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『カラマーゾフの兄弟』

2023年10月31日 22時18分58秒 | 英語
『カラマーゾフの兄弟 The Brothers Karamazov (ラダーシリーズ Level 4)』(IBCパブリッシング )を図書館で借りて読んだ。
英語で130ページくらいの本でドストエフスキーの『カラマーゾフの兄弟』をまとめるのは無理があるだろうと思ったのだが、少し前に『グレート・ギャツビー』を読んだときにこうやって英語の短い本で世界の名作を振り返るのも悪くないと思って、こちらも読んでみた。長篇小説を短くまとめた、大人の読める本というのは日本語にはほぼなくて、児童書かマンガしかない。
英語でロシア文学を読むというのも抵抗があった。特に登場人物の名前が長くて嫌だろうなと思っていた。しかしすぐに慣れた。スメルジャコフ(Smerdyakov)なんて英語でこう書くのか! とおもしろく思った。
ゾシマ長老の長い伝記も「大審問官」もない非常にあっさりとした『カラマーゾフの兄弟』で、いったいこれのどこがすごい長篇小説なのかまったくうかがい知ることはできないようになっているのだが、ああこんな話だったなと振り返るくらいにはちょうどよかった。
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ジャン=ルイ・ド・ランビュール編『作家の仕事部屋』

2023年10月29日 00時36分36秒 | 文学
ジャン=ルイ・ド・ランビュール編『作家の仕事部屋』(中公文庫)を読んだ。
たくさんのフランスの作家のインタビューだが、実際に読んだことのある作家はあまりいない。知らない作家も多かった。
様々な書き方で、さまざまなルールで書いていた。村上春樹の書き方が正しいのかと思っていたが、ルールなんてないのだなと思った。
フランソワーズ・サガンの、「小説、それはどこに連れて行かれるかもわからぬままに、沢山の人々と一緒に出かける楽しみです」(273頁)というのがいい言葉だなと思った。
一人ひとりのインタビューが短いので、好きな作家の、じゃなくてもいいが話が面白い作家の、こういうインタビューを一冊まるごと読みたいと思った。
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竹野内豊の声

2023年10月27日 16時35分24秒 | テレビ
今日『徹子の部屋』を見ていて、竹野内豊の声は池松壮亮の声にそっくりだな、区別がつかんな、と思った。
色っぽい声に憧れがある。
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加藤典洋『村上春樹の短編を英語で読む 1979~2011』

2023年10月23日 23時49分21秒 | 文学

加藤典洋『村上春樹の短編を英語で読む 1979~2011』(ちくま学芸文庫)上・下を読んだ。
「英語で読む」と言っても英語が書かれている本ではなくて日本語の本だ。英語で授業をしたということ。でも日本語の本。
村上春樹が初期の頃からどのような関心を持って短編を、そして長編を書いていったのか、ということがかなり強い妄想も含めて書かれている。
授業を本にしているせいか、普段の加藤典洋の本よりも仮説が大胆で、なかなかおもしろい。
途中何度も村上春樹の短編集を読み直しながら読もうかとも思ったが、それをやりだすと進まなくなるのでやめた。
村上春樹の小説ではなく、トルストイの『アンナ・カレーニナ』をいつか読み返そうと思った。
それと解説に触れられていた、加藤典洋の『小さな天体』も読みたい。文庫にならないのだろうか。
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『グレート・ギャツビー』(トムはどうして妻の気持ちに気付いたか)

2023年10月21日 23時01分27秒 | 英語
『グレート・ギャツビー[新版] The Great Gatsby (ラダーシリーズ Level 4)』(IBCパブリッシング )を図書館で借りて読んだ。

少し前に日本語で読んで気になった部分がやはり気になった。
トム・ブキャナンが、妻のデイジーはギャツビーが好きなのだと気付く場面。

今回読んだラダーシリーズではこうだった。

"You always look so cool," she repeated.
In that little moment, Daisy had silently told Gatsby that she loved him, and Tom Buchanan saw it. He was shocked.

(「あなたはいつもとても涼しそう」と彼女は繰り返した。
 その少しの瞬間に、デイジーは無言でギャツビーに彼を愛していると告げた。そしてトム・ブキャナンはそれを見た。彼は驚いた。)
(92ページ)

原文は以下のようになっている。(本は持っていないのでネットで探した。)

"You always look so cool," she repeated.
She had told him that she loved him, and Tom Buchanan saw. He was astounded.

(原文)

ラダーシリーズは読みやすくするために、短くしたり、単語を置き換えたりしているだけなのかと思っていたが、「In that little moment」や「silently」などを補っている。
読むと、「涼しそう」の言葉のあとに無言で愛を語った。そしてそれに夫が気付いた、というように読める。
原文の「She had told him」がいつ言ったのかがはっきりしないからだろう。
もともとは『テヘランでロリータを読む』のなかの引用から興味を持ったのだった。そのあと、村上春樹訳と小川高義訳を読んだ。並べてみる。

「あなたはいつも涼しそうね」デイジーはくりかえした。
 あなたを愛してる、彼女はそう言ったのだが、トム・ブキャナンもそれに気づいた。彼は愕然とした。

(アーザル・ナフィーシー『テヘランでロリータを読む』)

「あなたはいつも涼しげね」と彼女は繰り返した。
 彼女はついさっきギャツビーに向かって、あなたを愛していると告げていたし、トム・ブキャナンもそれを見て取った。彼はあっけにとられていた。

