこかで、男の子は観念で頭の中をいっぱいにしているものだ、という意味のことを書いていたけれど、20歳くらいの男の子というのは確かにいろいろなところから観念を拾っては背中に背負ったかごに放り込んで(重いのに)大切に持っているような印象が、自分のことを思い返してもある。役者の世界は、周りの人間も「役者っていうのは」と語りがちなのだろうから子供のころからその世界にいると自分のなかに役者像ができてしまってそこから離れられなくなるということはあるだろうなと、そのようなことを思いながらテレビを見ていた。
柳楽優弥に演技指導をするアメリカ人の先生の言葉がすばらしいと思った。

――俳優には二つの責務がある。ひとつは心の痛みを感じること。もうひとつは痛みを見せることだ。

――自分の痛みをさらけだす勇気のあるものを役者というんだよ。

――優弥はとてもいい直感を持ってるよ。あとはそれに従う勇気があればいいんだ。

このようなことを言えるアメリカの演技論にとても興味を持った。
「優弥がんばれ!」という気持ちにものすごくなる、よい番組だった。
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白川静・梅原猛『呪の思想』

2011年10月10日 08時14分16秒 | 文学
ちょっと漢字について勉強しようと思い、白川静がいいのではないかと思って手始めに、白川静と梅原猛の対談『呪の思想 神と人との間』(平凡社)を図書館で借りて読む。
しかしとても難しくあまりちゃんと読めなかった。
三回分の対談なのだが最後の詩についての対談はほとんど読んでいない。詩の引用が本に出てくると昔から読みとばしてしまう癖がある。
白川静のすごさがよくわからなかった。ほかの本を読んでみよう。
梅原猛の本は読んだことがないのだが、なんだか自分の書いた本の話ばっかりするし、自分はどこへ行ったみたいな話をよくするし、あまり好きになれそうにない人だなと思った。

いまは白川静にも興味があるのだが、マキャベリにも興味がある。
これはモームの『昔も今も』というマキャベリの登場する小説を読み始めたけれど当時の歴史のことを全く知らないので何かほかの本を読もうと思ったのがきっかけで、しかし気にはなりながらも放っておいたのだが、この前NHK教育の「100分 de 名著」という番組でマキャベリの『君主論』が取り上げられていてまた興味を持った。
塩野七生の『マキアヴェッリ語録』と『わが友マキアヴェッリ』あたりが入門にはよいのではないかと思っている。
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万城目学『プリンセス・トヨトミ』

2011年10月09日 08時45分58秒 | 文学
万城目学の『プリンセス・トヨトミ』(文春文庫)を読んだ。
長い話だった。
大阪の男たちは何が目的で集まったのかよくわからなかった。
全体的によく分からない話だった。
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