三重県木本で虐殺された朝鮮人労働者の追悼碑を建立する会と紀州鉱山の真実を明らかにする会

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「韓中外相会談 「強制送還ないように協力を」…国内外の懸念を伝達」

2024年05月15日 | 北部朝鮮
「中央日報日本語版」 2024.05.14 10:34
■韓中外相会談 「強制送還ないように協力を」…国内外の懸念を伝達

【写真】13日、中国北京で王毅外相と散歩する韓国の趙兌烈(チョ・テヨル)外交部長官 [韓国外交部]

 韓国の趙兌烈(チョ・テヨル)外交部長官が13日、中国の王毅共産党政治局員兼外相と会談し、「脱北民が強制送還されず希望するところに行けるように格別の関心を持って協力してほしい」と要請した。また、北朝鮮が最近、対南攻勢を強めていることに対しても、中国側の責任ある役割を求めた。

◆王外相「建設的な役割をする」
 趙長官はこの日、中国北京の釣魚台国賓館で開かれた韓中外相会談で脱北者の強制送還に対する国内外の懸念を伝えながらこのように述べたと、韓国外交部が明らかにした。これに対し王外相は「中国の朝鮮半島政策に変わりはない」とし「朝鮮半島問題の解決のために建設的な役割をする」と答えた。この日の会談は夕食会まで合わせて4時間ほど続いた。
 外交部によると、趙長官はこの日、北朝鮮が統一を否定して南北を敵対的関係と規定し、脅迫と各種挑発で韓半島(朝鮮半島)をはじめとする域内の緊張を高めていることに懸念を表したという。北朝鮮の金正恩(キム・ジョンウン)国務委員長が最近「二つの国家論」を前面に出しながら南側を「交戦中の敵対国」として扱っている現実に対し、中国側の責任ある役割を促したと解釈される。
 また趙長官は北朝鮮がロシアと不法軍事協力を続けていることにも懸念を表したと、外交部は伝えた。朝ロ間の過度な密着を傍観する中国側の態度を指摘したのだ。趙長官はこの日の会談で、中国が避けようとする問題も提起する原則論を見せたという評価だ。

◆「若い世代の距離を縮めよう」
 趙長官は2016年の高高度防衛ミサイル(THAAD)配備決定以降、まだ余波が続いている「限韓令(韓流制限令)」についても「文化コンテンツに対する自由な接近が両国の若い世代間の心の距離を縮めるのに役に立つはず」と述べた。
 そして「両国関係の発展のためにはどちらか一方でなく両国が共に努力することが重要だ」とし「難関があっても慎重に管理しながら、協力のモメンタムを続けなければいけない」と強調した。
 趙長官は「高官級を含めて多様なレベルで戦略的な交流と意思疎通を強化していくことが重要だ」と述べながら王外相の訪韓を要請した。これに対し王外相は「趙長官の訪中を契機に両国の高官級交流がより一層活性化することを望む」とし「互いに都合のよい時期に訪韓する」と答えた。王外相は昨年11月、釜山(プサン)で開催された韓日中外相会談のために訪韓している。
 また外交部は「両外相が近く韓国で開催される第9回韓日中首脳会談の成功に向けて協力を続けていくことにした」と明らかにした。これを受け、26、27日のソウル開催を調整中の3カ国首脳会談の日程が近く公式発表されるかが注目される。この日、両外相はウクライナ情勢と中東情勢、米中関係などについても協議した。

◆「持続可能な発展が重要」
 一方、趙長官はこの日の会談で「新しい韓中協力時代を開くためには速度と規模でなく、互いに信頼の増進を通じて持続可能な発展基盤を固めることに注力する必要がある」とし「相互尊重、互恵、共同利益に基づいて『戦略的協力パートナーシップ関係』を持続的に発展させていこう」と強調した。
 中国は韓国の最大貿易国だが、今はもう経済協力の速度・規模の側面だけに重点を置くのではなく、これを後押しする両国間の信頼を築く努力をすべきという意味と解釈される。両外相はこの日、「サプライチェーンの安定的管理のためにも緊密な意思疎通」をすることにしたが、2021年の尿素水不足事態のようなサプライチェーン危機が再発しないためには韓中間の信頼の構築が必須だ。
 韓中経済協力において「量より質」を強調するような趙長官の発言は、この日午後に開かれた中国進出企業関係者との懇談会でも出てきた。趙長官は懇談会で「韓中間の高い相互依存性はその間、両国経済が共に成長して繁栄する原動力だったが、それだけリスクも抱えているという両面性を持つ」とし「中国市場のリスクがあるなら、それによる負担を最小限に減らすよう支援する」と述べた。


