ダブログ宣言!

ひとりでするのがブログなら、
ふたりでするのがダブログ。

山上浩嗣『モンテーニュ入門講義』

2022年05月30日 22時24分40秒 | 文学
山上浩嗣『モンテーニュ入門講義』(ちくま学芸文庫)を読んだ。
モンテーニュの『エセー』は読もう読もうと思いながらなかなか読めない。この本を読んでちょっと読む気になるかなと期待していたが、あまりならず、モンテーニュっておもしろくないのかなと思った。
読んでいて結構退屈で、モンテーニュのどこがおもしろいのかはよくわからなかった。
読むなら最初から読むのではなく、第三巻から、というのは参考になった。次回読むときは三巻から読もう。
『エセー』が白水uブックスになったら読むかな。
コメント

エミリー・ブロンテ『嵐が丘』

2022年05月29日 01時48分50秒 | 文学

エミリー・ブロンテ『嵐が丘』(光文社古典新訳文庫)を読んだ。
やはりちょっと話も暗いし、登場人物たちの感情が素直に追えないで何を考えているのかよくわからない、どうしてそんなふうに考えるのか共感できない、ということがあり、あまりおもしろい話ではない。ジェイン・オースティンなどは、読んでいるとわくわくして、また読みたいと思わせるのだが、そういうところは無いように思う。
ほぼすべてと言っても良いくらい話が、ロックウッドに向かって、家政婦ネリーが語る話で出来ているのが特徴だ。
次々とひとがよくわからない理由で都合よく死に、最終的にはハッピーエンドのように見えるがそこまでが暗すぎていい印象にはならない。
コメント

イギリス文学と哲学

2022年05月22日 22時49分16秒 | 文学
このところ、イギリス文学を続けて読んでいるので、このまま続けて読んでみようかと考えている。
E・ブロンテの『嵐が丘』の上巻を読み終えた。『嵐が丘』は何度か読んでいるが、おもしろさがあまりわからない。ジェイン・オースティンのほうがいいな、と思っている。
このあと『嵐が丘』の続きを読んでから、
ヴァージニア・ウルフ『灯台へ』
D・H・ロレンス『息子と恋人』、『チャタレー夫人の恋人』
ジョージ・エリオット『ミドルマーチ』
を読む予定である。
ほんとうはジョイスも入れるべきなのだと思うが、読むとしても『ダブリナーズ』くらいしか読めそうなものがない。彼の代表的長篇小説は私には読めそうにない。
D・H・ロレンスは『虹』と『恋する女たち』が読みたいが、手に入る翻訳がないので読めない。いろんな出版社の文庫から同じ作品の新訳がたて続けに出ることがよくあるが、そんなことをするくらいなら代表作と言われているのに翻訳が手に入らない本を出してほしいものだと思う。

哲学では、
アリストテレス『ニコマコス倫理学』
ハイデガー『存在と時間』
ベルクソン『物質と記憶』
を読む予定である。
コメント

新井リオ『英語日記BOY 海外で夢を叶える英語勉強法』

2022年05月22日 18時11分32秒 | 文学
新井リオ『英語日記BOY 海外で夢を叶える英語勉強法』(左右社)を図書館で借りて読んだ。
目新しいことは特に書いていなかった。
十年くらい前から英語学習については結論が出ているのだと思う。あとはどういうアプリを紹介するかということになっている。
この本ではスマートニュースを英語で読むということが他で読んだことのないものだった。携帯電話にアプリを入れた。
やり方は結論が出ているが、それを継続して行うことが出来ない、ということなのだと思う。
コメント

角野栄子『魔女の宅急便』

2022年05月15日 23時06分24秒 | 文学
角野栄子『魔女の宅急便』(福音館文庫)を読んだ。
宮崎駿の映画が好きなのだが、本の方は読んだことがなかった。
映画と同じようなところも違うところもあった。違うところのほうが多かったように思う。
もう何度も見ているので映画のほうが好きなのだが、本もおもしろかった。
コメント

竹田青嗣『ハイデガー入門』

2022年05月14日 12時27分51秒 | 文学
竹田青嗣『ハイデガー入門』(講談社学術文庫)を読んだ。
昔読んだ印象で竹田青嗣の他の著作に比べると難しい印象があったのだが、やはり難しい本だった。
後期ハイデガーの思想が難しい上に、こちらとしてはそこまで理解して読む必要があるものとも思えないので、話についていけない。
竹田青嗣はハイデガーが本来と非本来を分けることに批判的でそのことをくり返し言うので、読む方もだんだんと特に後期ハイデガーには読む価値がないものと思えてくる。

