樹樹日記

じゅじゅにっき。樹木と野鳥に関する面白い話をご紹介します。

哀愁の森

2014年12月04日 | 樹木
11月下旬の3連休、栃の森へ行ってきました。7月以来、4カ月半ぶりです。今回はいつもの道が工事中のため、別ルートからアクセスしました。
林内は紅葉のピークを過ぎ、落葉樹は葉を落として冬支度の真っ最中。もう光合成もしませんから、春まで休眠状態に入ります。あとは、樹液中の糖度を高めて凍結に備えるのみ。
そんな樹木の姿を撮ってきました。



一方、すでに植物としての生命を全うし、いわば終末期を迎えている樹もたくさん見かけました。
コース最大のブナも数年前に台風で幹が折れ、瀕死の状態のところに、今回新たにキツツキの大きな食痕がありました。こうなれば後は静かに死を待つのみ。
そして、キノコが木の昇天に手を貸します。ナメコやエノキタケなどの木材腐朽菌が樹体を分解し、落ち葉や枯れ枝もホコリタケなどの菌類や微生物が分解して土に戻します。



春の芽吹きの頃の森も魅力的ですが、この時期の森には哀愁があって妙に惹かれます。自分自身が人生の晩秋を迎えつつあるからでしょうか。
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2 コメント

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Unknown (guitarbird)
2014-12-04 10:33:16
こんにちわ
いいですね。
この記事と映像を見て、北海道は秋が短いことをあらためて思いました。
雪が降って積もるから以前に、もう広葉樹がすべて落葉した11月半ばになると、雪があるかないかの違いだけで、森全体が色彩感覚がなくなり静かになります。
そしてやはり冬が長いことも。
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そうですね (fagus06)
2014-12-05 08:00:59
そちらはもうすっかり雪景色のようですね。
雪に覆われると、樹木とか森というよりも、色彩のない白い世界になりますね。それはそれで、また美しいですが。
動物の足跡とかも残りますしね。
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