「聯合ニュース」 2024.05.02 13:33
■中国で拘束の脱北者200人 北朝鮮に強制送還か=韓国団体発表
【ソウル聯合ニュース】中国東北部・吉林省内の施設に拘束されていた脱北者約200人が先月26日に北朝鮮に送還されたと、脱北者問題に取り組む韓国の団体が2日、聯合ニュースの電話取材に対して明らかにした。事実なら、中国は昨秋の杭州アジア大会前後に数百人の脱北者を北朝鮮に送還したのに続き、またも大規模な強制送還を行ったことになる。 

【写真】昨年10月、韓国の民間団体は記者会見を開き、脱北者が中国から北朝鮮に送還されたルートを説明した(資料写真)=(聯合ニュース)

 韓国の団体「キョレオル統一連帯」の張世律(チャン・セユル)代表は、今回の強制送還の話を韓国にいる脱北者の家族や現地消息筋など複数のルートを通じて聞いたと伝えた。
 韓国情報機関の国家情報院(国情院)もこのほど、記者団からの質問に「中国当局による脱北者の追加強制送還の可能性について追跡を続けてきた」と答えている。
 政府当局者は「正確な人数や場所は明らかにできないが、最近、在中国の脱北者多数が北に送られたことは本当だ」と述べた。
 統一部関係者は「政府はいかなる場合にも海外在留の脱北者が自由意思に反して強制移送されてはならないという立場を取っている」との原則を示した。


「聯合ニュース」 2024.04.30 14:09
■脱北者43人が韓国入り 中国など第三国経由で=1~3月期
【ソウル聯合ニュース】韓国統一部は30日、今年1~3月に韓国に入国した脱北者は43人だったと発表した。

【写真】情報機関、国家情報院の北朝鮮脱出住民(脱北者)保護センター(資料写真)=(聯合ニュース)

 このうち35人が女性で、全体の80%以上を占めた。脱北者の累計入国人数は3万4121人(男性9550人、女性2万4571人)。
 統一部の関係者は、今年1~3月期の脱北者の入国人数は昨年10~12月期の57人よりは少ないが、前年同期の34人よりは多いとして、全般的な傾向を判断するためにはさらに推移を見守る必要があると述べた。
 昨年通期の入国人数は196人で、四半期当たり49人の割合だった。
 四半期ごとの脱北者の入国人数は、2020年1~3月期の135人から新型コロナウイルス感染症の大流行に伴う移動制限と北朝鮮の国境封鎖により同年4~6月期に12人、10~12月期に34人、21年4~6月期には5人まで落ち込んだが、昨年は第三国からの入国が増加し、一部回復した。
 しかし、北朝鮮が国境を部分的に開放した後も脱北者に対し監視の目を光らせている中、最近入国した脱北者の大半は中国などの第三国を経て韓国入りしており、北朝鮮を脱出後すぐに韓国入りした脱北者はほとんどいないという。 


