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フランシス・フォード・コッポラ監督『地獄の黙示録』

2021年04月30日 22時40分22秒 | 映画
コンラッドの『闇の奥』を読んだので、ずいぶん前に録画していたフランシス・フォード・コッポラ監督の『地獄の黙示録』を観た。
一度くらいは観たことはあると思うけれど、ほとんど記憶に残っていない。プレイメイトの慰問のあたりは憶えていたが、最後になるにつれて観た記憶が無かった。当時観てないか、テレビはついていたが寝ていたかどちらかだろう。
だいたいベトナム戦争の映画は苦手で、『フルメタル・ジャケット』も『ディア・ハンター』も『タクシードライバー』もすごい映画だとは思うが、二度と観る気がしない。やはり誰かが狂ってしまう映画というのは観るほうも少しくらい狂ってしまう覚悟がいる。最近そのような映画を観る気になれない。
『地獄の黙示録』は前半は案外おもしろかった。これはロードムービーなのだなと思った。カーツ大佐(マーロン・ブランド)を探すまでがロードムービーなので、見つけてしまったらそのあとすることがなくなって殺すしかすることがなくなったような印象だ。これは『闇の奥』でも同じで、殺されはしないけれどクルツは死んでしまう。
どこがおもしろかったかと言えばベトナム戦争というのは滅茶苦茶だなと思って、ベトナム戦争に興味を持った。開高健の何かを読んでみたいなと思った。
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コンラッド『闇の奥』

2021年04月29日 21時12分28秒 | 文学
コンラッド『闇の奥』(光文社古典新訳文庫)を読んだ。
ずいぶん昔に岩波文庫版を読んだことはあるけれど、読みづらくてよく理解できなかった記憶がある。今回はそこまで理解できないということはなかったが、おもしろくもなかった。この話の何が良いのかわからない。『嵐が丘』的な語りの入れ子構造が特徴だが、それ以外はよくわからなかった。象牙の会社のクルツがアフリカの奥地で王のようになっていて、彼に語り手のマーロウが出会うという話だったが、書き方のせいか何が行われているのか明確にわからない。クルツのすごさもよくわからない。
いろいろわからなかった。
この小説はコッポラの『地獄の黙示録』のせいで有名なのだと思うのでちょっと観てみようかなと思っている。
そもそもこの小説を今回読んだのは『ロード・ジム』を読むために読んだ。
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吉川英治『新・平家物語(十七)』

2021年04月27日 19時44分28秒 | 文学
吉川英治『新・平家物語(十七)』(新潮文庫)を読んだ。
ついに平家が負ける。
みんな海に入水し、安徳天皇の母親で、清盛の娘の、建礼門院だけは海から救い上げられる。
源義経は勝ったけれど、兄の頼朝に嫌われてかわいそう。
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アガサ・クリスティー『予告殺人』

2021年04月25日 00時37分48秒 | 文学
アガサ・クリスティーの『予告殺人 (クリスティー・ジュニア・ミステリ 4)』(早川書房)を図書館で借りて読んだ。
新聞に殺人予告の広告が出て、それをみんなが冗談だと思って集まったら本当に殺人が起きるという話で、最初はとても興味をもって読み始めるが、登場人物が多くてどうでもよくなってしまう。
しかし、と思って、「こんなに登場人物が多くて分かりにくいのだから、誰が犯人であってもなんの驚きもない。それはどんな理屈でも成り立つという証明にしかならない。そうではなくて、このひとが犯人だったら適当に読んでいる私でもちょっとはびっくりするという人物は誰だろう」と考えて、この人かな、と思ったらその人が犯人だった。
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ドラマ「リコカツ」

2021年04月23日 23時19分29秒 | テレビ
北川景子と永山瑛太が結婚してすぐに離婚しそうになるテレビドラマ「リコカツ」の先週の初回放送を後ろ半分くらい見て、永山瑛太はいつまでこの藤岡弘、のモノマネのようなしゃべり方を続けるつもりなのだろうと思い興味をもって二話目も見てみた。
とても、というほどはおもしろくないが、まあ見てもいいかなと思っていたのだが、北川景子を山で遭難させようとする永山瑛太のことが好きな女性自衛隊員が登場し、「ちょっとこれはないな」と思った。こんなひとが自衛隊にいてはいけないということもあるが、この場合の彼女の気持ちがまったく理解できない。彼女としてはここで北川景子が遭難して死ぬということを望んでいたということなのだろうか。そうじゃないと、あとから北川景子が自分の行動を永山瑛太に言うことが想定されるが、それについてどう思っていたのかがわからない。本気で殺すつもりだったなら、また彼女は北川景子を口封じも兼ねて殺しにくるだろう。そうじゃないとつじつまが合わない。
この行動は物語のなかであとで何らかの落とし前がつけられるのだろうか。それともコメディなので追求されなくていいと思っているのだろうか。
こんなことが許されるのならこのあと高橋光臣もひどいことをやりだしそうだ。
どうにもここが納得いかないので次回から見ないことになりそう。

