当ブログの最初の記事になりますが、ご覧になる方には宜しくお願い申し上げます。時系列がバラバラになりますが、3Dプリンター相手に奮闘する日記を順次アップさせていただきます。
画像の34mm径の球は、あるツイッターで見かけた記事に倣いプリントしたもので、左から0.1・0.125・0.15・0.2mmのレイヤー厚です。
結果は0.125mmが一番良く、インフィル率ゼロ(空洞)でも何とか頭頂部もふさがりました。
最低限のサポートと空洞の条件で成功させるために、0.1mmのときに失敗した例(冒頭の画像の最右)から8ループから12ループに変更しました。
空洞を試したのには理由があり、画像は0.15mmレイヤーのプリント途中ですが、これはインフィル率30%で中身をプリントする際に、XYが小刻みに動くため余計なGがループの出来に悪い影響があるという仮説(ワタシが立てた)のためです。
実は今回まあまあの成功をする前のテストショットではご覧の酷い結果。
外側が酷いのはともかく、インフィル部(黒い矢印)にくらべループ部(赤い矢印)が高くなっているのが分かるでしょうか。高い気温で比較的小さい物をプリントするのは初めてだったもので、こんなことになってしまいました。これは球面を最小限のサポートでプリントするためにループを多くしたので、融けた樹脂が冷えて硬化する前に次のレイヤーが始まってしまい変形する現象です。変形するものだから常にノズルの先端と造形物が接触し、更に状況が悪化します。
これはワタシが今使っているKissliserの設定画面ですが、造形物のプリント中の変形を防ぐにはレイヤーの最短時間を設定する方法(画像のMin layer〔S〕だと思います)もありますが、FAN/COOLの設定があるように造形物をファンで積極的に冷やすのが主流になっているのだと思います。
本機のエクストルーダーファンは装備されているもののホットエンドバレルの冷却に常時作動していますので、今回はいささか乱暴ですが画像のようにYモーターの上に首に吊り下げる扇風機をくくりつけてテストしてみました。4個の球はいずれも冷却しながらプリントしたもので結果は上々と思います。ちなみに冷却はZの位置が5mm程度から始めました。
なお、風が当たって冷えないようにホットエンドの周りにカプトンテープを巻きつけてあります。これでもホットエンドの温度は多少下がるので、お試しになる場合は要注意です。
今回はタイトル通りに0.1mmレイヤーがうまくいきませんでしたが、本機は0.5mmノズルで3mmフィラメントとスペック上の最小レイヤーは0.3mmですから、0.125mmレイヤーの結果はまあまあの成功と思っています。