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テア・シャーロック監督『世界一キライなあなたに』

2024年06月30日 00時52分57秒 | 映画
テア・シャーロック監督『世界一キライなあなたに』を見た。
心を閉ざした男が、明るくて映画の字幕も読めないような女に出会い、心を開いていくというような映画だと思って見て、だいたいはその通りの映画だった。
私のようにひねくれた人間にも入口が用意されていて、とても良い映画だった。そして親切なことに、ひねくれた人間に対する出口も用意されていた。
この映画はちょっと普通のロマンティック・コメディでは見られない結末となったのだが、私達がそれは良いとか悪いとかいくら言っても、そんなこと言っても人間にはどうしたってつらいことはあるし、それは他人が良いとか悪いとか言えないことでもあるな、とそんなことを考えさせられる映画だった。

彼らが最初に二人で見る映画『神々と男たち』と、エミリア・クラークが読んでいる『Sushi for Beginners』(Marian Keyes)が気になった。
少しバーネットの『秘密の花園』を思い出した。
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マイケル・カーティス監督『カサブランカ』

2024年06月27日 22時59分05秒 | 映画
マイケル・カーティス監督『カサブランカ』を見た。
第二次世界大戦のときの、パリがドイツ軍に占領されたあとのヴィシー政権の時の話で、昔見たときにはなんのことだかおそらくわからなくて、ちっとも記憶に残っていなかった。
背景を知らないと理解できない映画がある。この時代のフランス人の複雑な感情には興味がある。
映画はフランス映画ではなくアメリカ映画なので、アメリカにイングリッド・バーグマンの夫婦が逃げて、ドイツ人が死に、ハンフリー・ボガートはカサブランカに残って友人ができる、というような一応はハッピーエンドの映画だった。
長さもちょうどよく、おもしろい映画だった。
「時の過ぎゆくまま」(As Time Goes By)も良かった。
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マーク・ウェブ監督『アメイジング・スパイダーマン2』

2024年06月24日 23時48分29秒 | 映画
マーク・ウェブ監督『アメイジング・スパイダーマン2』を見た。
まだ続きがあるけど、どうするかな。
あんまり感じるものはなかった。続きを見るのは時間の無駄かな。
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マーク・ウェブ監督『アメイジング・スパイダーマン』

2024年06月24日 13時07分14秒 | 映画
マーク・ウェブ監督『アメイジング・スパイダーマン』を見た。
おもしろかった。
続きも気になるように出来ていたので、続編も見る。

スパイダーマンが手首から出す蜘蛛の糸は、なんか機械で出してるということを知らなかった。今回からの設定なのか、昔サム・ライミ監督版を見たのに、まったく記憶にない。
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ガブリエル・ガルシア=マルケス『出会いはいつも八月』

2024年06月17日 23時33分51秒 | 文学
ガブリエル・ガルシア=マルケス『出会いはいつも八月』(新潮社)を読んだ。
母親の墓参りに、毎年八月にある島を訪れる既婚の四十代の女性が、ホテルで読書をし、一夜を共にする男性を探す。
とてもおもしろかった。
こういう、知的でおしゃれで短くてすぐ読めるものはいい。
主人公(アナ・マグダレーナ・バッハ)が読むのは、
ブラム・ストーカー『ドラキュラ』
ジョン・ウィンダム『トリフィドの日』
レイ・ブラッドベリ『火星年代記』
グレアム・グリーン『恐怖省』
ダニエル・デフォー『ペストの年の日記』
で、手に入りやすいものは読んでみようかなと思った。
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キケロー『老年について 友情について』

2024年06月15日 22時16分03秒 | 文学
キケロー『老年について 友情について』(講談社学術文庫)を読んだ。

「老年について」
老年になると快楽が奪われるという話をもっとも興味深く読んだ。
たしかにそのせいで若い時期にたいへんな無駄な時間を費やしたという思いがないではない。が、なくなってしまえばそれでいいものなのかという気がしないでもない。
しかし同じことなら、老年になって、快楽を追求しなくて良くなった、と痩せ我慢でも思っておいたほうが前向きでいいような気がする。
死ぬことについては、肉体が滅んでも永遠の生が続くという考えの話なのだが、これについてもそう思ったほうがいいというものである気がするが、これを信じることが私にはできない。死んだあとに永遠の生があると信じることができる人がいるということすら信じられない。
死んだら何もなくなると思ったほうがさっぱりして良いという気もする。

「友情について」
友情とはこういうものだという話がえんえんと続いていた印象であまり興味を惹かれなかった。
まずは徳が大事。それから友情みたいな話だった気がする。
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ポール・オースター『幽霊たち』

2024年06月11日 20時16分41秒 | 文学
ポール・オースター『幽霊たち』(新潮文庫)を読んだ。
昔一度読んだことがあり、今回は電子書籍で読んだ。
以前読んだときも、結末がいまいちよくわからないと思ったように思うが、今回も同じように思った。
すっと入っていけて、おしゃれな感じで、アメリカ文学の伝統も感じられて(ソローとか)いいのだが、終わりがよくわからない。観念的に過ぎるように思う。よくわからないのだ。
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小島信夫『私の作家評伝』

2024年06月09日 16時51分07秒 | 文学
小島信夫『私の作家評伝』(中公文庫)を読んだ。
たいへんに分厚い本で、よく知らないとか、名前も知らないような作家の評伝もあり、最後の宇野浩二のすごく長い評伝はすこし飛ばして読んでしまった。今後、読むことがあるのだろうか、宇野浩二。
この本のおかげで森鴎外の『雁』を再読できて、おもしろいことがわかったのが良かった。森鴎外はこれまであまりおもしろいと思ってこなかった。良い機会なので今後も読んでいきたい。
有島武郎と島崎藤村は、どうなんだろうか。読むべきなのだろうか、と迷っている。
芥川竜之介も少し出てきて、読んでもいいかもしれないと思った。

なによりも小島信夫の本を少し読んでみようと思っている。『抱擁家族』しか読んだことがないし、良い印象もない。
『私の作家評伝』の続きで、『私の作家遍歴』というのがあるようなので、こちらも文庫になれば読む。
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ペク監督『ビューティー・インサイド』

2024年06月02日 17時28分55秒 | 映画
ペク監督『ビューティー・インサイド』を見た。
非常におもしろかった。岩井俊二的だった。影響があるのだろうか。
毎日人間が変わってしまう主人公で、本人も周りも認識に戸惑う。
ひとをひとと認識するには、昨日と同じ顔でなくてはならないし、その記憶が継続していかなくては好きになることは出来ないだろうなということを考えさせられる。
いい映画だった。音楽もいい。
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森鴎外『雁』

2024年06月01日 23時30分56秒 | 文学
森鴎外『雁』(ちくま文庫『森鴎外全集4』所収)を読んだ。
小島信夫の『私の作家評伝』を読んでいて興味を惹かれて読んだ。
非常におもしろかった。語りが巧みで、どんどん引き込まれる。
語り手が、ある友人(岡田)の話を始め、その友人が出会った女性が妾で、その妾を囲っている主人の話が始まり、その妻が登場し、という感じで話がすすみ、見事に終わる。
最後は、女性が若くて格好いい学生とつながりを持とうとするが果たせないという話になるのだが、それまでその妾の女性の話を聞いているのでとっても残念な気持ちになってしまう。
舞台は日本だが、ヨーロッパのストーリーテリングの上手な作家の小説を読んでいるようで、とてもおもしろかった。森鴎外を少し勉強する必要があると思った。
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