ダブログ宣言!

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☆「キリクと魔女2」を拝見

2007年04月30日 00時38分42秒 | 映画
テレビで「キリクと魔女2」をなぜだか見てしまった。
1を見ていないのに2だけ見てしまった。
それなりに面白かった。
アフリカのちっちゃな男の子が主人公のフランスのアニメです。
こどものアニメにはいろいろと教えが含まれているものだが、年寄りのいばりんぼうは口は出すが手は動かさない、とか、ちっちゃいことはみんなに馬鹿にされる、とか、お金は大切、とか、お金を稼ぐにはオリジナリティが大事、とか、フランスらしいというか、あまり日本のアニメではお目にかかることの出来ない実際の生活でほんとうに役に立ちそうな教訓が含まれていたと思う。
日本のアニメであれば、年寄りの言うことは黙って聞くべし、とか、お金のことばかり考えてはいけない、とかそういう儒教的な教訓になるのだろうけれど。
こういうのはお国柄が出るものだなと思った。

この連休に京極夏彦の「巷説百物語」シリーズを読もうと思って、いま一冊目の「巷説百物語」を読んでいる。
京極夏彦は「姑獲鳥の夏」と「魍魎の匣」は読んだことはあるのだが、「巷説百物語」は読んでいなかった。妻がこのシリーズが好きなので一度読もうとしたことはあるが読めなかった。今回三冊目が文庫化されたので再び挑戦してみることにする。
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☆加藤典洋「太宰と井伏――ふたつの戦後」感想

2007年04月29日 17時32分38秒 | 文学
太宰と井伏――ふたつの戦後加藤典洋の「太宰と井伏――ふたつの戦後」(講談社)を読んだ。
本の衝撃度から言えば、猪瀬直樹の「ピカレスク 太宰治伝」には及ばないが、これはこれでおもしろかった。「ピカレスク」の、加藤典洋による感想文のようなところがある。
「ピカレスク」で、さんざんに叩かれた井伏鱒二を少し救出しているようなところがあって、正直言うとそこが少しだけ不満なところではある。

ポール・ハギス監督の映画「クラッシュ」を見ると、アメリカ社会は差別ばっかりで毎日毎日人種差別の存在を感じ続けなければならないような気がするが、たぶんそんなことはないだろうと思う。(アメリカに行ったことがないから知らないけれど)
社会や人間をある切り口だけで見ようとすると、それだけが見えてしまって、ほかのことに全く目が行かなくなってしまうことがある。
井伏鱒二についても「ピカレスク」では盗作問題だけを取り上げて描いていたようなところがあるので、太宰治は井伏鱒二のことを実は憎んでいたというような印象を受けてしまうが、実際のところはいやなところもあったし愛すべきところもあったし、という感じだと思う。それはわれわれが普通に生活していて人付き合いをしている感じと昭和の文人といったって変わるところはないだろうと思う。
だから加藤典洋が井伏鱒二を少し弁護している感じなのも判らなくはないのだが、そこが当たり前すぎておもしろくない。猪瀬直樹みたいにめちゃめちゃに叩いてくれたほうが読み物としてはおもしろい、と思った。

「太宰と井伏」のなかでもっとも良いのは、
《「太宰」とは誰か。「太宰」とは、こういうとき、こんなふうに素朴に、怒ることのできない人間のことではなかったのか。》(91ページ)
というところだと思う。
確かにそうだ! 太宰はこんなときにこんなふうには怒らないよ。忘れてた!
と僕は素直に驚きました。
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☆ポール・ハギス監督「クラッシュ」感想

2007年04月29日 14時13分14秒 | 映画
クラッシュ録画していたポール・ハギス監督の「クラッシュ」を見たが、面白かった。
タランティーノの「パルプ・フィクション」とポール・トーマス・アンダーソンの「マグノリア」とロドリゴ・ガルシアの「彼女を見ればわかること」とスティーブン・ソダーバーグの「トラフィック」と同じ系列の、複数の人物を描く作品であるが、たくさんの人が出ている割にすっきりとしていてわかりやすかった。
アメリカ社会の人種差別がテーマになっているので、見ていてわりとつらいなあと思える部分も多かったが、途中からいい話になった。全体を通して考えると、細かいところはあまりよく憶えていないが、いい話だったなあという印象になると思う。タランティーノが監督だったら絶対に殺してると思える場面でも、この監督は殺していない。他の監督作品を知らないが、あまり登場人物を殺さない監督なのかなと思った。
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☆倉持裕「開放弦」感想

