日本人が描くパリ1900‐1945

2013-05-26 00:00:24 | 美術館・博物館・工芸品
ブリヂストン美術館で開催中の『日本人が描くパリ1900‐1945』(~6月9日)へ。


パリは芸術の都といっても、本質的には1900年頃から1945年つまり第二次大戦が終わるころまでは間違いなく世界美術界の頂点だった。

言いかえれば、印象派からピカソまで、というようなことだろうか。

そして、美術後進国だった日本から、画家の卵たちが次々にパリを訪れ、そして、現地で成功したものや帰国後有名なったもの多数である。

そして、パリの歴史といえば、第一次大戦と第二次大戦という二つの不幸があり、日本人の渡仏についていえば、第一次大戦前のいわば洋画の勉強時代に行った時期がある。黒田清輝、浅井忠、山下新太郎などである。なんとなく、パリの有名画家の雰囲気を感じることが多い。

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そして、第一次大戦から第二次大戦の間。この時期を代表するのが、佐伯祐三だろう。不運にして早世してしまった彼の作品は、本展に6枚も登場していて、いわば、本展は佐伯祐三を中心に組み立てられている、ということさえできるかもしれない。

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そして、二つの大戦をまたいで生き抜いたのが藤田嗣治だろう。ちょっと変わった絵が展示されている。そして、彼は所属国家なしというようなアイデンティティ消失型人間と化すのであった。