「AFP」 2023年7月31日 17:25 発信地:ラスジェディル/リビア
■チュニジア、不法移民をリビア国境の砂漠に置き去りか
【写真】リビア・アルアッサー近郊で水を飲ませてもらう移民(2023年7月30日撮影)。(c)Mahmud Turkia / AFP
【写真】チュニジア当局によって置き去りにされたとされる移民。リビア・アルアッサー近郊で(2023年7月30日撮影)。(c)Mahmud Turkia / AFP
【写真】リビア・アルアッサー近郊で倒れた移民(2023年7月30日撮影)。(c)Mahmud Turkia / AFP
【写真】チュニジア当局によって置き去りにされたとされる移民を救護するリビア国境警備隊員(左)。リビア・アルアッサー近郊で(2023年7月30日撮影)。(c)Mahmud Turkia / AFP
【写真】リビア・アルアッサー近郊で移民の側に立つリビア国境警備隊員(2023年7月30日撮影)。(c)Mahmud Turkia / AFP
【写真】リビア・アルアッサー近郊で水をもらう移民(2023年7月30日撮影)。(c)Mahmud Turkia / AFP
【写真】リビア・アルアッサー近郊で水をもらう移民(2023年7月30日撮影)。(c)Mahmud Turkia / AFP
【写真】リビア・アルアッサー近郊で倒れた移民(2023年7月30日撮影)。(c)Mahmud Turkia / AFP
【写真】リビア・アルアッサー近郊で水を飲む移民(2023年7月30日撮影)。(c)Mahmud Turkia / AFP
【写真】リビア・アルアッサー近郊で食料を分け合う移民(2023年7月30日撮影)。(c)Mahmud Turkia / AFP
【写真】体を洗う、チュニジア当局によって置き去りにされたとされる移民。リビア・アルアッサー近郊で(2023年7月30日撮影)。(c)Mahmud Turkia / AFP
【写真】チュニジア当局によって置き去りにされたとされる移民。リビア・アルアッサー近郊で(2023年7月30日撮影)。(c)Mahmud Turkia / AFP
【写真】チュニジア当局によって置き去りにされたとされる移民。リビア・アルアッサー近郊で(2023年7月30日撮影)。(c)Mahmud Turkia / AFP
【写真】リビア・アルアッサー近郊で座り込む移民(2023年7月30日撮影)。(c)Mahmud Turkia / AFP
【7月31日 AFP】北アフリカのチュニジアとリビアの国境に広がる砂漠地帯に置き去りにされた不法移民が、支援を訴えている。移民らはチュニジア当局により、水や食料もなしに置き去りにされたという。
チュニジアのリビアやアルジェリアとの国境地帯に、移民が置き去りにされる事例はこれまでにも報告されている。国境警備隊や移民、そして過去に同様の事例を確認したNGO職員によると、今回は約140人のサハラ以南のアフリカ諸国出身者が放置された。
ナイジェリア人のジョージさん(43)は、リビア沿岸部ラスジェディル(Ras Jedir)の国境検問所から30メートル離れた、有刺鉄線の間に作られた仮設収容キャンプにいる。「今にも死にそうだ。毎分、死が近づいている」とAFPに語った。
「どうかお願いだから、今すぐここから連れだしてほしい。助けに来て」「ここがどこかも分からない。食料も水もなく、苦しんでいる」と懇願した。
リビア内務省は25日、チュニジア国境付近でアフリカ系移民5人の遺体が見つかったと発表した。
ジョージさんは、チュニジアの沿岸の街スファクス(Sfax)で18か月間、理髪師として働いていた。妻と幼い子どもは今もスファクスにいる。
「チュニジア警察は、武器を向け、私たちをテロリストと呼んだ」
リビア政府は、移民らに国境を超えないよう通告してきた。ジョージさんたちは、地中海が熱波に襲われる中、行き場を失った。
ただ、リビアは赤新月社(Red Crescent)を通して、水と食料を提供してくれた。
同じく移民のニジェール人女性、ファティマさん(36)は、チュニジア兵は移民から携帯電話などの私物を「全て没収」し、砂漠に置き去りにしたと話した。ファティマさんも姓は名乗らなかった。
別の移民は「われわれは人間だ」と訴えた。
◆「強制的に連れて来られた」
スファクスは、イタリアのランペドゥーザ(Lampedusa)島からわずか130キロの距離にある。チュニジアは、欧州でのより良い生活を夢見て危険な航海に挑む不法移民と亡命希望者の主な出発地となっている。
ムバラク・アダム・モハマドさん(24)は内戦の続くスーダンを離れ、リビアを経由して、チュニジアに入った。「スファクスで逮捕され、強制的にここに連れて来られた」とし、「国際組織」などに救済を訴えた。
国際人権団体ヒューマン・ライツ・ウオッチ(HRW)は、7月だけで最大1200人の移民が、チュニジアの憲兵隊によってリビアやアルジェリアとの国境地帯の砂漠へと「強制的に退去・移送された」としている。
チュニジアの赤新月社は7月中旬、同月3日以降にラスジェディルに連れていかれた少なくとも移民630人を支援したと述べた。
リビアの国境警備隊は同時期に、水も食料も持たずにチュニジア当局によって砂漠に置き去りにされた移民数十人を救助したと報告している。
AFPも、ラスジェディルの南に位置する、人里離れたリビア・アルアッサー(Al-Assah)近郊で、明らかに疲弊し、脱水状態にある移民が、気温40度の中、木陰で砂の上に座ったり、寝そべったりして暑さをしのぐ移民の姿を目撃した。
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