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川上未映子訳『たけくらべ』

2018年09月30日 11時00分17秒 | 文学
川上未映子訳『たけくらべ』(『池澤夏樹=個人編集 日本文学全集13 樋口一葉 たけくらべ/夏目漱石/森鴎外』所収)を図書館で借りて読む。
樋口一葉の『たけくらべ』を、ずっと読むことが出来なかったのだが、初めて現代語訳で読めてあらすじを理解することが出来た。
どこがおもしろいのかわからなかった。少女が大人になって快活さがなくなってしまう話、なのだろうか。
それ以上の話とも思えなかった。
原文も読みにくいのだが、その読みにくさをきちんと踏襲していてすばらしいと思った。読み比べることはしないが、たぶん良い現代語訳なのだろう。

この本には他に夏目漱石の『三四郎』と森鴎外の『青年』が入っているが、確かにちょっとこの二つを比べて読みたくなった。
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伊藤比呂美訳『発心集』

2018年09月28日 03時09分24秒 | 文学
伊藤比呂美訳『発心集』(『池澤夏樹=個人編集 日本文学全集08 日本霊異記/今昔物語/宇治拾遺物語/発心集』所収)を図書館で借りて読む。
発心とは出家しようとすることで、鴨長明の書いた『発心集』には出家することを決めた人たちの話がたくさん書かれている。
同じ本に入っていた町田康訳の『宇治拾遺物語』は、一口食べておいしく、またもう一口、と箸が進むという感じで最後まで読めたのだが、こちらはそこまでのおもしろさはなかったものの、発心するということがどういうことなのだろうか、こんなに多くの人が発心してきたということはなんなのだろうかと思いを馳せながら読んだ。
何か、出家するというのはいまの世の中では遠く感じる、現実味のないことだけれど、一つの選択肢としてあったということが昔の人の一つの救いになっていたのだろうなと思う。
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町田康訳『宇治拾遺物語』

2018年09月21日 00時31分35秒 | 文学
見えにくくなっていた左眼は目薬を差しているせいかだいぶ良くなっている。
そのうち治るのではないかと思っている。

目が悪いせいで本を読むのを控えているのだが、そうするとすることがない。
本を読まなければ時間を持て余すのだということがよくわかった。
なので英語の勉強を始めている。英語の勉強では字の大きな本を音読したり、音声の後を文字を読まずに繰り返したりするので目の負担にはならないかと思っている。ちょうどよい。内田樹であれば「奇貨として」と言うであろう。

そうは言っても何か読みたくなるものなので、町田康訳『宇治拾遺物語』(『池澤夏樹=個人編集 日本文学全集08 日本霊異記/今昔物語/宇治拾遺物語/発心集』所収)を図書館で借りて読む。
短い説話集なのでこれならちょっとずつ読めるのではないかと思い読んでみた。
ほんとうは『今昔物語』に興味があり、それというのもこの前『男はつらいよ』を見たときに『今昔物語』が出てきて(志村喬から寅さんが借りて読む)興味を持ったのだが、調べてみるとこの全集の町田康訳の『宇治拾遺物語』がすごいらしいということを聞きつけたので読んでみた。
すごかった。
こんな古典訳は見たことがない。「スタッフ」とか「インディーズ系の」とか「リーダー」とか「カーテン」とかカタカナ語が出てくるし、なんだかすごかった。おもしろかった。「いい感じ」だった。
話の内容もぶっとんでいるのでだいぶ手が入っているのだろうと思いいくつか調べてみたが、話の内容はわりといじっていないように思えた。『宇治拾遺物語』はそれ自体が結構ぶっとんでいるのだ。
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クリント・イーストウッド監督『ハドソン川の奇跡』

2018年09月13日 18時09分01秒 | 映画
クリント・イーストウッド監督『ハドソン川の奇跡』を観る。
科学的に検証するということは、実は大切な何かが抜け落ちてしまうことなのではないか、という話なんだろうと思う。
見やすくておもしろい話だった。
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『週刊文春「シネマチャート」全記録』

2018年09月10日 21時46分10秒 | 映画
左眼が、明るい光を見たあとの残像がずっと残っている状態のように昨日くらいからなっていて見にくい。所謂”飛蚊症”のような状態。
今日眼科に行ったが原因がよくわからず、明後日大きい病院に紹介状を持って行くことになった。
もう二十年くらい前に同じような状態になったことがあって、そのときは視神経炎と言われしばらくすると治ったのだが(あまりもう覚えていない)、今回もそうなると良いけれど。
一生このままだと言われても、まあ生きていけないこともないけれど、治ったらいいなと思う。

