樹樹日記

じゅじゅにっき。樹木と野鳥に関する面白い話をご紹介します。

鳥と樹と草を見る会

2008年08月18日 | 樹木
昨年の夏、宇治川沿いで「バード&ツリーウォッチングの会」を行いましたが、増水によるダムの放流でお目当てのヤマセミが見られず、参加者の期待を裏切ってしまいました。
それに懲りたので、今年は宇治川を離れて、私が最も気に入っている植物園で昨日実施しました。場所は、大阪府の北東部にある大阪市立大学理学部附属植物園。草やシダに詳しい人にも応援いただいて、鳥や樹や草を観察しようという会です。参加者は17名。

       
             (植物園の入口に咲いていたトケイソウ)

この植物園はただ標本木が並んでいるだけでなく、奥に入ると自然の地形や環境をそのまま生かした植生が広がっています。標本木にはきちんと名札が掛けてあるので勉強にもなるし、道は迷路みたいでアップダウンもあって探検気分が味わえます。
一応コースとスケジュールは決めていましたが、バッタを見つけると虫に詳しい人に教えてもらったり、木の実が落ちていると拾って私が説明したり、あちこちで立ち止まります。探鳥会では鳥が飛び去ったらみんな次のポイントに移動しますが、今回は鳥も植物も昆虫も見るので、まるで「小学生の自然観察会」。なかなか前に進みません。途中からコースを短くしました。

       
            (クサギの花は長い雄しべと雌しべが特徴)

この時期、花は少ないですが、林の中でクサギが白い花を咲かせています。葉は名前の通り臭いので、葉をちぎって参加者に臭いを嗅いでもらいました。私はビタミン剤の臭いに似ていると思いますが、ある参加者は「ピーナッツの臭いに似ている」とのこと。いずれにしても妙な臭いですが、花はユリに似たいい香りです。

       
                (イヌビワを観察中の参加者)

花が少ないので実も観察してもらいました。お正月の羽根突きの黒い玉に使うムクロジの実、トチノキの実、そしてイヌビワの実は黒く熟していたので実食。イチジクの仲間ですから、同じような味がします。
鳥は普通の種類とカワセミくらいでしたが、参加者に「春と秋にもやってほしい」とリクエストされました。案内人としては嬉しい限り。調子に乗って、またやるかな?
コメント (2)
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