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科学的思考法の勧め

2007年01月27日 | 書籍

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道路運送車両法の改正案パブリックコメント募集に関連した記事は、明日のバイクを考えるのカテゴリーです。(募集締め切りは今月31日までとなっています)

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S1_121 新潮文庫

著者カール・セーガン(1934-1996) ニューヨーク生れ、シカゴ大学大学院で博士号取得。

専攻は惑星科学。’78年「エデンの恐竜」など宇宙・天文に関する一連の著作でピューリッツアー賞受賞

’80年に発表された「コスモス」は空前のベストセラー、TVシリーズは世界60カ国で放映。

’97年火星着陸に成功したNASAのマーズパスファインダー探査機の着陸船を、博士の貢献にちなんで、カールセーガン記念基地と命名される。

宇宙人による誘拐、交霊術、テレパシー超能力・・・世にはびこる数々の似非科学を一つ一つ論破し、なぜ、「科学では割り切れない現象」などありえないかを明快に説く。科学する心、つまり「懐疑する精神と不思議さに感嘆する感性」があれば、科学のふりをしたトンデモ話に惑わされないはずだ。”科学者の良心”セーガン博士の遺書的エッセイ。(本書の解説より)

この文庫本を手に入れたのは5.6年前だと思う。最近やっと上巻を読み終えたばかり。しかし下巻は何処へしまったのだろう。

ワタシ達は科学技術の発展により高度な文明を享受していますが、反面、様々な弊害にも悩まされています。

それは、現代において科学の初歩も知らないのは、過去のどの時代ともくらべものにならないぐらい危険だということだ。オゾン層の破壊、大気汚染、有毒放射性廃棄物、酸性雨、表土の浸食、熱帯雨林の破壊、指数関数的な人口増など、地球的規模でさまざまな危険信号が出ている。こうした問題について一般市民が何も知らないのは、とてつもなく危険で無謀なことだといわざるをえない。

調査によれば、アメリカ人のおよそ95パーセントは科学のイロハも知らないという。この数字は南北戦争以前に読み書きのできなかったアフリカ系アメリカ人の割合と同じである。

知識を得るための道具という点では、科学はとうてい完璧などといえた代物ではない。

ただ、人間が手にしている道具のなかでは、いちばん”まし”だというだけのことだ。この点一つをとってみても、科学には民主主義と似たところがある。科学は人間の進むべき道を教えてくれないけれど、どの道を選べばどうなるかは、はっきりと示してくれる。

科学的な思考法は想像力を必要とすると同時に、訓練によって鍛えられたものでもある。

そして、まさにその点こそが、科学を成功している理由なのだ。科学は、たとえ予想に反していても、事実は事実として受け入れるようにわれわれを励ます。また、仮説はいくつも用意しておいて、事実に一番合うのはどれかを見きわめなさいと教えている。そして、新しいアイディアが出れば、それがどんなに奇妙なものであっても心を開いて受け止める一方で、新しいアイディアであれ定評ある学説であれ、とことん疑ってみるよう強く迫るのである。

こうした思考法は、めまぐるしく変化する時代の民主主義にとっても欠かせない道具になてくれるだろう。

科学が成功したもう一つの理由は、その核心部にエラー修正機能が組み込まれていることだ。

エラーがあれば修正するというのは、なにも科学だけでの特徴ではあるまい、と思う人もいるかもしれない。しかし私に言わせれば、自己批判に努めたり、自分の考えを外界と照らし合わせたりするとき、人は科学しているのである。

逆に、ご都合主義にはまり込んで批判精神をなくし、願望と事実とを取り違えているようなとき、われわれは似非科学と迷信の世界にすべり落ちているのだ。

「権威者の言うことは信用するな」というのは、科学の偉大な戒律の一つである。

気分さえよければ真実かどうか気にしないというのは、金さえ手に入れば汚い金でもかまわないというのと同じくらい倫理的にたちが悪い。(1950年、「季節のめぐり」エドマンド・ウェイ・ティール)

最近日本でもスピリチュアという言葉を良く聴く。

英語のスピリット(精神)という言葉は呼吸するというラテン語に由来する。我々が呼吸しているのは空気であり、どんなに薄くとも物質であることに変わりない。つまり普段の使われ方に反して、「スピリチュアル(精神的な)という言葉は、必ずしも物質(脳を構成する物質も含めて)以外のもの、あるいは科学の範疇外のものを指すわけではないのである。

青字は本書からの抜粋引用ですが、正しい内容を伝えるには、あまりにも限定的であることをご了承ください。ご興味があれば是非購入されることをお勧めします。

しかし、考えてみれば、ワタシのバイクの故障を解決する手口は、博士の科学的思考法とソックリなのです。

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