三重県木本で虐殺された朝鮮人労働者の追悼碑を建立する会と紀州鉱山の真実を明らかにする会

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米ブラウン大学、親パレスチナデモの学生らと合意

2024年05月01日 | 国家・社会
「AFP」 2024年5月1日 18:30 発信地:プロビデンス/米国
■米ブラウン大学、親パレスチナデモの学生らと合意

【写真】米ロードアイランド州プロビデンスのブラウン大学で、大学側との合意を喜ぶ親パレスチナデモを続けてきた学生ら(2024年4月30日撮影)。(c)Joseph Prezioso / AFP
【写真】米ロードアイランド州プロビデンスにあるブラウン大学で、大学側との合意を受け撤収する親パレスチナデモを続けてきた学生ら(2024年4月30日撮影)。(c)Joseph Prezioso / AFP
【写真】米ロードアイランド州プロビデンスにあるブラウン大学で、親パレスチナデモを行う学生ら(2024年4月29日撮影)。(c)Joseph Prezioso / AFP

【5月1日 AFP】米ロードアイランド州プロビデンス(Providence)にあるブラウン大学(Brown University)は4月30日、イスラエル関連の資金引き揚げを検討するとし、パレスチナ自治区ガザ地区(Gaza Strip)への連帯を示す抗議行動を続けてきた学生らとの間で合意に達した。合意を受け、学生らは構内に設置していたテントを撤去し始めた。
 抗議行動は全米各地の大学に広がり、多数の逮捕者も出ているが、名門大学でこうした譲歩が行われるのは初めて。
 クリスティーナ・パクソン(Christina Paxson)学長は声明で、学生らは現地時間の4月30日午後5時までに抗議行動を終了するとともにテントを撤収し、「ブラウン大学の行動規範に反するような行為を年度末まで控える」ことに同意したと表明。
 代わりに「5月に学生5人を招き、大学側の5人の前で、ガザでのジェノサイド(集団虐殺)から利益を上げている企業からの寄付金の引き揚げについて訴えてもらう」としている。理事会は学生側の提案について、10月に採決を行う。
 抗議デモを続けていた学生らは合意の知らせを大いに喜び、「恐怖ではなく愛を。資金引き揚げは近い」とシュプレヒコールを上げ、テントの撤去作業を進めていた。


「The Hankyoreh」 2024-05-02 07:15
■「ガザ反戦」コロンビア大学、1968年から抵抗のるつぼに…警官隊が突入
 ハミルトンホール「ガザ戦争反対」占拠座り込みに警官隊投入 
 1968年のベトナム戦争反対の座り込みの鎮圧日と同日

【写真】4月30日夜、米ニューヨーク警察がガザ地区での戦争に反対する学生が占拠しているニューヨークのコロンビア大学のハミルトンホールにはしご車を投入し進入している=ニューヨーク/AFP・聯合ニュース

 米国の大学生のガザ戦争に対する抵抗の震源地となったニューヨークのコロンビア大学に警官隊が突入し、建物を占拠して座り込みをしていた学生たちを逮捕した。1968年のベトナム反戦運動を始めたコロンビア大学の学生たちが鎮圧されたのと同じ場所かつ同じ日に行われた鎮圧であり、56年前を彷彿とさせる学生たちの抵抗がどのような影響を与えるのか注目される。
 米国メディアは4月30日夜(現地時間)、ニューヨーク警察がこの日早朝から、数十人がバリケードを築いて座り込みをしていたコロンビア大学のハミルトンホールに突入し、座り込みをしていた者たちを逮捕したと報じた。鎮圧用の装備で武装した警官が、はしご車を利用して建物の2階の窓から進入して逮捕した。警官隊は、校内の中央広場でテントを使った座り込みをする学生も逮捕した。キャンパス外で鎮圧に抗議した学生も連行された。
 これに先立ちコロンビア大学当局は、前日午後2時までにテントを使った座り込みをしている場所から退去するよう通知したが、学生たちは投票を通じて拒否を決議した。その直後、学校当局は学生たちに停学処分を下すと警告。翌日早朝、一部の学生が、座り込みの場所の近くにあるハミルトンホールに入ってバリケードを築いて占拠した。コロンビア大学は、建物を占拠した学生たちを退学させると脅す一方で、警察に鎮圧を要請した。ネマト・シャフィク学長は警察に送った書簡で、学校の構成員ではない者たちが座り込みに加担しており、「わがキャンパスに深刻な危険を招いている」と主張した。シャフィク学長は警察に、少なくとも5月17日までは校内に留まるよう要請した。