今回でいえば、佐野史郎が妻にボーリング場で女性とはしゃいでいる現場を見つかって平然としているところが素晴らしかった。
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井上靖『星と祭』

2021年04月21日 11時15分07秒 | 文学
井上靖『星と祭』(新潮社『井上靖全集 第二十巻』所収)を読んだ。
先妻との間に生まれた娘が琵琶湖で死んで、そのとき一緒に死んだ男の父親とともに琵琶湖の周りの十一面観音を巡り、ヒマラヤで満月を見て、また十一面観音を巡るという、ただただそれだけの話だったが、なかなかおもしろかった。タクシーに乗ってお寺に行って十一面観音を見せてもらうというだけのことが何度も描かれる。これだけのことを退屈せずに読ませるのはやはりすごいことだろう。ヒマラヤの話は少し退屈だった。ヒマラヤに行く必要は無いのではないかと思ったが、井上靖が当時ヒマラヤに行ったので行くことになったのだろう。
金と暇のある人が話をして旅行をするというところで少し小津安二郎の映画を思い出した。
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ドラマ「大豆田とわ子と三人の元夫」

2021年04月20日 22時24分05秒 | テレビ
テレビに橋下徹が出ていたらチャンネルを変えることにしている。
「なんで出るのだろう」と思うがよく使われる。ワイドショーによく出ていて、朝の、火野正平の自転車のあとの、会社に行くまでのちょっとの時間に「モーニングショー」を見ているのは橋下徹が出ていないからという理由も大きい。犬や猫の動画がかわいいからという理由ではまったくない。あの時間は無駄だと思っている。
おもしろそうなドラマは一応気にしているが見ようというほどのものはあまりない。
「ネメシス」というドラマがおもしろそうだと思って録画したが、五分も見ることができなかった。少し見ては見るのをやめ、また見てはやめて、ハードディスクから消した。ミステリーであるはずなのに事件が起きるまで興味を持続することができなかった。ちょっと重大な欠陥があるのだと思う。なにが悪いのかわからないが、すべて悪い気がした。
ドラマ「大豆田とわ子と三人の元夫」は初回を見ていなかったのだが、ネットの記事を見て興味を惹かれて、慌てて見逃し配信で初回放送を見て、第二話はテレビ放送を録画して視聴した。とってもおもしろいドラマだと思う。安心して見ていられる。間違っているところが少しも無い。
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井上靖全集は分厚い

2021年04月17日 22時54分02秒 | 文学
井上靖の本などは私が子どもだった頃はいくらでも文庫で手に入る存在だったのに、いまでは手に入りにくくなっている。『星と祭』を読もうかと思ったのだが、文庫では古本しかなく、能美舎というところから復刊されているが文庫よりは値段が張り、読んだことがない本なのでそんなにおもしろいのかという疑問があり、図書館で借りて読んでみることにした。
しかし図書館で『井上靖全集 第二十巻』を借りると、信じられないくらいの分厚さの本で、広辞苑にしか見えない。こんな本の全集を自宅に揃えている人がいるのだろうか。いい時代だった。
『星と祭』は、たいしたものではないだろうと、少々小馬鹿にしながら読み始めたのだが、読んでいくと惹き込まれる。娘といっしょに湖で事故で死んだ男の父親(大三浦)の言動に、怒ったりその怒りを自分で宥めたりするあたりはそういうこともあるだろうという感じがする。大三浦の発想が少々不気味だが、息子が死んだのであればこういうこともあるかもしれないという気もする。
娘の死をどのようにとらえていくかという話を主人公がいまはしているが、とても惹き込まれるものがある。
手軽に読めるのであれば他の井上靖の現代小説も読んでみたい気になる。
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連城三紀彦『造花の蜜』

2021年04月14日 21時16分14秒 | 文学

連城三紀彦の『造花の蜜』(ハルキ文庫)を読んだ。
夢中になって上巻を読んだときは「傑作だ」と思ったのだが、下巻になり失速。どうしてこんなに凋むのだろうかというくらい話がつまらなくなる。川田の話が長すぎる。
新聞連載時に前半は話を作っていたが、後半になって困ったという感じなのだろうか。最後の「最後で最大の事件」で少し回復するが、渋谷のスクランブル交差点の場面ほどの盛り上がりはない。渋谷のスクランブル交差点はすごかった。
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吉川英治『新・平家物語(十六)』

2021年04月12日 22時48分00秒 | 文学
吉川英治『新・平家物語(十六)』(新潮文庫)を読んだ。
平知盛が印象的に描かれる。好感が持てる。兄の宗盛は駄目な印象。
決戦が近い。
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