樹樹日記

じゅじゅにっき。樹木と野鳥に関する面白い話をご紹介します。

鳥の声は世界共通か? Part.3

2017年02月02日 | 野鳥
しつこいようですが、今週もこのテーマを考察します。
鳥の声について、以前から気になっていたのはカッコウの名前。日本もそうですが、欧米のほとんどの国で鳴き声が種名になっているのです。
全部の鳥を調べたわけではありませんが、こういう例は珍しいと思います。それだけ、この鳥の鳴き声が特徴的だということでしょう。
まず、英語では「クックー」、フランス語「ククー」、ドイツ語「クックック」、イタリア語「ククーロ」、スペイン語「クコ」、オランダ語「クークック」、ロシア語「クックーシカ」、ギリシャ語「コッキュクス」、ラテン語「ククールス」…。正確な発音は知りませんが、基本的には「ク」という音がベースになっています。
日本のカッコウとユーラシア大陸のカッコウは同一種。亜種レベルの差はあるのかもしれませんが、以下の海外での録音を聴く限り声には差がないようです。。



これを、日本人は「カッコウ」と聞き、イギリス人は「クックー」、フランス人は「ククー」と聞くわけですが、ほぼ同じといっていいでしょう。カッコウに関する限り、鳥の声は世界共通のようです。
ところが、もう少し突っ込んで調べてみると、怪しくなってきます。アラビヤ語ではカッコウを「ワクワーク」と呼ぶそうです。ちょっと離れてきましたが、それでも「ク」がベースですね。
さらに、中国では「ヤンツー」、韓国では「ポクギ」と呼ぶとか。ただし、これはカッコウの声から名付けた種名ではないかもしれません。今度、中国人や韓国人に聞いてみようと思います。
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3 コメント

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Unknown (guitarbird)
2017-02-03 08:45:45
おはようございます
この話題好きなのでできればまだまだ続けてほしいくらいです(笑)。
まあ、また折を見て楽しみにしております。

カッコウはそうですね。
人里近くにいるので人の注意を引きやすいのだと思いました。
それにしても世界広く名前が鳴き声からとられているのは逆にある意味驚きました。

発音について、日本語での「か行」、”k”または"c"の音は口を開けるだけで舌を使わずに発音できるので(今発音してみて気づきました)、鳥でも人間でも同じような音に聞こえるのではないかな、と考えました。
”d”や”t”などは舌の働きがないとその音が出せないのとは違って。
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Unknown (guitarbird)
2017-02-03 09:39:26
追伸です。
今朝のスポニチに、アリゾナでキャンプをしているファイターズの栗山監督の言葉が載っていました。
「(周りの鳥の囀りを聞いて)鳥も英語で鳴くんだねぇ」
何の鳥かは分かりませんが(分かる記者がいないでしょう)、でもやっぱりそういう発想になるんだなあって、この記事を読んだ後だったこともあってそう思いました。
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ありがとうございます (fagus06)
2017-02-04 06:57:18
カッコウのように世界ほぼ共通という種名はほかにはないのか、いろいろ頭をめぐらしていますが、思いつきません。
栗山監督の言葉は面白いですね。聞いたことがない声で鳴く、という意味でしょうけど…。
鳴いたのは、カージナルではないでしょうか、アリゾナですから(笑)。
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