ハンターズ

2012-12-09 00:00:27 | 美術館・博物館・工芸品
渡辺仁博士といえば、東大で民族学を研究していた方として有名。民族学というのは、実際、色々な切り口があって、何が正解というようなものはないと思う。

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で、博士の遺した資料の中で大きな分野が、「ウォニエ村」のもの。ニューギニアのオリオモ地区にある村で、生活の大きな部分を狩猟におっている。先生の収集したのは弓矢とかヤリである。

それらは、魚を突くという狩猟行為や野鳥を撃墜する目的に使われるのだが、いかにも道具を使いこなす腕によることは言うまでもない(ゴルフクラブみたいなものだろう)。

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その狩猟用具の素朴さからいって、博士自らヤリを振り回したり弓矢を使ったことがあるのだろう。

もっとも、それらを使うのが狩猟の目的だけではなく、隣村との抗争も含まれるのは言うまでもないだろう。なまじ研究者の腕前がよくても、とつぜん始まった戦争に駆り出されて、那須与一みたいな大奮戦をすることになっても、責任はとれない。