三重県木本で虐殺された朝鮮人労働者の追悼碑を建立する会と紀州鉱山の真実を明らかにする会

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「韓中日共同声明 「韓国人拉致被害」の明記かなわず」

2024年05月27日 | 北部朝鮮
「聯合ニュース」 2024.05.27 18:38
■韓中日共同声明 「韓国人拉致被害」の明記かなわず
【ソウル聯合ニュース】韓中日首脳会談で採択された共同宣言に、北朝鮮による韓国人拉致被害者問題を盛り込もうとした韓国政府の試みは空振りに終わった。

【写真】ソウルの青瓦台(旧大統領府)迎賓館で3カ国首脳会談の共同記者会見を行う韓国の尹錫悦大統領(中央)、中国の李強首相(右)、日本の岸田文雄首相(大統領室提供)=(聯合ニュース)

 韓国の尹錫悦(ユン・ソクヨル)大統領と中国の李強首相、日本の岸田文雄首相は27日、ソウルで3カ国首脳会談を開いた後に発表した共同宣言で、「われわれは域内の平和と安定、朝鮮半島の非核化、拉致問題に対するそれぞれの立場を改めて強調した」と記した。
 韓中日はこれらの問題について共通の立場を引き出すことができず、各国が重要視する事項を羅列したものと受け止められる。中国は「域内の平和と安定」、韓国は「朝鮮半島の非核化」、日本は「拉致問題」について強調したもようだ。
 拉致被害者問題に対するこのような表現は、前回の首脳会談と比べてむしろ後退したといえる。
 2019年12月に開かれた前回の首脳会談の成果文書には「中国と韓国の首脳は、日本と北朝鮮との間の拉致問題が対話を通じて可能な限り早期に解決されることを希望する」との内容が盛り込まれ、18年の首脳会談の共同宣言にも同様の文言が記載された。
 これに比べると、今回は単純に「拉致問題」とのみ言及され、北朝鮮による拉致問題という点も明文化されなかった。韓国政府は日本人拉致問題の解決に加えて韓国人拉致被害も明記することを模索したが、実現しなかっただけでなくこれまでと比べ内容も薄められた。
 「韓米日」対「中ロ朝」という新冷戦構図の中で米国と対立する中国が、安全保障問題において意図的に北朝鮮に肩入れしたためと分析される。
 これに対し、韓国人拉致被害者の家族と北朝鮮の人権問題に取り組む韓国団体は落胆の色を隠せなかった。また、尹大統領が岸田首相のように拉致問題解決に向けた意志を込めたバッジを着用しなかったことについても失望感を示した。


「中央日報日本語版」 2024.05.26 11:43
 「尹錫悦(ユン・ソクヨル)大統領、金正恩(キム・ジョンウン)委員長、この老人の願いは他にありません。ただ息子の顔だけでも一度見て死ねれば心残りはないです。どうか助けてください」。
 1978年8月10日、全羅南道(チョンラナムド)の紅島(ホンド)に避暑に訪れ友達のイ・ミョンウさん(当時17歳)とともに北朝鮮に拉致されたホン・ゴンピョさん(当時17歳)の母キム・スンレさん(91)は息子を懐かしがる気持ちを込め尹錫悦大統領と金正恩国務委員長に手紙を書いた。
 韓国統一部が24日に明らかにしたところによると、キムさんの孫はキムさんが書いた手紙を全羅北道群山(クンサン)の仙遊島(ソンユド)海水浴場で開かれた「3輪のワスレナグサ送還祈願碑」の除幕式で統一部に伝達した。
 3輪のワスレナグサ送還祈願碑は1977年から1978年にかけ北朝鮮に拉致された高校生5人の送還祈願と問題解決に向けた思いを込めて統一部が設置した。
 キムさんは「90歳を超えた老婆の体で生きられる日がどれだけ残っているのかわからない毎日を送っている。いまこの年齢で何を望むのか」と話した。
 続けて「残された願いは40年以上毎日思い出す息子の顔を一度見て死ぬことしかない。いまにでもドアを開けて『お母さん』と帰ってくると思っていた息子が40年をはるかに超えても一度も顔を見られないのだから、この恨めしさをだれがわかるだろうか」と訴えた。
 キムさんは「40年以上前に夫は息子を探すとして全羅道の島をすべて探し回り、気を病んで事業もだめになり、失った息子の心配ばかりしながら結局死去した」と打ち明けた。
 その上で「このむごい運命に息子の顔を見る日があるだろうかと息だけしながら生きている」として息子との対面を成功させてほしいと要請した。
 1977年8月12日に紅島で北朝鮮に拉致されたチェ・スンミンさん(当時17歳)の兄チェ・スンドさん(68)はこの日記者らと会い、「父と母は息子がエビ漁船に捕まって働いていると思って紅島周辺の島を訪ね歩いて病気で死んだ。最後に(弟の)顔を一度見て死んだ父と母の魂にも伝えたい」と涙声で話した。


