樹樹日記

じゅじゅにっき。樹木と野鳥に関する面白い話をご紹介します。

ワインと松

2012年09月13日 | 木と飲食
豪雨災害で母の初盆に出席できなかったので、あらためて日曜日に帰省して墓参りをしてきました。
その途中、故郷近くの観光地・天橋立に新しくオープンした和食の店「雪舟庵」に寄ってお昼をいただきました。このお店は、カウンター席から窓越しに天橋立が見えるという趣向がウリ。インテリアもシャレていて、値段もリーズナブルなことから人気が高く、メディアにもよく採り上げられています。


横長の窓から天橋立を一望


この魚料理+お寿司(5かん)+茶碗蒸しで2,100円!

このレストランの近くにはワイナリーがあります。その葡萄畑の堆肥に天橋立の松葉が使われていると聞いて見てきました。
天橋立は3.6kmの砂嘴。そこに林立する5000本のクロマツから大量の葉が落ちるので、地元の人たちが「一人一坪クリーン大作戦」を展開して清掃。回収された松の落ち葉をこのワイナリーが堆肥として再利用しているのです。


天橋立ワイナリーの葡萄畑


株元にはたっぷりと松葉が

一般的には「常緑樹や針葉樹の葉は腐りにくいので堆肥には向かない」と言われているので、松葉が堆肥になるというのは意外でした。ただし、土に返るには4~5年かかるそうです。
そう言えば、松はポリフェノールの含有量が多いですから、ワインとは案外相性がいいのかも知れませんね。

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4 コメント

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Unknown (guitarbird)
2012-09-14 06:06:41
おはようございます
この取り組みは素晴らしいですね。
A公園の落ち葉は集めて捨てるだけで、欲しいという人がいれば持って行って構わないのですが、毎年何かに使えないかと思いながら見ています。
狭いひとつの公園の話でもそれは難しいのに、地域で行っているのはいいですね。
でも、松の葉は腐りにくいのでは、と思ったらやはりその通りなんですね。
年月をかけて肥料にする、というその発想もいいと思います。
ちなみにうちの庭のクロマツが台風で倒れる前は、秋になると落ち葉がたくさん落ちて近所迷惑になっていたので毎年弟と2人で拾って捨てていましたが、だいたい45Lの袋4つくらいになっていました。
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1本のクロマツから (fagus06)
2012-09-14 07:13:30
45Lの袋4つも落葉があるんですね。
天橋立のクロマツの落葉を全部ブドウ畑にまいているのかどうかは知りませんが、かなりの量になりますね。
「クリーン大作戦」は年に2回あって、合計2000人のボランティアが集まるそうです。
わが家は落葉樹の葉はコンポストに入れて堆肥にしますが、常緑樹の葉はゴミとして捨てています。もったいないですけどね。
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松葉 (ichi)
2012-09-16 22:17:58
昔(小学校の頃)秋になると、山へ松葉を拾いに行きました。拾って来た松葉は乾し、新聞紙でくるみ、それに小枝を巻いて縄で2カ所縛って、直径15cm位の焚き付けを作りました。冬になり当番がまわってくるとその焚き付けを持って少し早く学校へ行き、ストーブをつけるのです。乾いた松葉は油があって、パチパチと良く燃えました。もちろんストーブは薪ストーブ。昭和30年代前半の、信州ならではの事です。
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私の時代は (fagus06)
2012-09-17 08:46:35
石炭ストーブでした。
同じように、当番になると、早い目に登校して石炭を焚いていました。
今に比べると不便ですが、そうやって言わば未利用のエネルギーを効率よく使っていたわけですね。
この間の水害でも、近所の年配の方は、「昔は山に残っている木は全部持ち帰って燃料にしたから、こんなふうに流れ出てくることはなかった」とおっしゃっていました。
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