2007年04月28日 12時25分37秒 | 舞台
午前中にテレビで放送していた、倉持裕作、G2演出の「開放弦」を見た。
倉持裕の芝居を見るのは初めてだと思う。いつか何かをテレビで見ようとして録画したけどそのままになり見ずに終わったことがある。
「開放弦」とは、
《弦楽器の弦を、左指で押さえないで奏する場合の、その弦。》
らしい。辞書に書いてあった。ふむふむ、ぜんぜん知らんかった。
右手が使えなくなった夫の丸山智己の代わりに、水野美紀が彼の右手の役割をしてギターをふたりで弾き、作曲する。最後に、夫が死んでしまって水野美紀がひとりで右手の部分だけで曲を演奏するが、周りのみんなには曲として聞えない。水野美紀ひとりにはふたりで演奏した曲が聴こえる。
ひとことで言うと、そういう舞台でした。
まあまあ面白かった。
大倉孝二と犬山イヌコの芝居はわりとよく見るので、なんとなくいろんな場面に既視感がある。
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☆司馬遼太郎「坂の上の雲(一)」感想

2007年04月24日 00時17分07秒 | 文学
坂の上の雲〈1〉出張の帰りに司馬遼太郎の「坂の上の雲(一)」を読み終える。
ぶつぶつきれぎれで読んだので、あまり印象に残ってない。
はやく夏目漱石が出ないかなあというくらいしか思うところはない。
まあまあ読みやすい。
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☆太宰と井伏と脳と仮想

2007年04月23日 23時48分38秒 | 文学
この間、たまたま、本屋に置いてあった講談社の無料の機関紙(というのかなんというのか薄い冊子のような、毎月大型書店のレジ横においてある本)を手にとって見てみたら、加藤典洋が自分の新しい本を自分で宣伝していた。
太宰と井伏」という本らしい。
太宰治と井伏鱒二というペアは、猪瀬直樹の「ピカレスク」と同じ組み合わせで、もともと興味のあるふたりなのだが、猪瀬直樹よりも加藤典洋のほうが好きなので、さらに興味が増す。
太宰と井伏以上に興味の持てる師弟関係は日本文学に存在しないといっても過言ではない。
だいたいこれほど有名な師弟関係というものも他に存在しないような気もする。

脳と仮想さて、今日は出張だったので往きの新幹線で茂木健一郎の「脳と仮想」(新潮文庫)を読み終えた。
「エオリア」といえば徳永英明だが、「クオリア」といえば茂木健一郎だ。
クオリアというのは、解説の中沢新一によれば「もののあはれ」のことらしい。つまり科学によってはすくい取れない人間のこころのうごきのようなもの。
なかなか面白い本だったが、なにか得るものがあったかといえば特に何もないような気がする。養老孟司がゲーマーであるということがわかったくらい。こういう、まめまめまーめな知識は非常に貴重だ。養老孟司の本は実は一冊も読んだことはないのだが、本をばらばらに解体してから読むとかどこかで聞いたことがあるし、いろいろと不思議な伝説を持つひとだなと思う。
茂木健一郎のこの本のなかで、他の本にはない面白さがあるとすれば、ゲームの仮想体験について書かれてある部分だと思う。他の部分はわりとオーソドックスにまとめられていて、夏目漱石とか小林秀雄とか小津安二郎とかキアロスタミとか、よくある感じの趣味のいい読書をしているな、というくらいの感想しかなかった。(それはそれで愉しいのだが)
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☆読書リハビリ中

