今年の漢字

2012-12-18 00:00:50 | 市民A
京都の数多い寺院の中でも、最も観光客に人気があるのは清水寺ではないだろうか。何しろ大舞台からの景色は見事だし、少し高い所にあるために下界の淀んだ空気とは異なり、いかにもすがすがしい。しかも拝観料が安い。

kinそんなに人気があるのに、さらに始めた新規行事が、「今年の漢字」。1995年に始まったが、必ずしも明るい漢字ではない。第一回は阪神淡路地震をはじめ地下鉄サリン事件のあった年で「震」。はっきりいって、その後も、倒、毒、末、戦、災、偽、とか、年末を飾るにはあまりな文字が発表されている。昨年は、「絆」。多くの不幸が続く日本の中で、国民が忘れかけていたことを思い出したわけだ。

そして、今年は、・・

「金」。ロンドン五輪のメダルラッシュ、山中伸弥氏のノーベル賞、金冠日食などが反映されたそうだ。

なんとなく、正月のおみくじのように、「大吉」を引くと、その年の幸運を使い切ってしまって、その後、悪運が待ち伏せているという話を思い出してしまう。

思えば、「金」は2度目で、前回の2000年の時は、シドニー五輪で高橋尚子さんが金メダルを獲得し、朝鮮半島では、南北両金(大中、正一)会談が行われ、二千円札が偽造(いや発行)された。次の年は同時多発テロが発生し、「戦」ということになった。


ところで、山中先生がノーベル賞の対価の一つとして手に入れた金メダルだが、「大事に保管するので、もう見ることはない」と発言したことには若干の違和感があったのだが、その発言の前に無能某社の無能記者から、最低発言があったらしい。

「もしよければ、メダルをかじってもらえませんか」

もちろん、一蹴され、その後に続くのが、上記のメダルを大事に保管するという発言だったようだ。五輪メダリストのように、いつもポケットに入れてあちこちで見せびらかす気にはならなかったのだろう。たぶん、ギャラも出ないだろうし。

そして関連記事を読んでみると、どうも五輪の時に選手がメダルをかじるのも、記者が強引に要求していることが多いそうだ。本質的にジャーナリストの仕事は、あくまでも「事実の取材」だったはずだ。妙な要求を口走る前に。自社の社長の写真を靴で踏んでからにした方がいいかもだ。