【写真】4月30日夜、ニューヨーク警察が逮捕され後ろ手に縛られた学生らを警察のバスに乗せている=ニューヨーク/AFP・聯合ニュース

 ハミルトンホールを占拠した学生たちは、この建物を「ヒンドのホール」と自主的に命名し、横断幕を張るなどをした。学生たちが記憶にとどめようとしているヒンド・ラジャブは6歳のパレスチナ人少女で、昨年10月7日のガザ戦争勃発後にイスラエル軍の攻撃によって死亡したパレスチナのガザ地区の民間人の悲劇を象徴する。ヒンドは昨年1月29日、家族全員が殺害された車両の中から救助を要請する電話をしたが、2週間後に車の中で遺体となって発見された。出動した救助隊員2人も遺体で発見された。
 戦争に反対して軍産複合体への投資の撤回を要求する学生たちに対する鎮圧は、1968年のコロンビア大学の状況と様々な点で似ている。当時、ハミルトンホールなどを占拠し、ベトナム戦争での徴兵反対と同校の軍産複合体との関係断絶を主張した学生約700人を、約1000人の警官を投入して鎮圧した日も4月30日だ。56年前の座り込みは反戦運動に一線を画した事件だ。その後、反転運動が続くなかで、1970年5月に州軍の発砲によってケント州立大学で4人、ジャクソン州立大学で2人が命を失った。今回の占拠座り込みをした「コロンビア大学アパルトヘイト投資撤回」を名乗る集団は、学校当局が「武装した警官隊と軍隊を呼び入れ、新たなケント州立大学とジャクソン州立大学の事件を起こそうとしている」と主張した。
 1968年以降、米国の学生運動を主導したコロンビア大学では、ハミルトンホールは何度も占拠座り込みの場所として使われた。最初の鎮圧の直後の1968年5月にも、学生250人がこの建物を占拠して逮捕され、1972年にも占拠座り込みがあった。1985年には、アパルトヘイト(白人による黒人差別)政策を行っていた南アフリカ共和国と関係する企業に対する投資の回収を要求する座り込みが行われた。1992年には、黒人人権運動家のマルコムXが暗殺された場所となったコロンビア大学が所有する建物の改造計画に反対する学生が建物を封鎖した。1996年にも、人種と民族的な多様性をカリキュラムに反映するよう要求する学生が占拠した。
 コロンビア大学は4月18日、警官隊がテント座り込みの参加者108人を逮捕したことで、全国的な抵抗を誘発したところだ。その後、数十の大学でテント座り込みなどが行われた。29日にはポートランド州立大学の学生が図書館占拠座り込みを始めた。30日には、ニューヨーク市立大学シティカレッジでもテント座り込み参加者を警官隊が連行した。この日、ノースカロライナ大学チャペルヒル校でも30人が逮捕された。これまで米国全土で逮捕された学生は約1100人に至る。
ワシントン/イ・ボニョン特派員 (お問い合わせ japan@hani.co.kr )
韓国語原文入力:2024-05-01 21:28


「The Hankyoreh」 2024-05-01 09:18
■米コロンビア大学「反戦デモ」学生が学生部長室の建物を占拠
 ガザ地区虐殺やめるよう求め座り込み中の学生 
 大学当局側の「大量停学」着手に反発…建物占拠

