![唯幻論物語 (文春新書)](http://ecx.images-amazon.com/images/I/41zneRiZR-L.jpg)
この本は小谷野敦の『すばらしき愚民社会』の岸田秀批判の反批判として書かれたものらしい。
しかし『すばらしき愚民社会』を読んでいないので、反批判が正当なのかどうかはわからない。
あとがきでは小谷野敦のことをものすごく持ち上げている。まあ社交辞令かもしれない。
それにしても、岸田秀は僕にとってものすごく重要な存在だった時期もあるのだが、最近二冊続けて読んでどちらも何にも響くものがなかった。
いや、何にも、とは言いすぎで、この本では、自分のことを自分で考えてもよくわからないので、嫌いな人にその行動を置き換えて動機を探ったら、それが自分の動機である、というようなところはおもしろかった。
しかしほかの著書も読んでみようという気にはならなかった。