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河瀬直美監督『あん』

2017年09月29日 00時01分31秒 | 映画
河瀬直美監督『あん』を見た。
はじめのほうで樹木希林があんを作ってどら焼き屋が繁盛するあたりで終わったらいいかなと思う。
どうしても、不幸な話、暗い過去、のようなものを出さないと物語は続けられなくて、基本は不幸でちょっとだけ幸せ、でもまた不幸、最後にちょっとだけ希望、のようなことを河瀨直美だけではないのだけれど、やってしまう。
みんなそれぞれ不幸を抱えていますというようなことは、そんなに描かなければいけないことかなあと最近感じる。
河瀨直美はとくにそういう純文学的な傾向が強いように思う。

思っていたよりもハンセン病についての偏見が明確には描かれず、そこは現代的だと思った。表立って差別するようなことはあまりなく、ひっそり静かに差別するのが今風だと思う。
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大友啓史監督『るろうに剣心 伝説の最期編』

2017年09月25日 23時45分02秒 | 映画
大友啓史監督『るろうに剣心 伝説の最期編』を見る。
福山雅治は剣心(佐藤健)の師匠ということで、しばらく山にこもり修行することになる。
こういう話は、ジャッキー・チェンの映画で昔よく見た物語で、『ドラゴンボール』や『キル・ビル』にも出てきて、吉川英治の『宮本武蔵』でも読んだような気がする。師匠と二人で山で修行をするということで何をしようとしているのだろう。
ただやりたいということなのだろうか。
その間じっと”黒船”で待っている藤原竜也がかわいそうだ。

伊勢谷友介がどうも馬鹿な役に見えてしまう。
ずっと剣心を探して、見つけたと思ったらすぐに負け、最後はどこから登場したのか藤原竜也との戦いにも参戦する。
過去の時代を終わることが出来ない男ということで、大切な役のようにも思うが、どうにも馬鹿っぽく思えてしまう。
田中泯もいったい何をするために布団から出て伊勢谷友介を止めに行ったのかよくわからない。設定に無理がある。

まわりで警察がどんどん殺していることについて、佐藤健はどういう気持ちで逆刃刀を振り回しているのだろう。
自分だけでも人を殺さなければいいと思っているのか。
自分が殺さなければいつか人は付いてくると思っているのか。
とても難しい問題だ。

藤原竜也は十五分しか戦えない。
十五分経つと燃えてしまう。
これはちょっとかわいそう。

結局彼らは弔われるために現れてきたお盆の幽霊みたいな存在なのだろうか。
伊藤博文と警察に敬礼されて、『龍馬伝』みたいな音楽が流れて、何か決まった感じがあった。

この三部作は一作目がおもしろかった。
『マトリックス』のパターンだ。
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有元葉子『大切にしたいモノとコト』

2017年09月25日 20時09分31秒 | 文学
有元葉子『大切にしたいモノとコト』(集英社)を図書館で借りて読んだ。
自分が作ったラバーゼの台所用品の宣伝のようなことが最初多くあり、たしかにいい製品を作っているから、折角だから売りたいのだろうなと思った。
鉄揚げ鍋が良さそうだった。
自分で揚げ物をするようになれば買いたい。
ものすごくお高いのかと思って調べてみたが、手が出ないほどは高くない。
あとは、イタリアの家と日本の別荘の写真が載っていて、有元葉子のような暮らしをしたいなと思わせるようになっている。
料理のレシピのようなものは載っていなかった。
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大友啓史監督『るろうに剣心 京都大火編』

2017年09月24日 23時15分28秒 | 映画
大友啓史監督『るろうに剣心 京都大火編』を見る。
おもしろくなくなったかな。
少し退屈だった。
土屋太鳳と田中泯の共演に『まれ』を見ていないから興奮しないし、『ひとつ屋根の下』を見ていないので福山雅治の登場で江口洋介もいるしここにのりピーがいたらなとも思わなかった。残念。
藤原竜也はいつもの藤原竜也だし、神木隆之介もいつもの神木隆之介だった。
おもしろくなりそうなのに、いまひとつのれなかった。
ちょっと敵の人数が多すぎて(十人集とか言ってたから十人いるのだろう)、それを順番にやっつけていかないといけないのかと思うとうんざりする。京都から東京に行く間に六人くらい自然死してないかなあ。
刺して焼いても死なない藤原竜也はどうやったらやっつけられるのだろう(それができるのは蜷川幸雄くらいしかいない)。やっつけられかたが気になるので続編を見なければなるまい。
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森博嗣『すべてがFになる』

2017年09月24日 13時22分08秒 | 文学
森博嗣『すべてがFになる』(講談社文庫)を読んだ。
有名なミステリー小説なので、以前から気になっていたが読んでいなかった。
架空の話という感じが強いので、あまりおもしろくなかった。もっとありそうな話のほうがいまは興味がある。
ミステリーを読むなら横山秀夫や桐野夏生のほうを選ぶ。
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吉田豪『サブカル・スーパースター鬱伝』

2017年09月24日 01時43分10秒 | 文学
たぶん見ているテレビのなかでは一番好きだった「スマステーション」が終わってしまった。
来週から何を見て、世間で何が流行っているかを知ればいいのだろう。

