ピストンエンジンは永遠か!な?

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フライホイール組み付け②

2006年01月11日 | フライホイール
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昨日、ハンティントンビーチ(L.A.のちょい南)在住のShigeちゃんの上司のN氏と電話で話していたら、なんと気温が30度だそうです。もうそんな気候が1週間も続き、半そでシャツでゴルフと聞き、うらやましい限りでした。
いくら南カルフォルニアでも、1月に30度が続くとはは異常です。日本の大雪が温暖化の影響というよりは分り易いのですけれどネ。
京都議定書を無視したアメリカは、2013年(京都議定書は2012年まで)以降の炭酸ガス排出量の規制な興味があるようです。
やはりアメリカは大きなことにはイニシアティブを握らないと気が済まない?

デトロイトショーのニュースを見るとGMもいよいよハイブリッドを売り出すようですが、反面カマロのようなマッスルカーも復活させて大型車の高収益性も捨てられないでいるようです。カマロはチョッと欲しい気がします。
中国のメーカーは1万ドルを切る超低価格路線ですが、韓国メーカーの二の枚になり、貴重な資源を使いゴミを生産したような事にならなければ良いと思っています。

さて、ハーレーのユーザーの方々は、新車であれば又様々な苦悩、旧車であれば修理代に対する不安をお持ちかもしれませんが、ワタシがフライホイールの組み込み作業などを紹介させていただくのは、一つにはユーザーご自身が「自分でもできるかもしれない」と考える可能性。
もう一つは出来上がってしまうとプロセスは見えないので、キチンと回るエンジンは「こんなに手間が掛かる」ことを知っていただきたいという願望ですね。

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もう一度図をみていただくと、エンドプレーはスナップリングとスペーサーの厚さの関係だと理解できます。

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アウターレースをもっと良く落ち着かせるために、SSTで両側から締め付けます。

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専用のSSTがなかったので、色々なものを組み合わせて使いました。

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もう一度シュミレーターを装着して、測った見ると0.08mmです。
う~ん、チョッと大きいかな?
ベアリングは新品だから0.05mmくらいが適正だと思います。

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スペーサーの厚みは2.74mmですね。

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スペーサーは0.0925から0.1205インチまで0.002ごとに揃っていますので、交換することにより調整できるわけです。
0.002インチは0.05mmですが、さすがにこのくらいの単位になってくるとそれぞれに千分の1の誤差があるとなっていますので、細かく調整したいときには大量の在庫から選ぶ必要もあるかもしれません。

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スペーサーが決まってから、外側のベアリングを圧入します。
大昔はワタシも適当なパイプを使ってベアリングを入れていましたが、現在は写真のようなSSTを使います。

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SSTを使っても結構疲れました。

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シュミレーターでの測定結果を丸ごと信じるわけに行かないので、現物を測ります。
色々とやって5/100mmになりました。

*結果報告をすると、ベアリングシュミレーターの精度には疑問があり、今回のケースでは5/100mmの誤差が生じていました。ベアリングセットは今回のものは0.005mmのエンドプレーが設定してあり問題はなかったのですが、シュミレーターは今回初めて使いましたので、検証しながらの作業となってしまいましたね。
こういった検証は1つのケースだけでは確定できませんので、あと何回かのケースを踏まえて又ご報告いたしましょう。

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圧入したベアリングを抜くのにはプレスで押します。
クランクケースにダメージを与えないように木片を敷いて、シャフトのねじ山を潰さないようにアルミの端材を使います。
この作業はいくら気を使ってもベアリングのローラーに圧力が掛かりますので、必要最小限の回数にしておくべきだと思います。