映画『NANA』

2013-05-29 00:00:06 | 映画・演劇・Video
4月から入居している1LDKのうち約1室をAV(Audio Visual)ルームに改造中。まだスピーカースタンドを買うかどうか思案中なのだが、とりあえず2005年に公開された、映画版の『NANA』を見るというか鳴らしてみる。そのうち「うるさい!」と追い出されるかもしれない。主演は当時22歳くらいの中島美嘉と20歳くらいの宮崎あおい。二人とも「なな」という名前を持つ。

原作は、コミックの「NANA」で、矢沢あいさんにより第21巻まで進行しているのだが、矢沢さんの病気を理由に、すでに3年間休止しているそうだ。

映画『NANA』は原作の1~5巻を基にしていて、北国のロックバンドがバラバラになって上京し、それぞれメジャーになることを夢見て活動するとともに、再会とか出会いとか男女の友情や恋愛が多層的に重なってくる。

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で、もちろん中島美嘉は出演当時から大ミュージシャンだったわけで、なんで映画に出てしまうのかよくわからなかったのだが、振り返ってみると、その後、聴覚の不調により音楽活動を休止していた時に、アメリカに行って映画に出演していたりしているわけ。

多才の人はいいなあ、というのが実感。

で、宮崎あおいは、この映画に出演したあたりから、大女優路線を走り始めたような気がするのだが、中島美嘉と並ぶと、顔の横幅が大きいように見えてしまうのが、少しかわいそうな感じだ。中島美嘉は、あんな細いのに、どうしてああいう大きな声が出せるのだろうと思ってしまう。

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映画の方は、メジャーを目指す若者の群像を描いているのだが、その後続いていくコミックの方は、彼らの頂点から先の苦闘や病気、死といったテーマがストーリーに紛れ込んでくる。すべてに結末をつけなくてもいいのではないかと少し考える。

ところで、以前、台湾に行ったとき、中島美嘉は台湾では超有名人であることを知った。韓国でも有名だそうだ。無神経な政治家たちが友好関係に不要な溝を作っているのだが、文化の世界では、溝はどんどんと縮まっているのだから、嘆かわしい限りである。もっとも第一次世界大戦、第二次世界大戦の時の欧州の歴史が教えているように、文化は政治によって踏みにじられる運命にあるのだろう。