配当(ディック・フランシス著)

2013-05-30 00:00:01 | 書評
haitoディック・フランシスと言えば競馬ミステリーということなのだが、競馬の賭け方が日本と英国とで異なるので、いささかわかりにくい点もある。

話の筋立てとしては、馬券で儲ける必勝プログラムをめぐって、殺人事件が起こり、さらにテープ所有者の家族をピストルで脅迫し、テープを強奪しようという犯人の戦いである。

といっても、主人公はライフル射撃の達人であり、第一ラウンドは強奪できず、結果として14年間の懲役刑となる。

そして、服役後、自分を刑務所に送った原因について、自分勝手に判断して、主人公の家族を襲撃するわけだ。

その結果、またも襲撃は失敗する。問題は、その執念深い犯人との生涯の決選について、いかなる小説の終わり方を書くのだろうということだが、意外と簡単に片づけてしまう。