【写真】29日(現地時間)、米テキサス大学オースティン校で逮捕された座り込み参加者を乗せた警察車両の行く手を阻んだ学生たちに向かって、警察が催涙ガスを撒いている=オースティン/ロイター・聯合ニュース

 米国の数十の大学を席巻しているテント座り込みの震源地であるコロンビア大学の当局は、座り込みの解散を拒否する学生たちに対する大量停学手続きに着手した。デモに参加する学生たちはこれに対抗して学内の建物を占拠し、事態は激化しつつある。
 コロンビア大学は29日(現地時間)、この日午後2時までに学内の中央広場の座り込み現場を撤去せよとの要求を拒否した学生たちに対する停学手続きを開始したと発表した。コロンビア大学は4月18日に警察を引き入れ、ガザ戦争局面における同大学のイスラエルや軍需企業に対する投資の撤回を要求して座り込みをおこなっていた108人の学生を逮捕させ、大学生の全国的な反発を触発した。
 大学当局が停学手続きに着手したことに対し、デモ参加学生たちは30日未明、学内の建物を奇襲占拠した。デモを組織した学生団体はインスタグラムで、コロンビア大学がイスラエル企業などからの財政支援を中止するまで建物にとどまる計画であることを表明した。デモ隊はこの日0時35分ごろ、「パレスチナ解放」を叫びながらキャンパスの近くを行進している途中、学生部長室のある「ハミルトンホール」を占拠した。
 この日は、当局側の解散要求により警察がキャンパスに押し寄せてくることが予想されたため、緊張が高まっていた。150人あまりの参加者は当局の解散要求をめぐって行われた投票で、圧倒的多数で座り込みの継続を決議した。その直後、警察が再び鎮圧に来る可能性があるとのうわさが広まり、参加者を守るために数百人の学生が座り込み現場を取り囲んだ。報道によると、10人あまりの教授も、学生たちの表現の自由を守らなければならないとして現場周辺を守った。
 コロンビア大学は、5月15日の卒業式の前に座り込みテントを撤去する方針を固めたという。政界は共和党を中心として、ミノーシュ・シャフィク学長に「反ユダヤ主義」を扇動する座り込み現場を直ちに撤去するよう迫っている。だが、座り込み参加者の中にはユダヤ人学生もおり、学生の主張の要は反ユダヤ主義ではなく「虐殺を止めること」と「大学と米国の共犯行為の中止」だとの強い反論が提起されていることから、学校当局の苦心が続いている。
 AP通信によると、テキサス大学オースティン校ではこの日、警察が座り込みのテントを再び設置した約50人の学生を逮捕した。この日までに逮捕された学生の数は、全米で1千人に迫っている。
 ポリティコの報道によると、米政府に所属する20人あまりの弁護士らが、イスラエル軍のガザ地区攻撃は米国製の兵器の提供に関する米国法と国際人権法に違反しているとして、バイデン政権に兵器提供の中止を求める書簡を準備しているという。
ワシントン/イ・ボニョン特派員 (お問い合わせ japan@hani.co.kr )
韓国語原文入力:2024-04-30 22:12


「The Hankyoreh」 2024-04-29 11:10
■イスラエルとイランの「出来レース」後、120万人に地獄の門が開かれる
 [ハンギョレ21]2023~2024年のガザの惨劇 
 イスラエル、避難民が集まるガザ地区ラファへの攻撃が近づく

【写真】2024年3月4日、長期間の食糧と水の供給中断によって栄養失調になった乳児がガザ地区最南端のラファの医療施設でやせこけた脚をあらわにした状態で治療を待っている/REUTERS

 イスラエルがシリアにあるイラン大使館を空爆すると、イランはイスラエルに対する報復攻撃を行った。イランの報復を受けイスラエルは再報復をした。イスラエルもイランも相手からの報復によって受けた被害はほとんどない。両国とも報復に関する情報を事前に関連国と共有していた。報復をやりあった後には、両国とも状況を悪化させうる追加の行動はとらない意向であることを明確にした。奇妙な「約束組手」だ。

