樹樹日記

じゅじゅにっき。樹木と野鳥に関する面白い話をご紹介します。

滝の千年ツバキ

2007年04月20日 | 伝説の樹
「お国自慢の巨木の樹齢はほとんどウソ」と書いたばかりなのに、その舌の根も乾かないうちに何ですが、私の故郷の名木「滝の千年ツバキ」です。

      
          (ミソサザイが鳴くような山奥にあります)

滝という地域にあるのでこの名で呼ばれ、巨木やツバキの本にはよく登場する有名な樹です(プチ自慢)。日曜日に帰省した折に(というか開花時期に合わせて帰省したので)、久しぶりに訪れて撮影してきました。ところが、今年はどういうわけか花が少なく、本やネットで紹介されている美しい姿が見られませんでした。
昔から地元では「ムラサキツバキ」と呼んでいたようですが、昭和63年にツバキ研究家に調査してもらったところ、「推定樹齢1200年、日本最古のクロツバキ」ということになりました。本州に自生するツバキはヤブツバキかユキツバキなので、クロツバキはヤブツバキの変種でしょう。

      
        (ツバキの花弁をモチーフにした「椿文化資料館」)

平成6年には、近くに「椿文化資料館」という小さなミュージアムが建てられ、町おこしに一役買っています。その中の説明パネルによると、ツバキは1700年頃にヨーロッパに伝わり「東洋のバラ」と紹介されたそうです。展示物に混じって、母校の後輩の美術部員が描いた油絵も飾ってありました。
この「千年ツバキ」は私の故郷「与謝野(よさの)町」のシンボルツリーでもあるのですが、合併前の隣町にある樹なので、私自身はいまいち親近感がないです。でも、専門家が「樹齢1200年」と言っているのに、控えめに「千年ツバキ」と言うところが可愛いでしょ? 「千二百年ツバキ」と言いにくいだけか

      
      (当日は「椿祭」が開催され、大勢の人々で賑わっていました)
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