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エピクテトス『人生談義(上)』

2021年06月26日 22時59分41秒 | 文学
エピクテトス『人生談義(上)』(岩波文庫)を読んだ。
ちょっと、人生について、というか、善について、とかそういうことについて考えたいと思って、メモを取りながら読んでいくことにした。
意外だったのが、自殺するということについて何度か語られていたことだった。
《待つのだ、そして軽率にこの世から去ることがあってはならないのだ》(68頁)
こんなに昔でも自殺する人がいたのだと思うと不思議に思った。

意志に関わることにだけを気にしろ、意志に関わりのないことはどうしようもないので気にするな、というような話が何度も出ててきて、基本的にはこの一つのことだけが語られるように思えた。

上巻では「第二巻 第十八章 いかにして心像と戦うべきか」が特に印象に残った。
習慣が人間を作ること、悪い習慣が人間をダメにさせる、一度の悪い行為は一度の失敗というわけではなくその人のダメさを増進させたと考えるべきであること、など、もういちいちごもっともという話だった。
ことあるごとに読んでいきたい文章だった。
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車で聴く曲(承前)

2021年06月24日 19時03分56秒 | 音楽
クレジットカードの番号を記入するのが嫌なので、お店で「App Store & iTunes ギフトカード」を買ってきて書いてある長い番号を入力し、曲を買った。
買ったのは、
藤井風「きらり
優里「ドライフラワー
BTS「Butter
と、前から欲しかった
BTS「Dynamite」
の四曲を買った。
最近はその歌手が好きでアルバムに入っている曲が全部聴きたいということはあまりなくて、よく聴くこの曲だけ、というのが多いので(車で聴くだけなので)、レンタルするよりも買ったほうが安いかもしれない。
もっといっぱい欲しいものがあったような気がするが、あらためて考えるとそこまで欲しい曲はたくさんはないのだなと思う。
やはり「Spotifyプレミアム」はいらない。
藤井風の「きらり」にしてもBTSの「Butter」にしても、音で聴くだけよりは、YouTubeで動画で見るほうが楽しいように思う。
九十年代にtrfが出てきたときに、歌ってる横でダンスしてる人いるか? と思ったが、必要だったんだろうな。小室さんごめんなさい。
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車で聴く曲

2021年06月22日 21時05分11秒 | 音楽
子ども(小学三年)が乗り物酔いをするので、うちの車でかかるのは子どもがいっしょに歌える歌が多い。
そろそろLisaとNiziUにも飽きてきたので他の曲を入れたいのだが、レンタルショップに行っても、あまりこれといったものがない。インターネットで調べて、この人とこの人、と思って行っても、目当ての歌手の目当ての曲がなかったりする。
よくする。
最近CDを出していないことが多いように思う。インターネットで配信しかしていない。
Spotifyには登録しているが、無料版なので車では聴けない。
Spotify無料版を聴いていると、”シャッフルおじさん”たちが「Spotifyプレミアム」を勧めてくるのでちょっと調べたが月々千円もかけて音楽聴かないなと思う。
やはり諦めてそろそろ配信版をダウロードして買うべきなのかもしれないな、と思っている。

ちなみに、いま車で聴きたいと思っているのは、
藤井風「きらり」
優里「ドライフラワー」
BTS「Butter」
です。
BTSの「Butter」はどっからどう聴いてもマイケル・ジャクソン。
私のような、マイケルだけを一時期聴いていた人間にとってはたまらない。
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堀江敏幸編『記憶に残っていること(新潮クレスト・ブックス 短篇小説ベスト・コレクション)』

2021年06月19日 11時18分25秒 | 文学
堀江敏幸編『記憶に残っていること(新潮クレスト・ブックス 短篇小説ベスト・コレクション)』(新潮社)を図書館で借りて読んだ。
十の短篇小説が収録されているが、
エリザベス・ギルバート「エルクの言葉」
アダム・ヘイズリット「献身的な愛」
ウィリアム・トレヴァー「死者とともに」
が好きだった。
裏表紙に「世界最高の短篇10作を一冊に。」とあるので、全部おもしろいのかと期待したがそうでもなかった。堀江敏幸と趣味が合わないのかもしれない。
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ジョゼフ・コンラッド『ロード・ジム』

2021年06月12日 15時39分51秒 | 文学
ジョゼフ・コンラッド『ロード・ジム』(河出文庫)を読んだ。
有名だけれど私には全くおもしろくない小説というものがあって、『白鯨』などがそうなのだが、『ロード・ジム』もそうだった。
昔、講談社文芸文庫でこの本が出たときに上巻だけ買ったのだけれど、それも読めなくて、翻訳のせいなのかもと思っていたけれど、今回読んでもまるでおもしろくなかったので翻訳のせいではなく、そもそも私には合わないのだろう。何が行われているのかすらよくわからない。
ジムは沈没しそうな船から、意図せずに逃げたのだけれど、その沈没しそうだった船に乗っていた人は結局は助かった。
そのあとどこかの辺境の地に行って、そこで王のような存在になり、そのあとなんだかよくわからない。長い長い『闇の奥』みたいな感じだった。『闇の奥』はまだ短かったから読めたが、ここまで長いとついていけない。
コンラッドはもういいです。
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堀江敏幸『未見坂』