◆報復攻撃の前に周辺国に事前連絡
 2024年4月1日午後(現地時間)、シリアの首都ダマスカス駐在の総領事館がイスラエルの空爆によって破壊された後、イラン側は報復を誓った。主権侵害に等しい外交公館への攻撃で軍首脳部ら7人が命を失ったため、そのまま見過ごせる事案ではなかった。イランは4月13日夜から翌日明け方まで、無人機(170機)・巡航ミサイル(30発)・弾道ミサイル(120発)を大量にイスラエルに向けて発射した。4月14日、トルコ、ヨルダン、カタール、イラクなど周辺国の外交当局は、「イラン側が事前に攻撃計画を通知した」と明らかにした。イランのホセイン・アミール・アブドゥラヒヤーン外相も「周辺国とイスラエルの同盟国である米国側に、攻撃の72時間前に事前に計画を伝えた」と述べた。
 米国側は「イランの事前通知を受けた事実はない」と反論した。しかしトルコ外務省側は、「仲裁者の立場として、報復攻撃前に米国およびイラン側と連絡を取り、関連の事実も伝えた」と明らかにした。イラン側が外交チャネルを通した「間接伝達」方式を選んだということだ。事前通知を受けたヨルダンは、報復攻撃の際、米国と共同でイランからの飛翔体に対する迎撃作戦に参加した。米国もイスラエルも事前にイランの攻撃を知っていたことを反証する。
 イラン革命防衛隊(IRGC)とつながりのある「タスニム通信」は4月18日、航空宇宙軍のアミール・アリ・ハジザデ司令官の話を引用し、「イスラエルに対する攻撃には、旧型兵器だけを用いた。最小限の手段を使ってイスラエルと西側が兵器システムを最大限使うよう圧力をかけた」と報じた。新型ミサイルと高性能の無人機を使用しなかった理由は、波紋が広がることを望まなかったからだろう。特別な被害はなかったが、自国領土を狙った攻撃が行われただけに、イスラエルも対応に乗りださざるをえなかった。ただし、イスラエルも同様に戦争拡大は望んでいなかった。米国もイランに対する報復対応には「絶対に加担しない」と強い圧力をかけた。

【写真】2024年4月21日、パレスチナのガザ地区最南端のラファでイスラエル軍の空爆によって倒壊した建物の前で2人の子どもがうなだれて座っている/REUTERS

 このような状況で、「ある種の取引」と推定される動きは他にあった。「匿名のエジプト当局者が、カタールメディア『アルアラビ・アルジャディード』に、イスラエルが推進してきたガザ地区最南端のラファに地上軍を投入する作戦を米国が受け入れたと述べた。イランの前例のないミサイルと無人機による攻撃に対抗する大規模な報復攻撃を行わないことが条件だった」。日刊紙「タイムズ・オブ・イスラエル」は4月18日、このように報じた。さらに同紙は「米国はただちに関連の報道は事実ではないと否定したが、エジプト側はイスラエルのラファ侵攻作戦による後日の混乱に備え始めた」と付け加えた。

◆ラファ侵攻を念頭に置いた戦略的判断
 イスラエル側は、ラファに駐留するハマスの兵力は少なくとも4個大隊規模になるとみている。特に、ハマス指導部が連れ去ったイスラエルの人質とともにラファに潜伏していると推定している。イスラエルのベンヤミン・ネタニヤフ首相が「全面的な勝利のためには、ラファ侵攻作戦は避けられない」と繰り返し主張するのもこのためだ。
 問題は、ガザ地区北部と中部に住んでいた住民が、戦争から逃れて南に避難し、ラファだけで避難民が約120万人集まっているという点だ。イスラエル軍が戦車を前面に立て地上軍をラファに突入させた場合、発生しうる人命被害の規模は計り知れない。米国側がこれまでラファ侵攻作戦に強く反対してきたのも、このような理由からだ。