高井ゆと里の本では「本来性」と訳されているドイツ語には「固有の」という意味があって、そんなに正しいというニュアンスはないというように書かれていたように思うが、そうだとしてもこっちが正しくて、実際の私たちの生き方のほうは正しくないというニュアンスはどうしたってあるように思う。
そこがハイデガー思想の重大な欠点であるという竹田青嗣の考えは正しいように思う。
岩波文庫の『存在と時間』は入手したのでいつか読もうと思うが、すぐには読まないかもしれない。
コメント

高井ゆと里『極限の思想 ハイデガー 世界内存在を生きる』

2022年05月08日 14時06分19秒 | 文学
高井ゆと里『極限の思想 ハイデガー 世界内存在を生きる』(講談社選書メチエ)を図書館で借りて読んだ。
やはり迷っているのだが、ハイデガーの『存在と時間』そのものを読むべきかどうかを考えている。
入門書だけ読んで、それでいいかなとも思っている。いまさら私が読んだところでなにか得られるものがあるのだろうか(無いだろう)と思ってしまう。文庫で四冊とか、八冊とかとなると怖気づいてしまう。

高井ゆと里の本を初めて読んだが、なかなか独特でおもしろい。
内容は非常にわかりやすい。
若い女性が書いているということを事あるごとに意識させられるが、思えばこれまで様々な著作は男性が書いているということを私が意識してこなかったということなのかなということを反省させられる。
戸谷洋志の本は「いじめ」を題材にしていたが、高井ゆと里の本では自分の性別に悩むひとのことが題材になっている。食事をする前にそこに置かれている新聞を片付けるというようなことも例として書かれていて、感心した。
『存在と時間』を身近な例で語り、より近づきやすくなっているように思う。
〈ひと〉や良心の呼び声など、ハイデガーの話には魅力的な部分も多くあるが、読んでも苦労のわりには得るものが少ないんじゃないかなと思ってしまう。『存在と時間』を読むよりももっとわかりやすい宗教的な読み物やビジネス書のほうが同じような効果を得られるんじゃないかと思ってしまう。
コメント

バージニア・ウルフ『ダロウェイ夫人』

2022年05月07日 23時51分05秒 | 文学
バージニア・ウルフ『ダロウェイ夫人』(光文社古典新訳文庫)を読んだ。
ずうっと昔に集英社版で読んだことがあるが、まったく意味がわからぬまま最後まで読んだという記憶がある。
今回は翻訳が良かったせいか、時間があったので短い期間でしっかりと読めたせいか、とてもよく理解できたように思う。

ひとの考えだけをつなぎ合わせて、別の人物が登場したらその人物の考えが書かれていくというような、そのような書かれ方だった。
もっと何が書かれているのかわけがわからない小説なのかと思っていたが、そのようなことはないし、セプティマスやピーター・ウォルシュなど、考えに寄り添って感情移入することもできる。意識の流れの実験的な表現を、知的に愉しむ(?)だけの小説ではなく、きちんと生きていく悲しみのようなものを感じることができる。
最後のパーティのシーンでは、それまで登場したひとが一堂に会し、あっちへいったりこっちへ来たりする。もうこのあたりの場面までくればこの小説の書き方にも慣れているので、考えの行ったり来たりを楽しむことが出来た。
コメント

筒井康隆『文学部唯野教授・最終講義 誰にもわかるハイデガー』

2022年05月07日 15時25分01秒 | 文学
筒井康隆『文学部唯野教授・最終講義 誰にもわかるハイデガー』(河出書房新社)を図書館で借りて読んだ。
唯野教授が講義をするわけではなく、筒井康隆の講演。
ハイデガーの『存在と時間』が密かに流行っているようで、この講演は『文学部唯野教授』が流行っていた1990年に行われたものを最近になって書籍にしている。
わかりやすいといえばわかりやすい。飲み屋かなにかでちょっとおしゃべりするにはちょうどよいかもしれない。
コメント

リチャード・カーティス監督『アバウト・タイム~愛おしい時間について~』

2022年05月06日 00時29分50秒 | 映画
いい映画が見たくて、リチャード・カーティス監督『アバウト・タイム~愛おしい時間について~』を見返した。
主人公がいろいろな場面で時間を遡る。
最初に見たときは自分の子供がまだ小さい時期だったので、子供に関する場面で共感することが多かった。

少し前に自分の父親が死んだので、今回はやはり父親と二度と会えなくなる、その決心をしなければならないというところに感心した。
親にもう会えないということがどういうことなのかは、親が死んでみないとわからない。
きちんと生きていかなければいけないなと思わせてくれるいい映画です。
コメント