ピストンエンジンは永遠か!な?

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クランクバランス

2007年01月18日 | エンジン

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道路運送車両法の改正案パブリックコメント募集に関連した記事は、明日のバイクを考えるのカテゴリーです。

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1回転する中で、4回回転バランスが大きく変化する回転体は何でしょう?

クランクバランサー③では、バランサーシャフトとクランクカウンターバランサーの合成モーメントが、ピストン/コンロッドの慣性を相殺して振動を軽減すると説明させていただきました。

S60

では、バランサーシャフトが使われていない場合ではどうでしょうか?

写真の上死点付近のクランク位置では、の回転軸を中心に、のカウンターバランスが発生するモーメントと、Bのピストン/コンロッドのモーメントがほぼ釣り合います。

S61_7

そして下死点付近でも、同じです。

S63_5

ところが、中間の位置付近ではのモーメントが半減してしまい、と釣り合わなくなってしまいます。

S62_4

反対側の中間位置付近でも同じです。

つまり、バランサーのないコノような単気筒エンジンでは、振動の元がクランクのカウンターバランサーになっているのが分かります。

S65_1

図を使って、もう一度説明いたしますと、①のようにスタティック(静止状態)でが釣り合っているとすると、②でも同じと仮定します。

しかし、回転体では③のようにをカウンターバランサーと考えると、遠心力で発生するモーメントが働き、回転が早いほど振動が大きくなるのが分かります。

④ではの釣り合いが取れるので、振動は発生いたしません。

クランクバランサー③で説明したバランサーシャフトの働きは④の図のにあたるわけです。

ウエブ検索で「二次振動」を捜しても、「コンロッドとクランクシャフトが複雑な運動をしていて、それがクランク1回転に2回の振動を発生させる」くらいの説明がなされているに過ぎません。これで解明できたでしょうか?

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