【写真】イスラエルの報復攻撃の3日後の2024年4月22日、イラン中部イスファハーン郊外の国際空港に隣接したミサイル防衛基地の姿を撮影した衛星写真/AP・聯合ニュース

 4月19日早朝、イラン中部イスファハーン郊外で爆音と閃光が感知された。イスラエル軍が予告した正面対抗に出たのだ。かつてペルシャ帝国の首都だった古代都市イスファハーンは、小型原子炉3基と核技術センターなどが位置するイランの核開発計画の心臓部だ。ウラン濃縮施設があるナタンツは、イスファハーンから100キロメートルほどしか離れていない。イスラエルがイスファハーンを攻撃したというニュースによって、国際原油価格は急騰し、主要国の株価は暴落した。
 肝心のイラン側は淡々とした反応を示した。アミール・アブドゥラヒヤーン外相は攻撃当日、米国NBCのインタビューで、「子どものおもちゃのような小型の無人機が飛び回っただけ」だと述べた。「プレスTV」などのイラン国営メディアは「迎撃システムが稼動し、何の被害も受けなかった」と強調した。イランの報復攻撃の際にイスラエルが示した反応を思い出させる。イラン側は「追加の報復対応はしないだろう」とも明らかにした。ただ、エブラヒム・ライシ大統領は4月23日にパキスタンのラホールを訪問した際、「イスラエルがふたたびイランの領土攻撃という誤った判断をするならば、状況は今とはまったく違うだろう。イスラエル政権には何も残らなくなる」と警告した。
 イランとイスラエルが一歩ずつ後退したことで、戦争の危機にまでエスカレートしていた中東情勢はひとまず安定を取り戻した。しかし、両国が互いに攻撃できる能力を相手方に確認させたということから、情勢はいつでも急変する可能性がある。重要な変数はふたたびパレスチナのガザ地区になった。3点に留意してみる必要がある。
 1つ目は、国連安全保障理事会が4月18日に会議を開き、「オブザーバー」資格で国連に進出したパレスチナ自治政府の国連加盟問題を表決に送った。韓国を含む12カ国が賛成票を投じ、英国とスイスは棄権した。米国は拒否権を行使した。米国のロバート・ウッド国連次席大使は会議で「パレスチナ自治政府側に、国家樹立のために必要な改革措置をするよう長きにわたり要求してきた。しかし、テロ組織であるハマスが今でもガザ地区で権力と影響力を行使している。それで反対票を投じた」と述べた。

◆病院の近くに埋められた遺体は700体近く
 2つ目は、イスラエルのガザ地区侵攻から200日目となる4月23日、米上院はウクライナと台湾、そしてイスラエルに対する950億ドル(約15兆円)規模の支援案を圧倒的多数(賛成79票、反対18票)で可決した。イスラエルへの割り当て分は、戦時支援金170億ドル(約2兆7000億円)と、ガザ地区(約20億ドル、約3200億円)を含むその他の戦争地域への人道支援用の予算90億ドル(約1兆4000億円)など、260億ドル(約4兆1000億円)に達する。ジョー・バイデン大統領は翌日午前、ただちに支援案に署名した。
 3つ目は、侵攻200日目をむかえ、国連人権高等弁務官事務所(OHCHR)は資料を公開し、最近ガザ地区で子どもと女性の死亡者が急増していることに懸念を示した。実際、4月19日にラファのタル・アル・スルタン地域の住居用建物が爆撃され、子ども6人と女性2人を含む9人が命を失った。4月20日には、ラファ東部のタヌール地区に隣接する家屋2軒に爆撃が加えられ、子ども15人と女性5人ら20人が死亡した。同じ日にシャボラ地区で行われた空爆で、子どもと妊娠した女性ら4人が死亡した。フォルカー・トゥルク国連人権高等弁務官は「10分ごとにガザ地区では子どもが1人、死亡したり負傷したりしている。戦争法と交戦順守規則によって保護されなければならない対象であるのにもかかわらず、(子どもと女性に)被害が集中している」と述べた。