「中央日報日本語版」 2024.04.23 13:43
■米国「北朝鮮の人権改善されず…公開処刑が増加、参観を強要」
 米国が北朝鮮では恣意的な逮捕と拘禁、拷問、即決処刑が強行されるなど過去1年間に人権状況が全く改善されていないと評価した。
 米国務省は22日(現地時間)、「2023国家別人権報告書」で「この1年間、北朝鮮の人権状況には大きな変化がなかった」と指摘した。
 米国務省は毎年、韓国・北朝鮮を含む世界各国の人権状況を評価した報告書を出している。バイデン政権に入って今回が4回目だ。
 報告書は「北朝鮮は新型コロナ流行時に施行した国境封鎖を緩和し始め、脱北者の強制送還も再開されたという報道がある」とした。エリサベス・サルモン国連北朝鮮人権状況特別報告者の言葉を引用し、2022年基準で2000人以上の脱北者が中国に拘禁されて送還を待っていたと伝えた。
 国務省は「深刻な人権問題には、任意的で不法、超法規的な殺人、強制失踪、拷問、強圧的な医療行為、恣意的な逮捕および拘禁、強制収容施設での過酷行為などが含まれる」とし、北朝鮮では表現および移動、集会結社など基本的な人権が全く保障されていないと述べた。
 また報告書は、脱北者と非政府団体・国連報告書などを引用し、北朝鮮政権は政治犯と脱北者に対して広範囲な非司法的死刑を執行していると指摘した。
 脱北して強制送還された女性、障害児出産の可能性がある妊婦、監獄などでの強姦で妊娠した女性に中絶が強制され、多くの収容所で収監者が拷問と疾病、飢餓で命を落とした伝えられていると、報告書は明らかにした。
 脱北者の証言によると、北朝鮮政権は民間人に現場学習という名目で公開処刑を参観させるという。公開処刑は新型コロナの影響で減少したが、最近は国境の再開で深刻に増えたと、報告書は伝えた。
 昨年9月には約2万5000人が見守る中、国家所有の牛を屠殺・販売した容疑で9人に対する公開銃殺刑が行われたというラジオ・フリー・アジア(RFA)の報道も取り上げた。
 報告書は、脱北者の証言と非政府組織(NGO)・メディアなどを根拠に、北朝鮮では殴打と電気拷問、水拷問、裸の露出、横になれない狭い監房での監禁、吊るしなどの拷問が行われると伝えた。また、女性収容者に対する性的暴行と性的虐待も蔓延していると指摘した。
 矯導官は事実上、性的暴行に対して免責権があり、特に脱北者は深刻な性的暴行・虐待を受ける状況だという。
 政治犯収容は8万-12万人と推算されると伝えた。
 報告書によると、政治犯罪は体制への批判をはじめ、金日成(キム・イルソン)主席または金正日(キム・ジョンイル)総書記の写真がある新聞を敷いたり、金日成主席の学歴が短いという発言をしたり、金氏一家の写真を毀損したりする場合などが該当する。
 また北朝鮮政権はオンラインを含むメディアを検閲し、一般人のインターネット接近も厳格に制限されると明らかにした。
 国務省民主主義・人権・労働局の当局者ロバート・ギルクリスト氏はこの日、人権報告書関連のブリーフィングで、中国と脱北者人権問題を議論するのかという質問に対し「ブリンケン長官は今週、中国を訪問する計画だが、最も高いレベルで明確な形で人権問題を提起する」と明らかにした。
 一方、米国務省は韓国の人権状況に対しては、表現の自由制限・名誉毀損法・人種差別問題などを取り上げた。
 名誉毀損法に関しては、昨年8月に鄭鎮碩(チョン・ジンソク)国民の力国会議員が盧武鉉(ノ・ムヒョン)元大統領の名誉を毀損した容疑で1審で懲役6月を言い渡された事例に言及した。
 表現の自由問題については、昨年9月に憲法裁判所が対北朝鮮ビラ禁止法に違憲決定を下したとし、「この法は事前承認なく北朝鮮に風船を飛ばしてビラおよびその他の資料を散布する行為を犯罪と規定した」と指摘した。
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「関東大震災100年、朝鮮人ら虐殺事件を考える 8月26日、奈良天理で討論会」

2024年05月15日 | 国民国家日本の侵略犯罪
ニュース「奈良の声」 2323年8月23日 浅野善一
■関東大震災100年、朝鮮人ら虐殺事件を考える 8月26日、奈良天理で討論会

【写真】討論会「関東大震災から100年~現代の課題を考える」の案内ちらし

 討論会「関東大震災から100年~現代の課題を考える」(同実行委員会主催)が8月26日午後2時から、奈良県天理市川原城町の市民会館で開かれる。震災の混乱の中、流言飛語によって多くの朝鮮人や中国人が虐殺された事件について、なぜ起きたのかを検証し、現代に投げ掛ける問題を考える。震災直後、当時の奈良県知事が県報で流言に言及するなど、県も無縁ではないという。
 1923年9月1日に起こった関東大震災は首都圏に死者10万人の被害をもたらした。同実行委事務局は虐殺事件について「内務省警保局が『朝鮮人が爆弾を所持、石油で放火するものあり』と公文書で流すなどして流言飛語が広まり、官憲や自警団に加わった民衆が恐怖に駆られ、朝鮮人6000人、中国人800人、社会主義者、労働運動の活動家、朝鮮人に間違われた日本人を殺害した。最近の研究で琉球人の犠牲者の名前も分かってきた」とする。
 国の中央防災会議が2009年3月にまとめた「災害教訓の継承に関する専門調査会報告書」の「1923 関東大震災【第2編】」も、「朝鮮人が武装蜂起し、あるいは放火するといった流言を背景に、住民の自警団や軍隊、警察の一部による殺傷事件が生じた」と指摘。「朝鮮人が最も多かったが、中国人、内地人も少なからず被害にあった。犠牲者の正確な数は掴(つか)めないが、震災による死者数の1~数パーセントにあたり」などと述べている。
 同実行委事務局によると、奈良県では震災直後の9月18日、当時の成毛基雄知事が奈良県報号外で「今度の震災に当り多くの朝鮮人は能(よ)く同情し又救済等に努力しつゝあるが、極めて少数の鮮人は災難に乗じて悪い事を働いたそうである」などと流言を疑うことなく述べたという。同事務局は、奈良県も事件と無縁ではないとする。
 当日は4人のパネリストによる発表と討論が行われる。パネリストとそれぞれの発表内容は、松田暢裕さん(小説「智異山」翻訳者)「千葉県の虐殺事件、八千代市観音寺のこと」▽崎浜盛喜さん(「琉球人遺骨返還を求める奈良県会議」共同代表)「琉球人虐殺について」▽姜信子(カン・シンジャ)さん(作家)「鎮魂と予祝~百年芸能祭に取り組んで」▽浅川肇さん(ハッキョ支援ネットワーク・なら)「関東大震災の時代状況と現代の課題を考える」。
 このほか、関東大震災100年をテーマにしたテレビニュース番組の放映や、虐殺事件を扱った詩人壷井繁治の詩「十五円五十銭」を基にした渡部八太夫さんの祭文語りがある。
 同実行委事務局は「関東大震災の朝鮮人虐殺の背景には、官憲に植民地支配からの独立運動に立ち上がった朝鮮民族に対する恐怖があったと言われる。100年後の今、ロシアのウクライナ侵略から岸田政権は安保関連3文書を閣議決定し、敵地基地攻撃能力を有した長距離ミサイル配備で、沖縄―南西諸島の前線基地化を図るっている。こうした他民族、国家に向けた敵愾(てきがい)心が増す今、なぜ惨劇が起きたのか、歴史を検証し、現代に投げ掛けられた課題を明らかにするため、参加者と共に議論したい」と話している。
 参加者には資料代として500円のカンパの協力を求める。当日、市民会館の駐車場は利用できない。事務局は天理駅前の駐車場を利用してほしいとしている。
 問い合わせは事務局の川瀬さん、電話090-8234-0077、電子メールkawase2018@yahoo.co.jp


