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ピストンエンジンは永遠か!な?

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トランスミッション シフターカバー

2006年02月09日 | トランスミッション
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ロータリートップと呼ばれるこのシフターカバーを分解するのには、頂部のプラグを壊して外しますので、他の消耗品と共に補修部品を用意しておきます。
ちなみに、このプラグは昔の(今も?)クルマの水冷エンジンのウオータージャケットの砂抜きプラグと同様のものです。
30年以上前にデイーゼルエンジンの整備をしていた頃には、この砂抜きプラグが腐食して水漏れしたのを交換したことがありました。ハーレーのミッションで再びお目に掛かれるとは思ってもいませんでしたね。


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まずシフターシャフトを外して、矢印の示す先端部やシャフトに磨耗やキズがないかチェックしておきます。

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カムフォロワーのプランジャーボデイーも外して、先端部やスプリングもチェックしておきます。

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シフターカバーに付いているプラグの中央部が凹んでいるのが分るでしょうか?
新品のプラグは湾曲していて、中央部を叩いてへこますことにより外径が大きくなり、シフターカバーに固定されます。


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マニュアルでは1/4のドリルで穴を開けて外すとなっていますけれど、大きい穴のほうが外しやすいので写真では15mmのドリルであけています。

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穴に大き目のドライバーを差し込んで、テコの原理で外します。
シフターカバーにはウエスを敷いてキズにならないようにします。

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プラグが外れたら、スナップリングを外して・・・・・・

このスナップリングを良く見ると裏返しについていますね。

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赤矢印の示す部分は、加工上の理由で丸みを帯びています。
つまり、このような状態ですから、青矢印の方向に力が掛かるので外れやすくなってしまいます。

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これが正常です。このように見れば外れにくいのは一目瞭然です。
こういった事は機械整備では常識になっていて、小さなスナップリングでも気にしないわけには行きません。
分解整備では細かいことの積み重ねで、より完璧に近い状態にして「長持ちする整備」が実現できます。


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シフターカム アッセンブリーを外した後はこのスラストワッシャーを確認してください。
こういうものを失くしてしまうと、組み立てる時に困ってしまいます。


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シフターシャフトとカムはこのような相関位置です。


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シフターカム アッセンブリーはシフターカムとポウルキャリアーに分解できます。

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シフターカムの溝に、このようなキズがあったら修正しておきます。
この程度ならまだ交換せずに使えます。

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ポウルキャリアーにはシフターポウルとシフターポウルスプリングが組み込まれています。
いずれもキズや磨耗をチェックしておきます。

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写真のスプリング(ポウルキャリアスプリング)はポウルキャリアに擦られて磨耗している事が多く見られます。
あまり磨耗が進んでいると折損してしまうので、交換したほうが良いでしょう。