2024年5月21日 18時27分
富士山 外国人観光客受け入れ環境整備へ初会合 山梨 富士吉田(NHK)
富士山を目的に訪れる外国人観光客を受け入れる環境を整備するため、山梨県富士吉田市は部局横断の会合を初めて開き、交通渋滞などの問題を共有し、対策を進めていくことになりました。
富士山のふもと富士吉田市では、中心市街地の商店街や五重の塔がある公園が富士山との眺望を楽しめると、SNSで話題になるなど、多くの外国人観光客でにぎわうスポットとなっています。
その一方で、観光客が車道や民家の敷地で写真を撮影したり、住宅街で交通渋滞が発生したりするなど、住民の暮らしに影響が出ていて、こうした「オーバーツーリズム」を解消するため、市は21日、部局横断の会議を初めて開き、「富士山課」や「道路公園課」など、9つの部署から担当者が参加しました。
冒頭、小林登 経済環境部長が「担当課で対応しているが、それだけでは追いつかない状況だ。この状況を『観光公害』とただ切り捨てるのではなく、地域の浮上のきっかけにできるような対策やアイデアを出していただきたい」とあいさつしました。
会議はおよそ1時間半開かれ、市内の道路幅が狭いことで大型観光バスによる渋滞が発生しやすいことや、観光客による通学路での撮影などの問題があげられたということです。
市は関係機関とも連携しつつ順次、対策を進めていくことにしていて、市の担当者は「多くの観光客が訪れることは喜ばしいことなので地域と共存できるような対応を考えていきたい」と話していました。
【辞書】オーバーツーリズム【overtourism】: ある地域に観光客が集中して過剰に混雑することにより、さまざまな弊害が生じること。観光公害。
2024年5月21日 18時16分
コンビニ越しに富士山撮影 迷惑行為あと絶たず黒い幕設置 山梨(NHK)
富士山をコンビニエンスストア越しに撮影しようと大勢の外国人観光客が訪れている山梨県富士河口湖町では、迷惑行為などがあとを絶たないことから、21日、店舗周辺の歩道沿いに富士山を見えなくする黒い幕を設置しました。
【中間引用は略します。】
富士河口湖町にあるコンビニ周辺では、店舗の上に富士山が乗ったような写真が撮影できるとSNSで話題になったことから、多くの外国人観光客などが訪れています。
しかし、観光客が撮影のために、交通量の多い道路を横断したり、私有地に無断で入ったりする行為などがあとを絶たないことから、町は先月30日から店舗周辺の歩道に沿って富士山を見えなくする黒い幕などを設置する工事を進めていました。
21日は、午前8時ごろから黒い幕を張る工事が行われ、作業員たちは支柱に通した鉄製のワイヤーに長さ20メートル、高さ2.5メートルの幕を固定していました。
そして午前11時ごろ、幕の設置が終わり、歩道からは景色をはっきりと見ることができなくなりました。
一方、コンビニの駐車場では、「車道に飛び出さないでください」と英語で書かれた表示を路面に設置する作業が行われていました。
近くで店を営む女性は「景観が損なわれてしまうので幕を設置しなければいけない状況になったのは残念だ。観光で成り立っている町なので、マナーを守ってもらいながら多くの人に来てほしいです」と話していました。富士河口湖町「多くの観光客を迎えるために必要な措置」
黒い幕の設置工事を終えたことを受けて、山梨県富士河口湖町の都市整備課は、「観光客の安全や近隣住民の生活を守り、事故やトラブルのない安全で安心な観光地として多くの観光客を迎えるために必要な措置になります。ご理解とご協力をお願いします」とコメントしています。
外国人観光客は…
幕が設置された場所の周辺を訪れたシンガポールの男性は、「SNSでこの場所を知りました。とても有名です」とスマートフォンで画像を見せながら話していました。
スコットランドから訪れた男性は「幕を設置しなければならないのは残念ですが、地元の人たちに不快な思いをさせているなら、望みを受け入れるべきだと思います」と話していました。
また、ロシアから訪れた男性は「地域に住む人たちが安心できたり、心地よく過ごせたりすることは観光より大事だと思います」と話していました。
一方、コンビニの駐車場では、「車道に飛び出さないでください」と英語で書かれた表示を路面に設置する作業が行われていました。
近くで店を営む女性は「景観が損なわれてしまうので幕を設置しなければいけない状況になったのは残念だ。観光で成り立っている町なので、マナーを守ってもらいながら多くの人に来てほしいです」と話していました。
2024年5月20日 17時42分
富士山 事前に登山日予約し通行料決済 新システム運用を開始(NHK)
富士山の登山者数の管理に向けて山梨県が導入した事前に登山日を予約して通行料を決済する新しいシステムの運用が(5月)20日から始まり、県によりますと午後4時までに7000人近くから予約が入ったということです。
【この件の引用は略しますが、この後に静岡県について記事・・・】
富士山の環境保全や安全対策のため、山梨県はことしの夏山シーズンから、登山者数の上限を一日当たり4000人とし、1人につき2000円の通行料の支払いを義務化します。
混乱を避けるため、県は、事前に登山日を予約して通行料を決済する新しいシステムを導入し、20日午前10時から予約の受け付けが始まりました。
午前中からシステムでの予約が入り、県によりますと、午後4時の時点でこの夏山シーズンを通じておよそ2000件、人数にして7000人近い予約があったということです。
一方、電話で県に問い合わせる人も相次ぎ、職員が予約はホームページで受け付けていることなどを説明していました。
新たな予約システムは、環境省や山梨、静岡両県が運営するホームページ「富士登山オフィシャルサイト」から利用できるようになっていて、山小屋に宿泊するか日帰りかを選択したあと、登山日や決済方法などを入力し、当日必要なQRコードを受け取るということです。
登山日の前日まで予約することができ、県は、システムを利用せずに当日訪れる登山者も想定し、予約枠は一日当たりの登山者数の上限4000人のうち、3000人分としています。
山梨県富士山保全・観光エコシステム推進グループの岩間勝宏 推進監は「システムを積極的に利用して安全で快適な富士登山を楽しんでほしい」と話していました。静岡県 登山者数の制限など検討進める 静岡県は、富士山の環境保全に使うため登山者1人当たり1000円の協力金を任意で求めていますが、徴収の義務化や登山者数の制限については、実施可能かどうか検討を進めています。
富士山の静岡県側ではいわゆる「弾丸登山」や、ごみの放置などが問題となり、2014年から任意で1人当たり1000円の協力金を求めています。
しかし、富士宮市と御殿場市、それに小山町にある3つの登山道は、いずれも多くが国有地のため、県は県の条例に基づいて入山料の徴収や登山者を制限するのは困難だとしています。
このため自然環境の保全と観光での活用を両立させる「エコツーリズム推進法」をもとにこうした対応が可能かどうか、地元の自治体などと検討を進めているものの、見通しがたっていないということです。
(平成十九年法律第百五号)
エコツーリズム推進法富士山と外国人観光客について書いた記事
2024-05-16
「富士山ローソン」の目隠し幕、外国人観光客対策(産経新聞) 2024-05-14
富士山・吉田ルートの予約システムに困惑の声 2024-05-14
静岡側でも富士山映えスポット外国人殺到(テレビ朝日)外国人観光客について報道から知り記事に書いたのはこの程度です、観光客はどの国々か気にせぬまま。