最近「アナザースカイ」を見るようになった。
平井堅が出ていたのを見て、興味を持って見始めた。海外旅行への憧れが強まる番組だ。
ほんとうはNHKのBSで昔みたいにこんな番組(タレントが海外旅行に行く番組)をやったらいいのになと思う。
他には「ウチのガヤがすみません!」というのがめちゃくちゃ可笑しい。

図書館で借りて吉田豪『サブカル・スーパースター鬱伝』(徳間書店)を読んだ。
菊地成孔のインタビューが目当てで読んでみたのだが、どの人のインタビューも興味深く読むことが出来た。
サブカルチャーの有名人は四十代で鬱になるという仮説をもとに吉田豪がいろいろなひとにインタビューする本だったが、たしかに四十代ってたいへんだものなと思う。
読んでいて予防するには、
・運動する。
・離婚しない。
・親が病気しない。
の三点だと思った。
最後の「親が病気しない」は予防しようがないが、他はやりようがあるだろうなと思う。
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菊地成孔『菊地成孔の欧米休憩タイム』

2017年09月23日 01時36分35秒 | 文学
菊地成孔『菊地成孔の欧米休憩タイム』(blueprint)を読んだ。
菊地成孔の本を読むのは二冊目なのだが、今回もおもしろかった。
文章が、いつも私が読むようなものと違って、ポップと言ったら良いのか、なんと言ったら良いのか、ちょっと読みづらいときもある文章なのだが、それも含めて新鮮でおもしろい。
取り上げてある映画は、『ラ・ラ・ランド』は例外として、ほぼ知らない映画ばかりでこんなに韓国映画ばかりを批評している映画批評の本も珍しい。
読んで気になった映画は今後見ていきたい。

「あとがき」にあった、「欧米休憩タイム」だから載せなかったという欧米映画の批評もいつかまとめて本になるのであれば読んでみたいと思う。
個人的には第二章があまりおもしろくなかったので、代わりに「休憩タイム」の休憩ということで欧米映画の批評も挟めばよかったのになと思う。
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大友啓史監督『るろうに剣心』

2017年09月21日 01時52分53秒 | 映画
大友啓史監督『るろうに剣心』はとってもおもしろかった。
何度か、「武井咲がなあ」「武井咲がなあ」と思ったが、とってもおもしろい映画だった。
あまりチャンバラをおもしろいと思うことはないのだが、スピード感があって、だいぶおもしろい。
吉川晃司がむちゃむちゃ怖かった。

過去に人を殺していた人間が、新しい時代になって、どこまでも人を殺さないでいようと決めたというのは、テーマは「平和憲法」なのだろうか。なかなか凄いテーマだと思う。
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ラ・ラ・ラ・菊地成孔、セカオワ、オザケン

2017年09月19日 01時31分23秒 | 文学
『菊地成孔の欧米休憩タイム』の『ラ・ラ・ランド』(デイミアン・チャゼル監督)評を読むが、なぜかものすごく厳しい。
この本をここまで読んできて、こんなに厳しい評は初めてだ。
そんなにおもしろくなさそうな映画でもそれなりの愛情を持って接してきていたように思う。『セーラー服と機関銃 -卒業-』とか。
これはなんとしても『ラ・ラ・ランド』を見たいものだと思った。おもしろかったら同じ監督の『セッション』も見ようと思っている。

批評というのはおもしろければおもしろい、おもしろくなければおもしろくないと、無責任に言うことがまずは大切だと思うので世間の評価の高いものでも自分がおもしろくないと思えばおもしろくないとはっきりと書けば良いとは思うが、この映画評だけちょっとちょっと特異な気がした。

そういえばSEKAI NO OWARI(セカオワ)と小沢健二(オザケン)がコラボ(つまり共作)するというようなことをホームページを見て知った。
小沢健二はちょっと前に復活して「懐かしいな。でも下手になったな。昔から上手くもなかったけど」と思っていたが、時代を読む力が凄い。セカオワとコラボって、見てみたくなる。
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『菊地成孔の欧米休憩タイム』半分ほど

2017年09月17日 23時41分13秒 | 文学
『菊地成孔の欧米休憩タイム』を半分くらい読んだが、とてもおもしろい。
このところあまり新しい映画を見ていなかったが、知らないものも見ていこうと思った。
小津とか是枝とか安心して見られるものしか最近見ていなかった。
「欧米休憩タイム」というのは欧米のもの以外を見るというコンセプトのようなのだが、その制約のなかでも『キャロル』(トッド・ヘインズ監督)は何度も言及されてたぶんおもしろいのだろうなと思う。
あとはいまのところ、
『技術者たち』(キム・ホンソン監督)
『ビューティー・インサイド』(ペク監督)
『山河ノスタルジア』(ジャ・ジャンクー監督)
を見たいと思っている。
韓国映画をこれまでほとんど見ていない(『猟奇的な彼女』と、あとへんな怪獣みたいなものが登場する映画)のだが、おもしろそうなものも多いので、今後は守備範囲に広げよう。
韓流ドラマもいろいろ見るべきかもしれないと思った。
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