![味覚極楽 (中公文庫)](https://images-na.ssl-images-amazon.com/images/I/51DT96KYGNL.jpg)
料理に関する本を読むのは好きなので、この本についても結構前から知っていたが書店においていないのでなかなか読めずにいた。最初に知ったのは伊丹十三の本で読んだのではなかったかと思う。
最近、伊丹十三などのことを思い出すことが多い。「など」と言うのは、あのころの私が若い頃に影響を受けた人たちのことで、大橋巨泉がいて、上岡龍太郎がいて、永六輔がいて、あと誰だっけ? そういう昔のテレビのひとたちが懐かしい。たぶん、このところ朝ドラ『あまちゃん』の再放送を見ていて昔を懐かしむ気持ちになり、宮本信子を見て伊丹十三を思い出し、上岡龍太郎の訃報でさらにそういう気持ちが強まるのだろう。昔のテレビは良かったなと思う。今のテレビには誰もいないなという気持ちになる。
『味覚極楽』は明治時代を生きた人たちの食に関するこだわりを聞き書きしたものと、その記事の後記のようなものがセットになっている。
何が美味しいとか美味しくないとかはひとそれぞれで、時代も違うので書かれてあるものを食べたいとも思わなかったが、聞き書きの部分が上手でこんな人いたんだろうなと思わせることが多かった。
時代のせいか「味の素」の話も多かった。昔の人は「味の素」が大好きだった。太宰治も吉本隆明も「味の素」が大好きだったと思う。
僕も子供の頃はよく食べていて、卵かけご飯に「味の素」を入れていたがいまでは家に置いていない。
![映画の生まれる場所で (文春文庫)](https://images-na.ssl-images-amazon.com/images/I/711x8c5iq2L.jpg)
もとになった単行本『こんな雨の日に』を図書館で借りて読んだときにおもしろかったので、もう一度読んでみようと思い読んだ。
カトリーヌ・ドヌーヴがかわいらしい。
是枝裕和が映画について多く語るので、『終電車』と『浮雲』(成瀬巳喜男)と『わたしを離さないで』が見たくなった。
単行本ではもう少し『こんな雨の日に』という、映画『真実』のもとになった脚本について詳しく説明されていた気がするが記憶違いかな。単行本を読んで、ケン・リュウのSF小説をしばらく読んだことがあったのだった。
映画『真実』をNHKのBSでやらないかと思いずっと待っているがなかなかやらない。
![ジョン・レノン・ストーリー The John Lennon Story (ラダーシリーズ Level 4)](https://images-na.ssl-images-amazon.com/images/I/61h8oPYCMFL.jpg)
英語は読みやすい。
知らないことがたくさんあった。
ビートルズは当時薬物をずっとやっていて、『ラバー・ソウル』は「マリファナアルバム」、『リボルバー』は「LSDアルバム」と自分たちでは呼んでいたらしい。
ジョン・レノンとオノ・ヨーコはむちゃくちゃ。
広末涼子のW不倫と永山絢斗の大麻所持がいま話題だが、彼らはとっくの昔にやっていた。
倦怠期にはメイ・パン(May Pang)という女性をオノ・ヨーコはジョンにあてがう。
なんでもありの時代だったな。
ジョン・レノンの暗殺と『ライ麦畑でつかまえて』って何か関係があった記憶があったが、殺害した男(Mark Chapman)が警察が来るまで読んでいたということだった。
![不知火海 (新潮文庫)](https://images-na.ssl-images-amazon.com/images/I/51AaU-GYq9L.jpg)
箱の中に入った頭蓋骨や夜中に男のところにやってくる女性に、村上春樹の影響を感じたが気のせいだろうか。
これもあまりおもしろくなかった。ハズレが多い。
内田康夫はあとになればなるほどおもしろくなくなってくるのではなかろうかと思っている。
ちなみにこれまで読んだなかでのおもしろかった順を言うと、
1位 『後鳥羽伝説殺人事件』(1983年)
2位 『長崎殺人事件』(1987年)
3位 『不知火海』(2000年)
4位 『棄霊島』(2006年)
となり、出版された順に並ぶ。