ICT工夫
全ての自由を奪えても、自由を求める自由だけは奪えない
  だからネットの使い方も 工夫 したい こうふ のブログ




2024年5月30日 08:25 リニア水位低下問題、JR東海「湧水1日2000トン川に放流」 専門家「相関が明確」岐阜県審査会(岐阜新聞)

 リニア中央新幹線のトンネル掘削工事が進む岐阜県瑞浪市大湫(おおくて)町で井戸などの水位が低下した問題で、県は29日、県環境影響評価(アセスメント)審査会の地盤委員会を開いた。JR東海は同町の日吉トンネル掘削現場で続く湧水の状況について、3月下旬以降、1日当たり2千トン前後の水を河川へ放流していることを明らかにした。専門家は「水位低下と相関が明確」と指摘。JRは「湧水を全力で止めることに注力している。その先の水位低下への効果を期待し、しっかりとやっていく」とした。

 JRからは中央新幹線推進本部の梅村哲男名古屋建設部担当部長や加藤覚岐阜西工事事務所長らが出席。湧水に関し、1回目は「(昨年)12月7日以降」に発生したと説明した。最大で毎秒40リットルが出て、排水先の南垣外非常口ヤード(同市日吉町)で河川に放流された量は同月11日ごろに1日当たり2千数百トンとなったが、約2週間で収束したという。

 2回目の湧水は「概(おおむ)ね(今年)2月15日以降」に発生。現在も延長約50メートルの区間で1分当たり1・2トンほどが出続けている。4月中旬には放流量が1日当たり2500トンを超えた日もあった。観測用井戸の水位低下が確認されたのは2月20日で時期が重なり、委員長の神谷浩二岐阜大工学部教授は「湧水と水位低下との因果関係が明確になっているという印象を持つ。さらに湧水対策の検討を」と提言。JRは今月20日からトンネル内壁の透水性を弱める薬液の注入を始めており、担当者は「湧水を止めることで(減水した)地下水が回復することを期待している」とした。

 沢田和秀岐阜大工学部教授は「止水できたところで(回復)効果がどう表れるか分からない」と主張。吉田英一名古屋大教授は「湧水を止めたら井戸水が回復するのかが一番のポイント。抜けてしまった水がどういった水なのか、など地下構造と密接に絡む」と述べ、地中での水の流れ「水(みず)みち」の調査が必要とした。

 また、神谷教授は「5月に入ってようやく減水対策。2月に水位低下の兆候を見て、なぜすぐ(対策に)入れなかったのか。環境をいかに修復するかという視点が(JR)に欠けていたのでは」と指摘した。

 JRの梅村担当部長は会合後、環境保全措置への配慮が欠けていたとの指摘に「課題として今後、検討していきたい」と答えた。
 
2024年5月31日 19:42 静岡県、水位低下巡りJR東海に説明要請 岐阜リニア工事(日本経済新聞)

 静岡県は31日、岐阜県内でのリニア中央新幹線のトンネル工事現場近くで井戸水などの水位低下が確認された問題を巡り、JR東海に対応状況などの説明を求めた。同社から岐阜県へ報告が遅れた点を挙げ、「地域の不安を解消する必要がある」とする。

 県でリニア対策の本部長を務める森貴志副知事から、JR東海の宇野護副社長宛てに文書を出した。岐阜県瑞浪市で起きた水位低下はリニア工事が一因と見られ、JR東海は工事を一時中断して調査を進めている。静岡県の鈴木康友知事はJR東海から岐阜県への報告の遅れを問題視していた。

 岐阜県と状況が異なるものの、リニア静岡工区は大井川流域の水資源への影響を大きな理由として県が着工を認めてこなかった経緯があり、流域市町で不安視する声も出ている。このためJR東海に事態の詳細や今後の対応について説明を求める。

 地質などを把握するため山梨県から静岡県に向かって進む掘削(ボーリング)調査についても、JR東海から県へのデータ報告の頻度や追加の措置について改めて検討を求めた。前知事の川勝平太氏は掘削調査も容認していなかったが、5月13日の県専門部会ではリスク管理などが示されたとして事実上認めていた。


 静岡県知事が岐阜県の水位問題に関連して意見を述べられた事に敬服しました。
 岐阜県瑞浪市(みずなみし)での井戸問題を知ったのは 5月15日新聞記事(下記) でした。リニア工事は静岡県だけ遅れている、報道も少なくなったと思っていたのですが、井戸問題が報じられ、多数の記事に驚きました。


コメント ( 0 ) | Trackback ( )