2007年04月22日 23時28分50秒 | 文学
久しぶりに本屋に行って、本を買う。
茂木健一郎の「脳と仮想」の文庫とモームの「サミング・アップ」の文庫を購入。
なんとはなしに本のカースト制度という崩しがたい差別意識が僕の中に存在していて、最も上位に夏目漱石や太宰治などの日本文学、次に海外の小説、その次が思想書(作者が死亡のもの、ただし吉本隆明は別)、その次が村上春樹とよしもとばなな、その次は作者が生存中の思想書、その次が歴史小説、その次がミステリー、最後にいわゆる最近の作家の純文学(全く読んでいないけど)、というふうになっている。
それで本を買うとか買わないとか図書館で借りるとか古本屋で探すとか読まないとか決めているわけだけれど、しばらくあまり本を読んでいなかったので、まあこのあたりでいいんじゃない? というふざけた気持ちで茂木健一郎の「脳と仮想」を買った。つまりリハビリのような気持ち。
いま概ね半分くらい読んだ。
小林秀雄と夏目漱石とサンタクロースと空港のカレーライスについて書いてあるということくらいはわかった。
リハビリ、リハビリ。
読む前になんとなくこんな本だろうな、と思っていた通りの本なので読みやすい。題名の通り、脳と仮想のことについて書かれてある本です。
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☆「ハイド・アンド・シーク 暗闇のかくれんぼ」感想

2007年04月21日 22時56分58秒 | 映画
ハイド・アンド・シーク/暗闇のかくれんぼ録画していたジョン・ポルソン監督の「ハイド・アンド・シーク 暗闇のかくれんぼ」を見た。
崖っぷちを走る自動車を上空から撮影したタイトルバックのシーンでスタンリー・キューブリックの「シャイニング」を思い出した。子どもには自分だけに見える友達が存在するというアメリカ映画によくある設定も一緒だった。
最初ダコタ・ファニングの演技にものすごくいらいらさせられるが、だんだんと「ああそういう話か」と思って興味を持って見始める。
こういう話は、大きく、
・お化けはほんとうにいた型
・お化けはほんとうはいなかった型
の二種類に分けられる。
ネタバレになってしまうが、この映画は「お化けはほんとうはいなかった型」に入る。
そして最後まで見てやはり「シャイニング」にそっくりだったな、と思った。

ロバート・デ・ニーロを見るとなんだかアンタッチャブルの山崎を思い出してしまう。
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☆テレビのリモコン

2007年04月20日 20時26分33秒 | テレビ
ちょっとコブタさんしました。ぶーぶー。
じゃなくて、ご無沙汰しました。
仕事が忙しかったのと、新しいテレビを買ったので、テレビを見続けていました。
テレビを買ってチャンネルが増えると、リモコンが手に馴染むまでにしばらくかかる。
地上デジタルのチャンネルをしばらくぐるぐると変えて、そのあとBSをぐるぐる変えて、テレビ番組表をチェックして、録画してある番組リストをチェックして悦に入り、データ放送もちらっと見て、再び地上デジタル放送をチェックして、を繰り返していたらあっという間に一日が過ぎる。
だいぶ飽きた。だいぶ慣れた。
そろそろ読書生活に戻ろうかな。
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☆ばばんばばんばんばん! 風邪ひいたよっ!

2007年04月14日 15時24分56秒 | 映画
木曜日に、久しぶりに風邪を引いて9度近く熱が出た。
やっと楽になった。
バットマン ビギンズ録画していた「時効警察」と「バットマン ビギンズ」とユーミンのコンサート「シャングリラ」などを見て過ごす。
「時効警察」は相変わらずの感じで面白い。
「バットマン ビギンズ」はあんまり面白くなかった。体調が悪くって三回に分けて見たのがいけなかったのか、あまり興味が持てなかった。なんか「スターウォーズ エピソード1」のようになっちゃったな、という感じ。「バットマン」シリーズの魅力はヒーローものをちゃかした感じと、悲しみを裏に隠し持った悪役にあると思っているのだけれど、それが今回はどっちもなかった。
渡辺謙は何のために出てきたんだろうか、と思った。
「キル・ビル」の千葉真一のほうがまだマシだった、とも思える。
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