テレビ東京と冥王星

2008-12-11 00:00:20 | 投資
テレビ東京の泡沫株主である。もちろん在京キー局の最下位であり、NHKは超別格、日テレ、TBS、フジ、テレ朝ともまったく格下。もっとも大株主が日経新聞であり、経済的なニュースは他社より充実している。



実は、この株価激落の時代に、この社の株価は大健闘している。一応、ディフェンシブ株と言えば聞こえがいいのかもしれないが、元々安いということかもしれない。あるいは時間差攻撃でこれから下落?

実は、この社に期待しているのは、そんなに合理的な話ではなく、デジタル化に伴うある話から。

チャンネルの引越し。



全国を歩くと、キー局とチャンネルがまったく地域ごとにバラバラになっていることがわかる。だから、これからの話は、東京周辺での話しである。

現在のアナログテレビでは、テレビ東京のチャンネルは「12」である。太陽系で言えば、最近準惑星に格下げになった冥王星みたいな存在だ。

多くの人は右利きなので、リモコンを右手で持つはず。そうすると、チャンネルを持った手の親指のホームポジションは、「8」のあたりにあるはずだ。それで、あちこちに指を動かして「4(日テレ)」か「6(TBS)」か「8(フジ)」か「10(テレ朝)」に移動する。NHKは「1と3」だが、これは「目的チャンネル」で、特定の番組を見るたびに押すので、有利不利には関係ない。

「4」から「10」までの中で、見たい番組をさがすのだが、どこでも同じような番組をやっている。みのもんたとバカタレのクイズ番組。

ところが、「8」のあたりのホームポジションから親指を「12」に移動するのは、親指の構造上、無理がある。他の指に比べて間接が一つ少ないから、曲げるのは苦手だ。

ところが、2年後にデジタル化が行われた場合、テレビ東京は、かなり有利なポジションに移動することができる。

今度は「7」である。チャンネルが移動するのは、テレ朝(10→5)も同様だが、10→5より12→7の方が有利度が高いはずだ。チャンネルサーフィンのグループに入るだろう。僅かに視聴率にも効果があるだろう。


それで、現状の視聴率はどうなっているかだが、やはり弱小冥王星的な数字で、なんとも判断つかない。

ゴールデンタイム視聴率 7.9%
プライムタイム視聴率  7.5%
全時間視聴率      3.5%

前年より0.4%ほど下落中。

では、今年上半期の高視聴番組はといえば、

レギュラー番組では、

1.開運!なんでも鑑定団(6月3日)  17.4%
2.刺青請負人(7月18日)  13.4%
3.出没!アド街ック天国:大船(9月20日) 12.3%
4.木曜ミステリー9:指紋捜査官(5月14日)12.0%

といったところ。

特別番組は、やや情けなく、

1.元祖!大食い王決定戦(9月28日) 12.9%
2.解禁!○○女をのぞき見SP(8月25日)11.4%
3.第39回夏祭り日本の歌(7月4日)11.0%

といったところである。

どうも、「開運!」「出没!」「元祖!」「解禁!」というように「!」を付けるといいらしい。どこが日経なのかまったくわからない。

レギュラー番組の中には、経済に関係のある番組もあり、個人的には平日朝6時前からの「モーニングサテライト」は見ている。「ガイアの夜明け」はNHKの「プロジェクトX」と同様に、嘘っぽい部分を感じているので見ていない。

村上龍の「カンブリア宮殿」は、番組としては面白いのだが、村上龍のキャラクターをつぶしているのではないだろうか。作家の発言が大家的で重厚すぎるように感じる。もっと腰の軽い軽薄作家がいいのではないだろうか。たとえば、辻仁成とか浅田次郎とか。

村上龍氏は、もっと人間存在の限界地のような戦闘地域とかジャングル奥地とかに潜入して、極限的小説を書いてノーベル賞でも狙ったらいいのに。