【写真】パレスチナ民間防衛隊員が2024年4月24日、ガザ地区南部のハンユニスのナセル病院周辺で密かに埋められた遺体を収拾している/UPI・聯合ニュース

 特にトゥルク氏は、「ガザ地区南部のハンユニスのナセル病院と北部のガザ市のアル・シファ病院の破壊された姿と、2つの病院の近くで大規模な埋葬地が発見されたということに驚いた」と述べた。ナセル病院近くでは、4月20日から24日までの間に、密かに埋められた遺体310体あまりが発掘された。一部の遺体は裸で手足が縛られた状態だった。イスラエル軍が3月中旬から2週間封鎖作戦を行った後に撤退したアル・シファ病院の近くでも、4月初めに埋められた遺体380体あまりが発掘されたことがある。トゥルク氏は「発見された遺体に対する独立的かつ透明な調査が実施されなければならない」と求めた。トゥルク氏は「犯罪を犯しても処罰を受けない状況が続いているという点を考慮し、多国籍の要員が調査に参加しなければならない。医療施設は国際人道主義法によって特別な保護を受けなければならない。民間人と拘束者、その他の戦闘能力を喪失した人を意図的に殺害することは戦争犯罪だ」と述べた。
 さらにトゥルク氏は、イスラエル軍に対し、ラファ侵攻作戦を行ってはならないとも強調した。トゥルク氏は「ラファ侵攻作戦は、国際人道法と国際人権法に重ねて違反する行為だ。死者と負傷者がさらに増えることになり、避難民が大規模に待避しなければならない状況が広がりかねない。追加の戦争犯罪の発生の可能性も高い。このような結果を招くのであれば、関わった当事者は法的責任を逃れることはできないだろう」と述べた。
 国連人道問題調整事務所(OCHA)は、4月25日に発表した最新資料で、2023年10月7日から戦争201日目となる4月24日までの間にイスラエル軍の攻撃によって、子ども1万4600人あまりと女性約9600人あまりを含むガザ地区の住民34262人が死亡したと集計した。負傷者は7万7229人に達し、死亡してがれきの山に埋もれていると推定される不明者も7000人あまりにもなる。国連パレスチナ難民救済事業機関(UNRWA)は最近、「開戦後からこれまでの間に、ガザ地区にたまった破壊された建物の残骸だけでも約2300万トンに達し、不発弾が随所に散らばっている。これを片づけるだけで数年を要するだろう」と指摘した。

◆「ラファ侵攻作戦に必要なすべての準備を終えた」
 イスラエル側は、近いうちに地上軍をラファに投入する勢いだ。ウォール・ストリート・ジャーナルは4月22日、「イスラエル軍はラファの民間人の避難計画を用意している。地上軍の作戦は約6週間続く見込み」だと報じた。APは4月24日、衛星写真の解析をもとに「最近、イスラエルの攻勢が集中したハンユニスの近くに、大型のテント村が新たに建設された」と報じた。同日のロイター通信は、イスラエル軍高官の話を引用し、「ラファ侵攻作戦に必要なすべての準備を終えた。政府の承認が下れば、ただちに地上軍の投入作戦を開始できる」と報じた。「地獄の門」がもう一つ開かれている。
チョン・インファン記者 (お問い合わせ japan@hani.co.kr )
韓国語原文入力:2024-04-28 13:22


「The Hankyoreh」 2024-04-29 08:34
■「ガザ戦争反対」米大学生の逮捕者700人超え…教授の反発拡大
 米警察、テント座り込みでさらに200人あまりを逮捕 
 教授「学生に手を出すな」デモ

【写真】26日、米イリノイ州エバンストンのノースウェスタン大学のテント座り込み現場の周囲に、イスラエルに対する投資の回収を求め、ガザ地区のパレスチナ人との連帯を強調する横断幕が掲げられている=エバンストン/AP・聯合ニュース