(村上春樹訳)

「いつだってクールなんだから」
 さっきはギャッツビーに好きなのよと言った。トム・ブキャナンも感づくものがあって愕然としたようだ。

(小川高義訳)

村上春樹訳と小川高義訳では、トムがいない間にデイジーが言った言葉にトムが(なぜだか)気付く、となるのだが、やはりちょっと不自然な気がする。新潮文庫の野崎孝訳を以前立ち読みで確認したときの記憶では、村上・小川と同じ感じだったと思う。日本人は野崎孝に引きずられたのかもしれない。
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『どうする家康』について

2023年10月21日 09時18分42秒 | テレビ
今年のNHKの大河ドラマの『どうする家康』は、退屈でちょっと見ていられなくなっているのだが、ここまで見たのならと思い、最後まで見ようと思っている。
ムロツヨシの秀吉がやっと「くたば」り、安心する。最初からなのだが、ムロツヨシの演技が私には特に見ていられない感じだった。急に声を小さくする、突然目をそらす、みたいなことを繰り返すのだが、どうにも苦手だった。秀吉が死ぬ回の放送を見ていて、こういう芝居は中居くん(中居正広)がよくやってるかもしれないなと思った。松潤(松本潤)と中居くんが演技しているように見えた。
ムロツヨシに限らず、出てくる人がみんな嫌になってきている。板垣李光人などは『青天を衝け』のときにとてもいい俳優さんだと思っていたのに、そんな印象でもなくなっている。
早く終わらないかな、ちょっとはおもしろくならないかな、と思いながら見ている。
おもしろいドラマであれば録画したものをすぐ見るのだが、おもしろくないのでだんだんと見るまでの時間が空くようになっている。
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伊藤亜紗『学びのきほん 感性でよむ西洋美術』

2023年10月18日 23時52分17秒 | 文学
伊藤亜紗『学びのきほん 感性でよむ西洋美術』(NHK出版)を図書館で借りて読んだ。
入門書で、美術史についてざっと知りたい人にはいいかもしれない。私にはあまり得るものはなかった。
が、特に以下の二箇所が驚いた。

《「夜警」というのは通称で、実際は昼の様子を描いたもの。正式名称は「フランス・バニング・コック隊長とウィレム・ファン・ライテンブルフ副隊長の市民隊」です。塗料のニスが変色して暗くなったことにより、あやまって「夜警」と呼ばれるようになりました。》(60ページ)
レンブラントの「夜警」がもともとはどんなに明るかったかを知りたい。

《身も蓋もない話をすれば、ヌードの絵を所有している王族や貴族たちは、表向きは美の理想像を鑑賞しているのだと言いつつ、どこかでそれをセクシーだと思っていたはずです。》(71ページ)
そんな中学生男子における「土曜ワイド劇場」のような役割があったとは。ほんとうだろうか。たぶんほんとうだろう。
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松浦弥太郎『眠れないあなたに おだやかな心をつくる処方箋』

2023年10月17日 22時50分37秒 | 文学
松浦弥太郎『眠れないあなたに おだやかな心をつくる処方箋』(小学館)を図書館で借りて読んだ。
眠れないということはほとんどないので、そこはあまり参考にならなかった。前も読んだことはあったが、松浦弥太郎が四十代の頃に眠れなかった時期があることが書いてあった。私にも何年かに一度くらい全く眠れないことが一夜くらいあるのだが、絶望的な気持ちになる。毎夜続くと思うとぞっとする。とても眠らなくても平気、などとは思えないだろう。

《僕自身の経験からですが、これから先、もっとも手に負えないのは「欲望」かと思います。》(25ページ)

のあたりがはっとするほど実感がこもっている気がして、このひとも自分の「欲望」にずいぶん苦労したのだなと思った。あまりはっきり言わないことなので、実はみんなはそうでもないのではないかと思ってしまったりするが、自分の「欲望」を持て余すというのはどうにも切実な問題だと思う。
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稲田俊輔『食いしん坊のお悩み相談』

2023年10月16日 21時15分24秒 | 文学
稲田俊輔『食いしん坊のお悩み相談』(リトルモア)を図書館で借りて読んだ。
このひとの『ミニマル料理』が、料理の本なのに読んでおもしろかったので興味を持ち、別の本も読んでみた。
文章にこだわりがあるひとで、おもしろい。
いちばん興味を持ったのは「おすすめのノンアル」の話で、「キリン グリーンズフリー」が一番おいしいと書いてあるので飲んでみようと思う。タモリが「本麒麟」のCMに出たときに、タモリは嘘をつかないだろうと思ってほんとうにおいしいのかと思って試したらそんなに美味しくなくて、タモリの言うことをそれから信じなくなったのだが、「グリーンズフリー」はどうだろうか。
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ウェンディ・ウッド『超習慣力』

2023年10月15日 21時30分28秒 | 文学
ウェンディ・ウッド『やり抜く自分に変わる 超習慣力 悪習を断ち切り、良い習慣を身につける科学的メソッド』(ダイヤモンド社)を読んだ。
いいことを習慣づけて、悪習を断ちたいとずっと思っている。
いろいろと長々と語るのだが、結局どうやったら悪習を断ち切り、良い習慣を身につけることができるのか、は分からなかった。話が長い。結論だけ言ってほしい。
もっと具体的な方法が書かれた本を読みたい。
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