「聯合ニュース」 2024.05.24 18:36
■韓国人拉致被害者の母が米人権特使に訴え 「死ぬ前に息子の顔見たい」
【仙遊島聯合ニュース】韓国南西部・全羅北道の仙遊島で24日、1977年から78年にかけて同島と全羅南道の紅島で北朝鮮に拉致された当時高校生だった5人の帰還を祈願する碑の除幕式が開かれた。被害者イ・ミンギョさんの母、キム・テオクさんは来韓中の米国のターナー北朝鮮人権問題担当特使に対し、死ぬ前に息子と面会だけでもできるよう金正恩(キム・ジョンウン)国務委員長(朝鮮労働党総書記)に伝えてほしいと訴えた。

【写真】イ・ミンギョさんの母、キム・テオクさんの手を握るターナー氏(右)=24日、群山(聯合ニュース)

 92歳のキムさんは車椅子に乗って除幕式に参加した。
 1977~78年に仙遊島と紅島で北朝鮮に拉致された高校生は金英男(キム・ヨンナム)さんやイ・ミンギョさん、チ・スンミンさん、イ・ミョンウさん、ホン・ゴンピョさんの5人。仙遊島で拉致されたのは金英男さんだ。碑は紅島にも設置され、27日に除幕式が行われる。
 金英男さんは北朝鮮で日本人拉致被害者の横田めぐみさんと結婚したことが確認されて母親と再会を果たしたが、残りの4人については生死も明らかになっていない。
 仙遊島で開かれた除幕式には、イ・ミョンウさんの家族を除き、4人の被害者の家族12人が参加した。家族らは生死の確認と再会だけでも実現しなければならないと口をそろえた。
 市民団体「戦後拉北被害家族連合会」の崔成龍(チェ・ソンリョン)理事長は、生死の確認が取れていない4人のうち、イ・ミンギョさんとホン・ゴンピョさんの母親は存命中であるため、非公開であっても対面する機会を作ってほしいと北朝鮮当局に呼びかけた。
 また崔さんはホン・ゴンピョさんの母親が尹錫悦(ユン・ソクヨル)大統領と金正恩氏に書いた手紙を公開した。手紙には死ぬ前に一度でも息子の顔だけでも見ることができれば思い残すことはないなどと綴られていた。
 同日の行事には拉致被害者家族のほか、金暎浩(キム・ヨンホ)統一部長官、李信和(イ・シンファ)北朝鮮人権国際協力大使らも出席した。
 金暎浩長官は除幕式で、「北は今からでも韓国の高校生5人全員を家族のもとに送り、拉致被害者問題の解決に前向きに応じるよう改めて強く求める」と述べた。また記者団に対し、高校生5人の拉致事件を知らない人が増えており、被害者や家族の苦しみを記憶していくための努力をしていくと説明した。
 ターナー氏は「拉致被害者の家族が次第に高齢化し、行動を急がなければならない」とし、11月に予定された国連の北朝鮮に対する普遍的・定期的レビュー(UPR)など国際社会と協力し問題解決に向け努力すると述べた。

【写真】北朝鮮に拉致された5人の帰還を祈願する碑の除幕式=24日、群山(聯合ニュース)


「聯合ニュース」 2024.05.24 06:01
■韓国政府 韓中日首脳声明に「韓国人拉致問題解決」の明示模索
【ソウル聯合ニュース】韓国政府が韓中日首脳会談(27日、ソウル)で採択される共同声明に北朝鮮による韓国人拉致被害者、拘束者、韓国軍捕虜の問題解決を目指すとの内容を盛り込む案を模索している。複数の政府筋が24日までに明らかにした。

【写真】2005年、横田めぐみさんの父、滋さんと(右)と対面した韓国の拉致被害者家族(資料写真)=(聯合ニュース)

 3カ国首脳会談の開催は2019年12月以来、約4年半ぶりとなる。政府筋は「2018年と19年の韓中日首脳会談後の共同声明に日本人拉致問題の解決が含まれた」とし、「今回も日本が拉致問題を盛り込もうとする可能性が高いため、韓国人拉致被害者についても同じ部分で言及すればよい」と説明した。
 19年12月に中国・成都で開かれた第8回韓中日首脳会談では、「次の10年に向けた3カ国協力に関するビジョン」が採択され、「中国と韓国の首脳は、日本と北朝鮮との間の拉致問題が対話を通じて可能な限り早期に解決されることを希望する」との内容が盛り込まれた。
 18年5月に東京で開かれた第7回会談では「韓中日サミット共同宣言」が発表され、「韓国と中国の首脳は日本と北朝鮮との間の拉致問題が対話を通じて可能な限り早期に解決されることを希望する」との文言が入った。
 北朝鮮問題に関連する市民団体の関係者などからは、韓国政府に強い意思があれば、韓国人拉致被害者問題の解決を韓中日首脳会談の共同声明に盛り込むことに大きな問題はないだろうとの見方が出ている。
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