 イスラエルによるガザ地区戦争の遂行を支援する企業に対する投資の回収などを要求する米国の大学生たちのテント座り込みが全国に広がっている中、27日にさらに200人あまりが逮捕された。
 米国の各メディアは、27日未明にボストンのノースイースタン大学で警察が102人の座り込み参加者を逮捕したと報じた。大学側は座り込みの解散を求めていたが学生たちに拒否され、警察を呼んだ。同大学の報道担当者は、座り込みには外部のデモ専門家たちがかかわっており、「ユダヤ人を殺そう」などのスローガンも登場したと述べた。しかし、座り込み参加者たちは、自分たちはほとんどがノースイースタン大学の学生であり、そのようなスローガンは叫んでいないと反論している。25日にはボストン警察がエマーソン大学で118人を逮捕している。
 アリゾナ州立大学でも、27日朝に大学警察がテント座り込みに取り組んだ69人の学生を逮捕した。インディアナ大学でも23人が逮捕された。
 これで、18日に最初にテント座り込みが開始されたニューヨークのコロンビア大学で108人が逮捕されたのをはじめ、700人以上の学生がガザ地区戦争に対する抗議行動で逮捕された。各大学は、釈放された学生に対して停学などの懲戒処分を開始している。ニューヨーク・タイムズの集計によると、この10日間で学生がガザ地区戦争の抗議デモに参加した大学は86校にのぼる。
 「ガザ連帯キャンプ」を開催した学生たちを、警察を動員して逮捕させ、座り込みを解散させる大学当局に対する教授たちの反発も相次いでいる。全国的なテント座り込みの震源地となったコロンビア大学では、教授、教職員、学生が参加する大学評議会が26日、ネマト・シャフィク学長が警察に出動を要請したことなどが適切だったかを問うための調査チームを作ることを決めた。同大学の教授たちは、「学生たちに手を出すな」と書いた紙を手にデモに立ち上がってもいる。コロンビア大学当局は、学生たちがテントを再び設置したことについては警察に出動を要請しておらず、交渉を続けている。
 22日に133人が逮捕されたニューヨーク大学では、教授たちが大学当局に抗議書簡を送った。これらの書簡の内、同大学ロースクールの30人あまりの教授が署名した書簡は、警察を引き入れたことは「大学の汚点」となったと批判している。エモリー大学では25日、一部の教授がテント座り込みに参加し、学生たちと共に逮捕されている。
 一方、27日にバイデン大統領の出席する中で開かれたホワイトハウス記者会の年次夕食会も、ガザ地区戦争に対する批判デモに直面した。開始前から会場のホテル周辺に集まっていた数百人の参加者は、ホテルに入る参加者に向かって「恥を知れ」などのスローガンを叫んだ。彼らはまた、記者たちはガザ地区戦争の真相をきちんと伝えていないと糾弾した。夕食会を前に、ガザ地区で取材する複数のメディアの記者たちが、ホワイトハウスの担当記者たちに夕食会への不参加を求めていた。
ワシントン/イ・ボニョン特派員 (お問い合わせ japan@hani.co.kr )
韓国語原文入力:2024-04-28 11:06


「The Hankyoreh」 2024-04-25 09:49
■「パレスチナ支持」ポスターにスプレーのソウル大学教授、15分にわたり暴言も
 イスラエル国籍の音楽学部教授A氏 
 ポスター貼る学生に暴言も 
 「大学は懲戒を」

【写真】ソウル冠岳区のソウル大学に貼り出されたパレスチナ支持ポスターに、白いスプレーが吹き付けられている=ソウル大学パレスチナ連帯サークル「スバク」提供//ハンギョレ新聞社