ニュース「奈良の声」 2023年8月8日 浅野善一

 奈良県天理市長、柳本飛行場跡フィールドワークに参加 「強制連行」記述巡る説明板撤去で 再設置求める団体が案内

【写真】柳本飛行場跡のフィールドワークに参加した並河健天理市長(右から2人目)。左は案内役を務めた高野真幸さん=2023年8月8日、同市内

 奈良県天理市の並河健市長は8月8日、太平洋戦争末期に建設された市内の大和海軍航空隊大和基地(通称・柳本飛行場)の跡地を歩くフィールドワークに参加した。市民団体「天理・柳本飛行場跡の説明板撤去について考える会」が案内した。
 飛行場跡の一角には、過去の市長の時代に市などが設置した飛行場の説明板があったが、並河市長は2014年、建設工事に関し朝鮮人の強制連行などの記述があることを問題視して撤去。「考える会」は説明板の再設置を求めて市と交渉を続けている。市長の姿勢は変わっていないが、「考える会」は「一歩前進」と受け止めた。
 同飛行場は本土決戦に備えて建設されたといわれる。同市長柄町や岸田町の付近に、長さ1500メートルの滑走路や関連施設があった。現在は元の水田などに戻っている。
 フィールドワークには、並河市長や市教育長、市教育委員会文化財課の職員、「考える会」の関係者ら約20人が参加した。水田地帯に点在する滑走路のコンクリート舗装の一部や通信に使われたコンクリート製の防空壕(ごう)、海軍施設部跡の建物などを、「考える会」共同代表の一人、高野真幸さんの案内で約2時間かけて巡った。高野さんは強制連行や慰安所についても言及した。並河市長は時折、質問もしながら説明に耳を傾けていた。
 並河市長はフィールドワーク終了後のあいさつで「飛行場の全体像を教わり、平和を次の世代に受け継いでいかないといけないという思いを新たにした。朝鮮半島から来られた皆さんにも本来、故郷で平穏な日常がなければならなかった。われわれ日本人は真摯(しんし)に受け止め反省し、決して繰り返されてはならない」と述べた。
 その上で強制連行などの歴史認識については「いろいろな研究家もおられ、(考える会)の皆さんの成果も勉強させていただきたい。今日のフィールドワークはその一環としてあったと思う」とした。史跡としての保存についても触れ、「壕なども劣化しており、どうしたら残していけるのか予算面も含め検討していかなければならない」と述べた。
 高野さんは取材に対し、「一歩前進と思う。市長には1回だけでなくフィールドワークを続けてほしい。付随する施設はたくさんある」と述べた。
 同飛行場を巡っては、その歴史の解明に取り組むグループが、強制連行された朝鮮人労働者が建設工事に動員されたことや、朝鮮人女性の慰安所があったことを、独自に掘り起こした。説明板は1995年、そうした調査を踏まえて設置された。しかし、2014年、「強制連行」や「慰安所」の記述に対し、外部から批判的な指摘があり、市はこれを機に「強制性については議論があり、説明板を設置しておくと、市の公式見解と誤解される」と判断、撤去した。 
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