『週刊文春「シネマチャート」全記録』(文春新書)を図書館で借りて読む。
雑誌「週刊文春」の映画コーナーのこれまでの点数を集計して洋画と邦画それぞれで順位を付けている。
以下気になった映画。

洋画
21位『第9地区』 おもしろそう。
21位『ジャージー・ボーイズ』 録画したけど見てない。
21位『ベイビー・ドライバー』 おもしろそう。
40位『ブエナ・ビスタ・ソシアル・クラブ』 録画したけど見てない。
87位『インファナル・アフェア 無間序曲』 以前も気になったことがあるがまだ見ていない。いつか見たい。
87位『ヘイトフル・エイト』 迂闊にもこの映画の存在を知らなかった。クエンティン・タランティーノの密室ミステリーって、惹かれる。
104位『浮き雲』 最近読んだ、村上春樹のエッセイにも村上龍のエッセイにもどちらにもアキ・カウリスマキの名前が登場し、いつか見なければならないなと気になっている監督。

邦画
20位『赤目四十八瀧心中未遂』 見ていない映画で気になったのはこれだけ。
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いまだ留学準備中

2018年09月05日 00時01分03秒 | 英語
いまだ留学準備中である。
なかなか旅立てない。
ディケンズの『二都物語』を読み終えたにもかかわらず、まだだ。
やはりほんとうにどこか外国へでも行かないと、日本にいながら英語の勉強をするのは難しい。
村上龍の『歌うクジラ』を読み終えたらとか、読んでいる『ゴダール 映画史(全)』を読んだらとか、この後読もうとしている安岡章太郎の『僕の昭和史』を読んでからとか、さらにそのあと武田泰淳・武田百合子夫妻の『目まいのする散歩』と『犬が星見た』をセットで読んだらとか、そんなことを言っていつまで経っても勉強を始めないかもしれない。
高橋源一郎の『今夜はひとりぼっちかい? 日本文学盛衰史戦後文学篇』をちょっと読んだらものすごくおもしろそうだったのでこれも気になっている。
英語の勉強をしようと思う時ほど読みたい本が増える。
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中島岳志『ガンディーからの<問い> 君は「欲望」を捨てられるか』

2018年09月04日 23時07分01秒 | 文学
中島岳志『ガンディーからの<問い> 君は「欲望」を捨てられるか』(NHK出版)を図書館で借りて読む。
もうすぐこの本の文庫版(『ガンディーに訊け』)が発売されるようなのだが、興味を惹かれ発売の前に単行本で読んでみた。
ガンディーは立派な人物のイメージなのだが、実はいろいろな矛盾を抱えた人物でそこに惹かれた。特に性欲について興味深かった。
若い女性を裸で寝かせて添い寝するというスキャンダルについて、もっと詳しく知りたいと思った。
妻や長男との関係についてももう少し知りたい。
彼の偉大さよりはスキャンダラスさに惹かれてしまった。しかしもちろん素晴らしいことも言っているしやっている。
『真の独立への道』(岩波文庫)は復刊されたら絶対に読もうと思う。
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マイク・モラスキー『新版 占領の記憶 記憶の占領 戦後沖縄・日本とアメリカ』

2018年09月02日 09時21分18秒 | 文学
マイク・モラスキー『新版 占領の記憶 記憶の占領 戦後沖縄・日本とアメリカ』(岩波現代文庫)を読む。
占領期の文学について詳しく書かれていて、興味を持てる作品が多く出てくるかと思ったが、そんなに多くはなかった。
いちばん読みたく思ったのは、曽野綾子の「遠来の客たち」だが、手に入りにくい作品のようなので(本屋に行ってすぐに文庫を買って読めるような作品ではない)、まあ読まなくてもいいかなと思う。そういえば以前にもこの作品を読みたいと思ったことがあるような気がして調べたら、加藤典洋の『敗者の想像力』に登場した。というか、加藤典洋がマイク・モラスキーのこの本を参考にしていた。
小島信夫の「アメリカン・スクール」は手に入りやすい作品ではあるが、「遠来の客たち」ほどは惹かれないので読まないと思う。
野坂昭如の「アメリカひじき」は読みにくそう。以前から、「アメリカひじき」とは何のことだろうと思っていたが、紅茶のことらしく、疑問が解けてしまったのでさらに読まない可能性が高くなった。
目取真俊は、読まないだろうなあ。方言が読みにくそう。
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