 イスラエル国籍の現職のソウル大学教授が、学生が学内に貼った「パレスチナ支持」ポスターを毀損したとして送検された中、ソウル大学の学生たちが同教授に暴言を浴びせられたことを公開し、大学による懲戒を要求した。
 ソウル大学パレスチナ連帯サークル「スバク」は23日、インスタグラムなどに投稿した声明で「パレスチナ支持ポスターを毀損した人物が他でもないソウル大学の教授だったということに、私たちは衝撃を禁じえない」、「大学当局は教授を厳重に懲戒し、このような行動は大学内では認められないということを明確にすべきだ」と述べた。
 著名なピアニストでありソウル大学音楽学部の教授でもあるA氏は、2月12日午後7時30分ごろに、ソウル大学の学内に貼り出されていた「パレスチナ人たちと連帯を! 国際行動の日」のポスターを白いスプレーで毀損した疑いが持たれている。このポスターには「イスラエルは人種虐殺をやめろ」、「米国政府も虐殺の共犯者だ」などと記されていた。ソウル冠岳(クァナク)警察署は防犯カメラ(CCTV)を分析して容疑者がA氏であることを確認し、15日に器物損壊の疑いでA氏を送検した。

【写真】23日にソウル大学パレスチナ連帯サークル「スバク」がインスタグラムに投稿した声明=「スバク」インスタグラムより//ハンギョレ新聞社

 2月9日にこのポスターを貼ったソウル大学の在学生イ・シホンさんは24日、ハンギョレに「ポスターを貼った際にも(A氏が)近づいてきてポスターを剥がせと強く迫ってきた」と明かした。イさんが公開した動画を確認すると、A教授はイさんに「バカだ。子どものような真似をして」、「おかしくなったのか」などの暴言を約15分間にわたって繰り返している。
 イさんは、ソウル大学の学内でパレスチナ支持ポスターが毀損されたのは今回が初めてではないと語る。イさんは「昨年10月にも学内に貼ったパレスチナ支持の壁新聞が破られ、その上に『イスラエルの側に立て!』というポスターが貼り付けられていた。そのポスターの隣に『パレスチナ人、このXXXどもが罪のない我が国民を殺している』というポスターも貼られていたことを考えると、これもイスラエル人がやったのだと思う」と主張した。
コ・ギョンジュ記者 (お問い合わせ japan@hani.co.kr )
https://www.hani.co.kr/arti/society/society_general/1138006.html
-*韓国語原文入力:2024-04-24 17:49


「AFP」 2024年4月24日 11:01 発信地:ニューヨーク/米国
■米大学でパレスチナ連帯活動続く

【写真】米ニューヨークのコロンビア大学周辺で行われた親パレスチナデモ(2024年4月23日撮影)。(c)Charly TRIBALLEAU / AFP

【4月24日 AFP】米国の一部大学で、イスラエルの攻撃にさらされているパレスチナ自治区ガザ地区(Gaza Strip)への連帯を示す活動が続いている。
 ニューヨーク名門コロンビア大学(Columbia University)では23日、抗議活動の主催者が大学に対し、「パレスチナでのイスラエルによるアパルトヘイト(人種隔離政策)やジェノサイド(集団殺害)、占領から利益を上げている」企業への投資を引き揚げるよう要求。
 これに対し、同大のベン・チャン(Ben Chang)副学長(広報担当)は22日、記者団に対し、「学生には抗議する権利があるが、学内を乱したり、嫌がらせや威嚇をしたりすることは許されない」と語った。「われわれはユダヤ人学生の懸念の声を受けて動いている」とする一方、大学当局は「誠意をもって」抗議参加者とも対話していると述べた。
 だが、抗議活動「ガザ連帯のキャンプ」に参加した学生らは、自分たちの活動が「反ユダヤ主義的」とされていることについて、パレスチナ人を支持しているのであり、そうした指摘は当たらないと否定。
 同大のバーナード・カレッジ(Barnard College)のユダヤ人学生、サラ・ボーラスさんは記者会見で、「大学当局も議員も学長もユダヤ人社会の代弁者役を続け、反シオニズム(ユダヤ人国家建設運動に反対する立場)と反ユダヤ主義を同一視している」と批判した。
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