詰将棋マスターピース

2007-10-27 00:00:33 | しょうぎ
10月20日、弊ブログ「比較されても・・」の中で、江戸時代の超マスターピースである伊藤宗看「無双」と、異母弟である伊藤看寿「図巧」のことに関連して、現代の詰将棋の巨匠、駒場和男氏の「ゆめまぼろし百番」のことを書いた。



この「ゆめまぼろし百番」を探している途中で、実は、この詰将棋の世界では「昭和四天王」という四人の現人神が在られることがわかった。そして、その四人と代表作は、「駒場和男氏/夢まぼろし百番」・「上田吉一氏/極光21」・「若島正氏/盤上のラビリンス」「山田修司氏・夢の華」ということだそうだ。もちろん、私には判断できないが、その他にも多くの詰将棋作家はいるし、難解を極める作品も多い。また、多くのプロ棋士だって、すばらしい作を作られている。名前を書けば、いろいろと差しさわりがあるのだが、ネット上の意見を読むと、やはり、上記4人の作品集を並べなければ、「モグリ」ということになるらしい。

それで、無双・図巧を手にしてから並べてみるまで長い期間がかかったことを考えれば、それらの本を購入しても、着手するまでにはまた長い時間がかかるかもしれない、との漠然とした思いはあるものの、この4冊を入手しようと思ってみたのである。(さらに、疑問は、どうもこの四冊は平成になって、かなり経ってから出版されたもの。「昭和四天王」なのになぜ、平成に。そして、今でもせっせと詰将棋を量産中である。これでは「昭和平成四天王」ということになるのだろうか。あるいは平成四天王は別にいるのだろうか。いや、平成はいつまで続くかわからないのだから・・)

で、アマゾン他で、この4冊を調べ始めたら、結構、高額である。そして、それでは、と古本価格も調べてみる。すると・・

 ゆめまぼろし百番 駒場和男著 3990円(新刊)  2480円(古本)
 極光21      上田吉一著 1575円(新刊)   725円(古本)
 盤上のラビリンス 若島正著  1575円(新刊)   725円(古本)

3990円は高いなあ!と思いつつ、でも古本を買っては、著者の努力に報いられないなあ、との葛藤が心をよぎる。この3冊を新刊で買うと6740円。古本なら3930円。約3000円の差だ。大きいような小さいような。

そして、問題は、残りの一冊。

 夢の華  山田修司著 3570円(定価)・・しかし、売切で在庫なしとのこと。

 では、古本価格はというと、何と、「19,800円!」。ケタが違うわけではない。定価の5.5倍。

ということで、とりあえず3冊を新刊でまとめてAMAZONに注文。本当は、各5冊ずつ買って、将来への投資物件ということにしてもいいのだが、何しろ、作者は健在なのだから、「新ラビリンス」とか「極光22」とか発売になると資産価値下落の危険も感じないでもない。とりあえず三冊だけ。

本を開くのは、いつのことになるのだろうか。

さらに、19,800円の古本版「夢の華」については、どうすればいいのだろう、と、気の小さなことで悩んでいるわけだ。



さて、10月13日の出題の解答。

▲5四角成 △4一飛 ▲2一桂成 △同飛 ▲4四馬(途中図1) △3三桂打(途中図2) ▲同馬 △2二飛 ▲2三桂 △2一玉 ▲4三馬 △3二合 ▲3三桂まで13手詰

何となく、王手の掛け合いをしていくと6手目になる。ここで受け側が単に2二に合駒を打つと▲2三桂の一手詰。ではと、△2二飛の移動合には▲2三桂△2一玉▲3一香成まで、と思わせておいて、正解は3三に中合を要求。ここで、飛車合は早詰。金・銀合は駒余り。そして、香は品切れで歩は二歩禁。ということで消去法で桂合いとなる。そして、最後は馬のスライドから桂を二枚並べて詰みになる。

実は、この問題は、最初の駒数は13枚。途中でプラスマイナスがあって、最後も13枚になる。そして13手詰ということである。まあ。気付いた人は皆無だろうし、だから何だ!と言われればそれまで。



今週の問題は、少し以前に作った問題を発掘。といっても昭和に遡るということではなく、1年前のもの。ワインの醸造なら一番まずい頃だ。

実は、図面を画像に仕上げてから見直すと、しばらく、自分でも答えの筋を思い出せなかった。加齢による物忘れだろうか。全然、華麗ではない手順で詰むが、一応、双玉型であることを忘れずに・・