樹樹日記

じゅじゅにっき。樹木と野鳥に関する面白い話をご紹介します。

鳥のオノマトペ

2019年08月22日 | 野鳥
野鳥録音の第一人者、松田道生さんの最新著作『鳥はなぜ鳴く? ホーホケキョの科学』を読んでいたら、「えっ?」と思うようなことが書いてありました。
松田さんの録音仲間が、小学4年生にコゲラの鳴き声を聴かせた後、その声をカタカナで表記させたら以下のようになったそうです。
①ギィーゥ ギィーゥ、②チー(2人)、③ルィール、④ビー ビー、⑤ビーール ビーール、⑥ビィーーッ!、⑦ギュー ギュー、⑧ギーヨ ギーヨ、⑨グウィー、⑩ギィー
実際の声を、以下で聴いてみてください。



私たちバードウオッチャーは「コゲラはギーと鳴く」と思い込んでいますが、先入観がない子供たちはいろんな聞き方をしており、擬声語(オノマトペ)の表記も十人十色です。
もう一つ、コガモの声でも同じ実験をしたそうですが、その結果を書く前に、以下の動画でコガモの声を聴いてください。



バードウオッチャーの間では、コガモは「ピッ ピッ」とか「ピリッ ピリッ」と鳴くというのが常識ですが、子供たちのオノマトペは以下のとおり。
①チィ チィッ、②コロロロロ、③ルァフロォフ、④ヒウウィ、⑤ルルルルー ルルルッ、⑥ピーチ ピーィ、⑦ピーリピリピーリピリ、⑧テッテレレテレレレ、⑨ピピピ ピロリロ、⑩ピポピロピピポピロリ、⑪リュル リュル
「ピ」音や「チ」音は理解できますが、②、③、⑧、⑪は全く想像の外です。
以前、当ブログで「鳥の声は世界共通か?」と題してPart-1Part-2Part-3の3回に渡って、同じ鳥の声でも国によって聞こえ方が違うという話をしましたが、年齢によっても違うわけです。
バードウオッチャーの声の知識は、単に先輩や図鑑から刷り込まれているだけではないか? そんな疑問が湧いてきます。「ウグイスはホーホケキョと鳴くんだよ」と教えられるからそう聞こえるだけで、その先入観がなければ違う声で聞こえるかもしれません。
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2 コメント

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Unknown (kazuyoo60)
2019-08-22 10:44:33
難しい鳴き方を、上手に表現されています。先入観なしに聞かないとですね。
コゲラには3度出会っていますが、鳴き声は聞いたことがありませんでした。
高い音は小さな子の方が聞こえやすいそうですし、身近な擬音語が有れば、引きずられそうですものね。
kazuyo様 (fagus06)
2019-08-23 08:37:02
ひょっとすると、鳥の声だけでなく、そのほかのこと、例えば味とか、さらに言えば美意識も、私たちはいろんな先入観に引きずられているのかも知れませんね。
子供の頃、初めてコーヒー(インスタント)を飲んだ時、「なんで大人はこんな苦いものをおいしそうに飲むんだろう」と思いました。
大人は、「苦いけど、これがおいしい」と思わされてコーヒーを飲んでいるうちに、病みつきになるのではないでしょうか。
コーラを初めて飲んだ時も、「こんな薬くさいものを。何でみんなおいしそうに飲むんだろう」と思いました。

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