2021年06月11日 22時57分29秒 | 文学
堀江敏幸『未見坂』(新潮文庫)を読んだ。
毎週見ているテレビドラマの『大豆田とわこと三人の元夫』で松たか子が「続編は一作目を超えられない」と離婚した夫婦の復縁の比喩として語っていた。『未見坂』は『雪沼とその周辺』の続編のようなものなのだが、やはり超えられていない。
このところ堀江敏幸の小説を集中的に読んできたが、最初に読んだ『雪沼とその周辺』を、しかもその最初の一篇である「スタンス・ドット」をどれも超えられていないなと思う。「スタンス・ドット」は彼の小説を最初に読んだせいもあってちょっとドキドキした。
『未見坂』は四つ目の「方向指示」から『雪沼とその周辺』の続編なのだなと感じた。それまでは続編ということを忘れていた。
「方向指示」は理髪店の話なのだが、髪を切る作業が詳細に描かれる。そのような、手仕事を詳細に丁寧に描いてしんとした気持ちにさせるのが『雪沼とその周辺』の良さだったと思う。やはり終わりはそんな終わり方なのかなと疑問にさせる終わり方。
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吉川英治『新・平家物語(十九)』

2021年06月10日 21時12分39秒 | 文学
吉川英治『新・平家物語(十九)』(新潮文庫)を読んだ。
静御前は義経の子どもを産んで、その子が殺されそうになったが助けられるというような話は実話ではないだろう。
阿倍麻鳥が出てくる場面は、嘘なんだなと思って気楽に読める。
義経はしばらく登場していない。あと一冊で終わり。
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アリス・マンロー『ピアノ・レッスン』

2021年06月08日 20時10分22秒 | 文学
アリス・マンロー『ピアノ・レッスン』(新潮社)を図書館で借りて読んだ。
堀江敏幸の短篇集を読んでいて、こんなふうに短篇というものは終わるものだっけという違和感がありちょっと名高い作家の短篇集を読んでみようと思った。
やっぱりなんかすごいと思ったが、語り手が男なのか女なのかがすぐにわからないことが何度かあった。翻訳のせいなのか、そういうものなのかわからない。語り手を男として読んでしまう習慣がこちらにあるせいかもしれない。
続けて読んでいけるほどは好きになれなかった。

「ウォーカーブラザーズ・カウボーイ」
父親の人生の、あのころは楽しかったという風景を娘の眼を通して見せる。
すばらしい。
きちんと終わっている。

「輝く家々」
嫌われている人の味方をしたいけれど、できないときの気持ち。

「イメージ」
『トム・ソーヤーの冒険』にインジャン・ジョーという人物が出てきて怖いのだが、それを思い出した。
子どもが父親と出掛けていて、怖い人物に逢って、その人物と父親が親しく話をするがやっぱり子どもにとっては怖いという経験は、自分自身にもあるような気もする。

「乗せてくれてありがとう」
女の子と仲良くなりたい若い男の子たちの話で、そんなことあるだろうな、私にもあった、というような話。

「仕事場」
腹が立つ他人。

「一服の薬」
間違って酒を飲み過ぎた女の子。

「死んだとき」
妹を火傷で死なせてしまった女の子。怺えていたけど耐えられなくなる。

「蝶の日」
白血病で入院しているちょっとだけ仲の良い友人を、暮らすのみんなと一緒にお見舞いにいく女の子。仲が良いか悪いかは明確には分けられない。

「男の子と女の子」
女の子であることの悲しみ。「しょせん女の子だからな」

「絵葉書」
金持ちの男と結婚を前提に付き合っていたら、ふいに別の女と結婚された。

「赤いワンピース―一九四六年」
日本にいて、ダンスパーティのような習慣のない文化であることに感謝する。
いつも恋愛しなければならないという強迫観念のなかで生きるなんてぞっとする。

「日曜の午後」
若いメイドの気持ち。小旅行に期待する。

「海岸への旅」
催眠術士に殺される。

「ユトレヒト講和条約」
介護から逃げられない。

「ピアノ・レッスン」
不幸な生活のなかの一点の光。才能は一瞬の幸福をもたらす。
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中野京子『画家とモデル 宿命の出会い』

2021年06月02日 23時31分57秒 | 文学
中野京子『画家とモデル 宿命の出会い』(新潮社)を図書館で借りて読んだ。
絵の好みとしてはクノップフが描いた妹「マルグリット・クノップフの肖像」やワイエスの「ヘルガ・シリーズ」のようなちょっと写真のように精密に描いているものが好きだった。
いろんな絵を見られて、ちょっとしたお話が読めて楽しい本だと思った。
モーリス・ユトリロの母親もシュザンヌ・ヴァラドンという画家だということを初めて知った。
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